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献立作りの強い味方「おうちごはん 国産 豚肉セット」とアスリートの食事に格好の「マッスルセット」

2024/09/18

今回編集長アッキ―こと坂口明子が気になったのは、数々の銘柄肉を取り扱う老舗精肉店が、使い勝手を考えて選りすぐった食肉セットです。株式会社鳥久 代表取締役の内堀文貴氏に、取材陣が伺いました。

内堀文貴社長
株式会社鳥久 代表取締役の内堀文貴氏

―創業からの歩みをお聞かせください。

内堀 1966年に父が創業した、食肉加工卸売業の会社です。父は少し変わった経歴で、元は、食品に関する専門紙の記者でした。いろいろな精肉店を回る中で、東京・大田区にある鳥久という鶏精肉販売店の社長さんと懇意になり、見ようみまねで卸売業を始めました。鳥久さんは、ハムやソーセージといった鶏肉の加工品などを手掛けていたことが、当時としては珍しくて、記事にするなど取材をするうちに親しくなったそうです。

当時の東京・築地市場で開業し、その後移転して現在は府中卸売センターと川崎市中央卸売市場の2か所に店舗を構えています。

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鳥肉専門の食肉加工卸会社としてスタート。

―社長のご入社は?

内堀 街の精肉店と違って父の職場は市場の中にあったので、家業として身近に感じることはありませんでした。学校を卒業後は不動産や金融関係の仕事に就いており、いつか起業したいという気持ちはありましたね。
バブル期の終わりごろ、不動産や金融の業界が停滞した時期に、商売というものを現実的に考えなくちゃいけないと思い、父の仕事を手伝わせてもらうようになり、今に至ります。

―会社としての変遷は?

内堀 創業当時は卸売り1本でした。マーケットは基本的にレストランやホテルでしたが、個々の飲食店さんや給食、街のお肉屋さんなども対象でしたので、卸売りだけで十分でした。
時代の移り変わりとともに街の精肉店が減ってきて、閉店する精肉店のお客さんにも卸すようになったことで、小売りもスタート。市場の中にある店自体は変わりませんが、扱う商品が、キロ単位に加えて1枚2枚と細かいものまで増えたという感じです。
80年代から続くグルメブームや、市場を紹介するテレビ番組の影響で、新鮮なものを買いに来られる個人客が増えていました。そこで90年代後半、インターネットの普及が進み始めたころ、自分でホームページを作って通信販売にも着手しました。

―随分先駆的な取り組みだったのでは?

内堀 ちょうどWindows98のころ、ソフトやアプリケーションを一生懸命並んで買いましたよ。当時、行けるところや来てくれる人にしか販売ができないけど、通信販売なら、足を運べないところにも商品を届けられると思ったからです。

その時に店名として考えたのが「Poulet-d’Or(プールドゥール)」です。ネット通販をするなら横文字の名前がよかったのですが、鶏肉の英語である「チキン」はちょっと……と、フランス語に。「金の鶏」の意味があります。

当時、鶏肉と言えばブロイラーが一般的で流通のメインでしたが、少しずつブランド鶏が出てきていました。山梨の銘柄鶏を毎日送ってもらっていたので、朝さばいて店頭に出すと、買われるお客様もいました。少し値が張ってもおいしいからでしょうね、だんだんとファンが増えたんです。それで地鶏や銘柄鶏に特化しようと、地鶏やブランド鶏の取り揃えを充実させていきました。現在は名古屋コーチン、大山鶏、阿波尾鶏、奥久慈しゃもなどを取り扱っています。

鶏に続いてブランド豚も増えてきたので、こちらは少し時間こそかかりましたが、岩中豚、むさし麦豚、霧島山麓豚肉、はまポークなど6種類を扱っています。

―取り扱うブランドの基準は?

内堀 まずは鮮度が保てるように、コールドチェーンが確立されていること、ある程度生産量が見込めることなどが重要です。そして、最も大切にしているのは、自分が好きかどうかという点です。食べておいしい、みんなにもぜひ食べてほしいと思うものですね。

毎日いろいろな種類の肉を食べるこの仕事を長くしていると、それはもうこんなに違うものかと驚きます。一口に鶏肉といっても、部位によっても調理法によっても随分変わってくるかと思いますが、やっぱり銘柄による違いは大きいのです。鍋料理に向くもの、焼き物に向くものなど、種類によって特徴があります。

例えば、比内地鶏は旨みが強いので鍋料理に向きます。地鶏は、育てるのに時間をかけるので噛み応えのある肉質ですから、煮込んだり、シンプルに塩焼きにしたりなどが一番おいしい。銘柄の食べ比べをするなら、水炊きにするとわかりやすいですよ。

豚肉にしても同じです。食べる飼料によって脂の味が全く違ってきますし、空気環境の良い豚であれば、とんかつなどにしてもしつこくなく食べられます。

―「おうちごはん 国産豚肉セット」はどのような商品ですか?

内堀 ロースと肩ロースのスライス、ひき肉、スペアリブ、ヒレのかたまり、切り落とし、そしてタンのかたまりの2~3人分ずつが詰め合わせになっています。

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様々な部位の豚肉が料理に合わせた切り方、分量のパックで届く。

内堀 ネット通販で肉を買うのに、部位ごとに1回1回クリックしなければならないとか、大容量を小分けする手間とか、そういうハードルを下げたいな、と。詰め合わせにしても、使い方のわからないブロックがいろいろあってもちょっと迷惑だと思うので、いろいろな部位が、使い勝手の良い分量ずつ入るようにしました。アイデアをくれたのは妻なのですがね。

部位別に適した食べ方を想定してそれに合わせて量や切り方を調整しています。例えば2kgのセットでいえば、生姜焼き(豚ロース生姜焼き用300g)、ポークソテー(豚肩ロースとんかつ用300g)、ヒレカツ(豚ヒレブロック400~500g)、餃子20個(ひき肉100g)、しゅうまい12個(ひき肉200g)、麻婆豆腐(ひき肉100g)、カレーライス(豚小間肉150g)、ブタキムチ(豚小間肉150g)、スペアリブ(ブタスペアリブ300g)、焼肉豚タン(豚タン1本200g)と、2人分ずつ10品ができる想定です。

2年ほど前に商品化しましたが、リピートしてくださる方が多いので、役に立っていることを実感しています。

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脂身は甘く、赤身は柔らかく旨みが強いので、提案以外の料理にもアレンジは自在。

内堀 銘柄はときどきによって変わりますが、一番多いのは、むさし麦豚という豚肉です。鮮度や流通量などの条件が合って、こだわりの飼料で育った脂身のおいしい豚肉です。

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鮮度が高く旨みのある「むさし麦豚」を主に使用。

―「マッスルセット」についてもお聞かせください。

内堀 これは、お世話になっている車屋の息子さんがサッカーをされていて、チームメートや従業員さんにも食事を出すことがあるのでしょうね。鶏胸肉とささみを、2キロとか4キロと大量で購入されていました。聞いてみると、やはり高たんぱく低脂肪の部位を、フライやいろいろに料理にできて便利だと言うのです。

私自身、仕事柄、体を整えておかなければならないと考えてトレーニングをしています。それを支える食事として、やはり鶏肉は優秀だと実感し、次は鶏肉のセットを作ってはどうかと考えていたので、やってみました。

菜彩鶏という岩手県の鶏を主に使っています。こちらのブランドは15年以上取り扱っている銘柄で、抗生物質を与えず放し飼いで、健康な鶏に育っています。飼育期間後半、タンパク質は植物由来のもののみ、ビタミンEを強化するなど飼料に工夫があり、鶏肉独特の臭いが抑えられています。引き締まった肉質とたんぱくな味わいが、どんな料理にも合わせやすい品種です。

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4キロセットは、立派な胸肉が4枚とささみが13~15本とたっぷり。

―胸肉とささみの使い分けに関して教えてください。

内堀 胸肉には皮や脂身が多少ありますが、ささみは飛ぶための補助筋ですから、脂身は一切入りません。繊維の入り方も違って、ささみの方が若干ほぐしやすく食べやすいかと思います。特筆すべき点は、胸肉の方は抗酸化効果が高いと言えることです。鶏ハムにして食べるのがいいのではないでしょうか。

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1枚が大きくて抗酸化作用の高い胸肉と、脂肪分が少なく高たんぱくなささみ。

―調理法の話になりました。おすすめの食べ方は?

内堀 私は、胸肉のソテーが大好きです。温めたフライパンで、皮目から焼きます。そうすれば油を引かなくても済みますからね。味付けは塩コショウのみで、香りづけにローズマリーは欠かせません。皮面をカリっとするまで焼いたら返し、蓋をして蒸し焼きにします。中まで火が通るか通らないかのタイミングで火を止めて放置。厚いまま焼くと、中はしっとりと仕上がるはずです。ささみはゆでるより蒸すのがおすすめです。

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内堀社長イチ押しの食べ方は鶏胸肉のソテー。
外はカリっと、中はジューシーに仕上げるのが◎。
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胸肉は鶏ハムに、ささみは蒸すなどして様々な料理にアレンジ。
ビタミンを多く含む野菜、代謝を助けるナッツ類、
疲労回復をサポートする梅干しなどと組み合わせるのがアスリート向き。

―発売から1年。評判はいかがですか?

内堀 特殊な商品なので、お客様はリピーターや知り合いが中心といった感じです。私もジムでトレーニングをして帰宅すると、鶏ハムが常備してあると便利だなと感じています。

―今後の展望をお聞かせください。

内堀 私の代になって、小売りや通販に力を入れてきました。消費者と直接つながるようになって、お客様の声を聞きながら商品づくりをできるようになったのはとても良い点だと思っています。これから、食の多様化や求められるものの細分化はどんどん進んでいくと思いますから、お客様のニーズを察知して満たしていきたいですね。

お客様には、保育園や教育機関なども多いのですが、お子さまの口に入るものだから、生産者から流通経路が明確で、残さず食べたくなるおいしさの商品を求められています。それら食材の品質を信頼してくださる思いにも応えたいと願っています。

「一番おいしいお肉を食べたい」と多くの方が思っているかもしれませんが、どんなブランドの生産者様のお肉もそれぞれにおいしいです。一番おいしいお肉は食べられる方の中で決まりますので、迷ったらいろいろ試してみて、自分の好きな味やタイプを見つけていただけるといいかなと思います。

―素晴らしいお話をありがとうございました!

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「おうちごはん 国産 豚肉セット」
価格:¥9,580(税込)
店名:食肉本舗
電話:044-975-2055(05:00~13:00 水曜、日曜、祝日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://item.rakuten.co.jp/shokuniku/30-700/
オンラインショップ:https://www.rakuten.co.jp/shokuniku/

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「マッスルセット」
価格:¥3,480(お試しセット2kgセットは\4,980/4kgセットは\8,780/すべて税込)
店名:食肉本舗
電話:044-975-2055(05:00~13:00 水曜、日曜、祝日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://item.rakuten.co.jp/shokuniku/30-708/
オンラインショップ:https://www.rakuten.co.jp/shokuniku/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
内堀文貴(株式会社鳥久 代表取締役)

1966年東京都生まれ。会社員経験を経て1996年に鳥久に入社。2007年に川崎中央市場店開設後、同社法人化。現在に至る。

<文・撮影/植松由紀子 MC/三好彩子 画像協力/鳥久>

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