噛み応えがあり、おやつにぴったりな「干し芋」。近年は甘くておいしい干し芋が続々登場し、ハマる人が続出しています。今回、編集長アッキ―こと坂口明子が気になったのは「完蜜 干し芋」と「【訳アリお徳用】面白い干し芋」。全国一の食用さつまいも生産量を誇る茨城県で製造されています。商品の魅力について、株式会社ひすい 代表取締役社長の稲田 悠氏に取材陣がお話をうかがいました。

―会社の成り立ちと事業内容を教えていただけますか。

稲田　本体となる関連会社があり、弊社は食品の製造事業を担う会社として2017年に設立されました。私はもともと親族が経営する関連会社に勤めていて、新規事業を立ち上げるにあたって声がかかった次第です。代表取締役に就任したのは33歳の時でしたので当時は不安がありつつも、農業に携わることが楽しみでもありました。

販売面は関連会社に任せられるので、創業と同時に製造に集中できる環境は非常にありがたかったですね。

―干し芋の製造を始めた経緯も伺いたいです。

稲田　自社製造の乾燥機を用いて干し芋やドライフルーツを作っていたところ、干し芋の製造が追いつかなくなったため、弊社を設立した流れがあります。干し芋はここ数年ブームとなっていて、作っても作ってもまったく足りない状態でした。

製造品はドラッグストアなどの小売店で流通しているほか、関連会社のオンライン通販からも購入可能です。弊社としては、工場併設の直売所でしか干し芋を販売していません。パッケージは異なりますが、中身は大人気の「完蜜 干し芋」と同じです。

―原料はどのように仕入れているのでしょうか？

稲田　さつまいもは秀品から規格外品まで、すべてを買い取る形で茨城県の指定農家から仕入れています。どんな農産物でも廃棄せざるをえない規格外品が出てしまうので、少しでも農家さんの所得向上が実現するように食品加工に使わせてもらっています。糖度については一定の基準を設けていて、干し芋のおいしさの秘密につながっています。

―さつまいもの品種について。

稲田　弊社は「紅はるか」を栽培していますが、干し芋に使用するのは「紅はるか」です。「紅はるか」は水分量が多く、九州の安納芋に近いねっとり感のある品種なので干し芋にとても適しています。病気・害虫の被害も少なく栽培しやすいので、農家さんの中でも一気にシェアが広がりました。

―「完蜜　干し芋」の特徴を教えてください。

稲田　減圧乾燥機を使い短時間で乾燥させるので、お芋の色味がきれいな黄色になります。外側はしっかり乾いているのに、中はシャキシャキとした食感に仕上がるのも特徴で、お客様に好まれているポイントです。

さつまいもに含まれるでんぷんを糖化させて、できるだけ甘みを引き出す取り組みもしています。個体差はありますが、糖度は高いものだと60～70度に達します。一般的なジャムと同じくらいの糖度ですが、甘さは強すぎずまろやかな味わいです。

特殊な乾燥法でさらにおいしい干しいもに！

「甘蜜 干し芋」は市販の干し芋の中でも格別と言えるやわらか食感。適度な歯ごたえもある。

―「【訳アリお徳用】面白い干し芋」との違いは？

稲田　色味や形で規格外品となった干し芋を、たっぷり300g詰め込んだお得感のある商品です。作り方は「甘蜜 干し芋」とまったく変わりません。どちらの干し芋も、衛生面に配慮して設計された国内工場で製造しています。外気温や原料の水分量によって乾燥具合が変わるので加工の工程はマニュアル化していません。水分を残したしっとりめの干し芋作りには、乾燥条件を微調整できる職人さんの技が求められます。

「面白い干し芋」。

大容量と大きめサイズに幸せを感じるお徳用。もちろん味も◎。

―おすすめの保存方法はありますか？

稲田　干し芋の需要は保存食からスイーツへと変化してきました。そのため、保存食目的の商品よりも賞味期限は短くなっています。基本的には常温保存で、食べきれない時や日にちを持たせたい場合は冷蔵保存をおすすめします。

欲しい芋は日にちが経つと砂糖が結晶化して白くなってきます。品質についてお問い合わせいただくことも多いのですが、カビではない場合はまったく問題ありません。見た目はあまり良くないかもしれませんが、むしろ甘さが凝縮していておいしいですよ。

―今後の目標をお聞かせください。

稲田　干し芋に特化した原料を作ろうと考え、さつまいもの栽培に力を入れています。色味がきれいに出て、加工しやすい大きめのサイズが理想的です。2023年に試験栽培を行い、さつまいも作りは初めてに近い状態ですが、関連会社ではいちごや栗を育てていたので農業のノウハウは多少なりとも生きていると思います。やっと機械を導入する規模となり、これからもっと面積を拡大していきたいところです。

―本日は貴重なお話をありがとうございました。

「完蜜　干し芋」（サイズ：100g）
価格：¥538（税込）
店名：テクモアファーム
電話：0296-71-4012
定休日：インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL： http://tecmoafarm.shop/shopdetail/000000000004/
オンラインショップ： http://tecmoafarm.shop/

「【訳アリお徳用】面白い干し芋」（サイズ：300g）
価格：¥ 900（税込）
店名：テクモアファーム
電話：0296-71-4012
定休日：インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL： http://tecmoafarm.shop/shop/shopdetail.html?brandcode=000000000008&search=&sort=
オンラインショップ： http://tecmoafarm.shop/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

＜Guest’s profile＞
稲田 悠（株式会社ひすい 代表取締役社長）
2011年、関連会社へ入社。2020年に株式会社ひすいが設立され、代表取締役社長に就任。

＜文・撮影／マスダアヤノ　MC／伊藤マヤ　画像協力／ひすい＞