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有明海産一番海苔を使用し、創業者の名を冠した高級味付け海苔「治助(じすけ)」

2024/09/12

今回、編集長アッキーの目に留まったのは、高級味付け海苔の「治助(じすけ)」です。製造元の「おがわ株式会社」の創業者、尾河治助さんの名を関した逸品。有明海産の一番海苔を使用し「日本で一番おいしい味付け海苔」と、自信を持って販売されています。今回は同社三代目社長 尾河幸治氏と、現 四代目社長の尾河仁崇氏に取材陣がお話を伺いました。

―貴社の沿革を教えてください。

尾河(幸) 1926年に海苔問屋「尾河」として、名古屋市中村に創業しました。当時は漁連から仕入れた生海苔を一般の方に売ったり、北陸に売りに行ったりしていたそうです。
創業者が、私の祖父である尾河治助(じすけ)、二代目が祖母、三代目が私です。現在は息子の尾河仁崇が四代目の社長を務めています。
創業時は船を持っていたため、漁業も行っていましたが、初代が社長を務めているうちに
海苔専業に切り替わりました。加工業も、初代の頃からはじめています。

その他
味付け海苔「治助」は大正十五年尾張名古屋中村に創業した海苔問屋「尾河」の創始者にちなんで名付けた。

―現社長の仁崇さんは、子どもの頃から継ぐ考えでしたか?

尾河(仁) 継ぐつもりはなく、周りからも継がなくていいと言われていました。社会人になるときも、まったく関係ない業種に就職しました。
その後、継ぐ考えに変わって愛知の色々な海苔屋さんに挨拶にいきました。そこで「尾河の名は絶やすなよ」といわれて、はじめて重要性を理解したのです。
続いて、高知県の「治助」を製造している工場で修業しました。弊社に入社したのは2017年頃です。

―さまざまな会社に、海苔を卸しているそうですね。

尾河(幸) 弊社の海苔は、永谷園さんのお茶漬けの海苔にも使われています。愛知の海苔は香りがよく、お茶漬けにすると海苔の香りが他県産とは全然違います。
また、名古屋市内の高級寿司屋に、最高級の海苔を卸しています。縦21cm×横19cmで1枚100円の海苔です。コンビニのおにぎり用だと、同サイズで1枚20~25円ほどです。

―「治助」開発のきっかけを教えてください。

尾河(幸) 「治助」は、祖父の名前からつけました。祖父は愛知海苔問屋協同組合の初代理事長でした。また、名鉄百貨店の特撰海苔を一手に引き受け、弊社の礎を作りつつ、地域の関連事業を発展させてくれました。
そんな祖父に孝行できなかったので、せめて名前だけでも世に出したい、という想いで開発しました。

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祖父で創業者の治助さんから名付けた高級味付け海苔。パッケージにも高級感がある。

―「治助」はどういった商品ですか?

尾河(仁) 「治助」は高級味付け海苔です。有明海産の一番海苔を使用しています。一番海苔とは、海苔網から最初に取られた海苔のことで、柔らかく味がいいことが特徴です。

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有明海産の毎年ある程度早い時期に採れた厚みのある海苔を使用。

尾河(仁) 海苔は摘もうとするたびに、抵抗して硬くなっていきます。一番海苔は最初に取れた海苔なので、柔らかいのです。治助に使っているのは、通常なら味付け海苔にしない高いグレードの海苔です。
また、高知県産の土佐かつお、北海道羅臼産の昆布で出汁を取っています。うま味調味料は使用せずに、海苔本来の甘さ・旨さが引き立つように味付けしました。

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代々引き継がれてきた独自のタレ。たっぷり付けて焼き上げることでおいしさが引き立つ。

尾河(仁) さらに、一般的な味付け海苔の、倍ほどの量の出汁を入れています。しっかり旨味がありつつ、出汁なので後を引きません。何枚でも食べられます。

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1個に80枚入。海苔の香りが豊かで、海苔と出汁の旨味が強く感じられる。
一度食べたら次々と食べたくなり、何枚でも食べられそう。

―「治助」の字にも、高級感があります。

尾河(幸) 親戚で日本画家の加藤晨明(しんめい)さんに字を書いていただきました。このパッケージは、2008年のBEST OF PACKAGING IN JAPAN(ベストオブパッケージングインジャパン)に選ばれています。
プラスチック容器に入った味付け海苔では、日本で一番高いと思います。そして、日本で一番おいしい味付け海苔だと思っています。高額ですが、長く売れ続けている商品です。

―おすすめの食べ方を教えてください。

尾河(仁) おすすめは、4~5枚を一度に口に入れる食べ方です。一番海苔なので柔らかく、口の中で溶けます。
ご飯と食べる場合も、別々に口に入れてください。味付け海苔はご飯に巻く食べ方が一般的ですが「治助」をご飯に巻こうとすると、水分ですぐに割れてしまいます。

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試しにご飯を巻いてみたが、少量かつ優しく持たないと割れてしまう。
別々に口に入れた方が、海苔の食感を楽しめる。

―今後の展望を教えてください。

尾河(仁) 海苔をお買い求めになる方の平均年齢が、60歳を超えているように感じています。そのため、若い人に海苔のおいしさを知ってもらいたいです。そのために、色々な食材とコラボさせたいと考えています。
たとえば、チーズとも合いますし、チョコと混ぜている海苔屋さんもあります。海苔をもっと前世代に向けて身近なものにしていきたいです。

―貴重なお話をありがとうございました。

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「無添加味付海苔 治助」(4個・特別化粧箱入り)
価格:¥5,780(税込)
店名:海苔のおがわ オンラインショップ
電話:052-482-3500(9:00~17:00 土日祝日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://ogawanori.shop/items/62410007bfe68b046946fbc2
オンラインショップ:https://ogawanori.shop/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
尾河幸治(おがわ株式会社 取締役)

1953年愛知県生まれ。まるかいに入社し、2年の修行期間を経て1979年にはおがわへ入社。1982年に同社代表取締役社長に就任。現在は取締役。大相撲高砂部屋名古屋理事も務めた。

尾河仁崇(おがわ株式会社 代表取締役社長)

1987年生まれ。高知県の海苔屋で修行後、2017年におがわに入社。2020年に同社代表取締役社長に就任。

<文・撮影/林本直 MC/三好彩子 画像協力/おがわ>

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