今回、編集長アッキ―こと坂口明子が注目したのは、山梨県甲州市で作られているシャインマスカット。一粒が大きく、甘みもたっぷりです。代々受け継がれた農園で、土などを改良しながら育てられているシャインマスカット生産の裏側を株式会社ハピネスワン 代表取締役 相川陽一氏に伺いました。
粒が大きく食べごたえたっぷり!甘くておいしい山梨県産のシャインマスカット。
2024/08/22
株式会社ハピネスワン 代表取締役 相川陽一氏
―御社の沿革を教えてください。
相川 もともと山梨県甲州市で祖父の代から果樹などを中心とした農業をしていました。野菜を育てたり、蚕を飼ったり。その後、父が継ぎ、私が受け継ぎました。当初は個人経営でしたが、2020年に株式会社ハピネスワンを立ち上げ、自社農園で主にぶどう、マスカット、桃などの生産・販売・卸を行っています。これまで多くの方の協力があって、ここまで来た会社です。法人化して数年しか経っていませんが、人と人とのつながりで実現できたこともたくさんある。お客様、従業員、周囲の皆さん。ハピネスワンに関わる多くの人を大事に、事業を行っています。
山梨県甲州市で農園を続けているハピネスワン。
畑を再生するなど、おいしいぶどうが実る工夫を続けている。
―相川社長のポリシーは?
相川 自分がやると決めたら、途中で諦めないこと。それは大切にしています。例えば、ワインの製造と販売。最近始めたことなのですが、きっかけは「仲間の作った果物を捨てたくない」という思いからでした。ワイン販売は酒類販売業免許が必要で、当時は持っていなかったので、自社では販売できません。でも、諦めずに方法を探すと、協力いただける会社さんに出会えました。
失敗することもありますが、諦めてしまうと、そこで終わってしまいます。なので、諦めずに進むこと。その上で「誰のために作るのか」、「何をするのか」がとても大事なのかなと思います。やらずに後悔するより、やって後悔した方がいい。その思いでハピネスワンの経営にも取り組んでいます。
大きくてきれいなシャインマスカット。一房一房、丁寧に栽培されている。
―そうした思いの中で生産しているシャインマスカット。こだわりは?
相川 シャインマスカットは、元々育てていました。ただ、どうしても外的要因の影響で、味などのできが左右されてしまいます。なかなか、こうやればこうなるというものを見つけるのが難しい。徐々にデータは取れていますが、まったく同じものを作るのは困難です。でも、味の均等化できる。そこで、土作りに必要なものを肥料屋さんと協力して作り出すような試みは進めています。
肥料=堆肥なのですが、山の土地に合うものはミネラルが少ない。そのため海のものを原料とした堆肥が良いとされています。カツオを使ったり、カキ殻を使ったり。その上で、例えば当社の場合、産地の違うカキ殻をすべて試しています。
広島、茨城、岩手あたりはカキの生産地として有名です。でもそれぞれ成分が違う。当然、果樹への影響も異なります。そんなふうに、いろいろと試している農家は少ないと思いますし、それが当社のこだわりです。
―土作りを行って変化したことは?
相川 シャインマスカットの熟度は、通常、8月後半くらいから10月前半ぐらいまでです。当社付近の地域では、10月半ばになると収穫も終わっていますが、2023年は11月半ばぐらいまで吊るしていても、何ともありませんでした。持ちが良かったのは、変化のひとつかなと思います。それから味。香りも含めて良かったです。
年齢を問わず食べられるぶどうの他、ワインなどの加工品も販売中。
山梨県産フルーツのおいしさを様々な形で届けている。
―どのような場面で食べていただきたいですか?
相川 好きなように自由に食べていただけたらうれしいです。シャインマスカットは、高級品というイメージもあって手に取りにくいかもしれません。でも、甘みも豊かでジューシー。小さい子も高齢者の方も食べやすいおいしさです。粒もキレイですし、大きいので家族みんなで味わえます。だからこそ、一度、このおいしさを味わってみてほしいです。
―今後の展望は?
相川 シャインマスカットを始めとして、ぶどうにも様々な種類があります。当社も、数種類を手掛けていますが、加工品を含め、もっとリーズナブルにご提供できる形を取っていきたいです。ワインはそのひとつ。製造・販売のための免許も取得しました。その他にも大きな企業さんと組んで果汁を作る試みや県内の加工屋さんと協力してオリジナルの山梨土産を開発する予定もあります。
このように当社でしか作れないものを開発しながら、山梨県産のぶどうや桃。フルーツのおいしさを広げていきたいです。
―貴重なお話をありがとうございました。
「2024年8月下旬より発送先行予約 シャインマスカット 1.2kg」
価格:¥4,440(税込)
店名:ハピネスワン
電話:0553-37-2852
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.happinessone.co.jp/item/a007/
オンラインショップ:https://www.happinessone.co.jp/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
相川陽一(株式会社ハピネスワン 代表取締役)
1983年山梨県生まれ。短期大学を卒業後、農業を営みながら2020年に(株)ハピネスワンを設立。農業の生産、ギフト発送、フードロスをなくすため食品の加工などにも注力している。
<文/青柳舞子 MC/澤水拳太 画像協力/ハピネスワン>