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旭川の歩行者天国50周年を祝う純米大吟醸「うえ田舎オリジナル『このミチをいけば…』」

2024/09/04

今回、編集長のアッキ―こと坂口明子が注目したのは、ネーミングがユニークなうえにコストパフォーマンスも優れた大吟醸酒です。地元北海道産の酒米を醸した味わいは、確かな吟醸香とまろやかな甘みを放ちながらのど越しは爽やか。
メディア出演も積極的に行い独自のスタイルで日本酒の普及を手がける株式会社うえ田 代表取締役社長の上田桂輔氏に、商品の詳細や経営について取材陣がインタビューしました。

―はじめに御社の沿革をお聞かせください。

上田 弊社の起源は1969年、祖父が酒店として販売を始めたのが最初です。酒類全般をまんべんなく扱うスタイルで、当初から一般消費者だけでなく飲食店との取引に力を入れ、現在では業務向けの卸売りが全体の8~9割を占めるまで拡大しています。私が代表になってからは日本酒をメインとした取り扱いに徐々にシフトしてきました。

―若い時から事業を継ぐご意思が?

上田 はい、将来的に後を継ぐことを意識し、大手ビールメーカーに就職して東京都内で業務向けの営業を担当していました。そこでは飲食店に卸す業務用酒販の熾烈な価格競争を目の当たりにするなど、いい学びの機会となりました。またこの頃に仕事で知り合った都内の酒店に、旭川に戻った後も引き続きいいお付き合いをさせていただいていますから、貴重な糧を得ることができました。

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超有名銘柄から知る人ぞ知るお宝銘柄まで、
日本酒ビギナーや未経験者も気軽に楽しめる角打ちどころ「うえ田舎」。

―具体的にはどのようなご関係でしょうか?

上田 都内の酒店さんからは全国の酒蔵を紹介してもらったばかりか、「特色のある商材を持ったほうがいい」といった販売に関するアドバイスもいただいています。幅広い銘柄の日本酒をそろえる現在のスタイルは、まさにそちらのご協力あってのことです。また全国の蔵元と取引をする際は必ず相手先に顔を出すようにしています。蔵元との信頼関係を築いてはじめて取引となります。

―ご自身の会社でも飲食店を経営されていますね?

上田 はい、2019年に角打ちスタイルの日本酒専門立ち飲み店をオープンしました。酒蔵との取引が増えて扱う銘柄も盛りだくさんとなり、もっと多くの人にお酒と店を知ってもらうための試みです。特に、日本酒を飲んだことがない方に体験の場として利用していただきたいと思います。

日本酒に合うおつまみに加え、高級店でも使用されている地元旭川のガラス工房のグラスもご用意し、酒蔵と消費者、そして地元の企業をつなぐハブのようなスポットにしたいと考えています。

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同商品の純米大吟醸原酒のデザインは、
グラフィックデザイナー谷越のりあき氏の手で
「平和買物公園」の噴水をモチーフに描かれている。

―メディアにもたくさん取り上げられていますね?

上田 実は現在も札幌のラジオ局で月4回放送の30分番組を持たせてもらっています。そこではリスナーに酒蔵の歴史をご紹介したり、お酒にまつわるさまざまな話題を取り上げたりしています。酒店だからといって「お酒だけ並べればいい」という時代ではないですから…。
4月には東京ビックサイトで展示会に出展するなど、周知活動はいつでも欠かせません。

―今回ご紹介する「うえ田舎オリジナル『このミチをいけば・・・』」発売の経緯は?

上田 この商品は旭川市に全国で最初にできた歩行者専用道路「平和買物公園」の創設50周年を記念し、2022年にリリースした弊社オリジナルの純米大吟醸酒です。

地元のデザイナーさんと話し合って平和買物公園にちなんだ「道」をイメージするデザインを作っていただいています。できあがったラベルに対してネ―ミングは旭川市民の公募を行なったところ、今回のユニークな商品名となりました。

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精米歩合45%。序盤に米由来のフルーツ感のある甘い香り。
喉を通った瞬間に森林を思わせる透明感のある香りが鼻を抜ける。

―飲み口はいかがでしょうか?

上田 甘みを持ちながらクドさはなくすっきりタイプ。清涼感があってとても飲みやすいと思います。酒米は北海道産にこだわった「きたしずく」82%、「彗星」18%で、精米歩合は45%です。
製造を委託する岐阜県から東川町へ移設してきた三千櫻酒造さんが、全体をバランスよく仕上げています。

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単体でも十分に楽しめる芳醇な味わい。
飲みやすいため、とりわけ冷やならどこまでも進んでしまいそう。

―今後の目標をお聞かせください。

上田 酒販業界には最近開発された「KEG DRAFT(ケグドラフト)」という日本酒専用のサーバーがあり、これはタンクの部分が空気と触れないように二重構造になったものです。
これならいつでもフレッシュな状態を保つため、お店の管理不行き届きで味が落ちるというケースが避けられます。お客様にも販売側にもメリットがあるので、今後とも拡散して普及に一役買いたいと思います。

―本日はありがとうございました。

うえ田舎オリジナル『このミチをいけば・・・』

「うえ田舎オリジナル『このミチをいけば・・・』」(720ml)
価格:¥2,450(税込)
店名:和酒角打うえ田舎
電話:0166-25-8222(13:00~21:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://sake-ueda.com/?p=3562
オンラインショップ:https://sake-ueda.com/?cat=2

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
上田桂輔(株式会社うえ田 代表取締役)

1984年生まれ。2007年アサヒビール株式会社に入社して約4年間、東京都内で業務用営業を担当。その後2010年10月 株式会社うえ田に入社。
2019年に代表取締役に就任。同社入社後は全国の酒蔵を回り、日本酒販売にシフトチェンジ。2019年7月「和酒角打うえ田舎」を開業し、日本酒を飲まない人でも楽しめることをコンセプトに、角打ちができる酒販店として営業。コロナ禍を経て全国の人が来店するお店となり、新しい酒販店の形を作り続けている。

<文・撮影/田中省二 MC/三好彩子 画像協力/うえ田>

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