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これが高知県のソウルフード!何度もおかわりしたくなる「かつおめし」と「芋天粉」

2024/10/18

四国4県のひとつで、太平洋に面する高知県は、独自の食文化が育まれている地域です。今回、編集長アッキーが気になったのが、その高知でおなじみのグルメを手軽に味わえる「かつおめしの素」と「芋天粉」。初めて聞いたという人も多いのではないでしょうか。おいしさの理由や開発の経緯を、地元で食品製造業を営む株式会社近森産業の代表取締役社長の白木久弥子氏と、公私にわたるパートナーである常務取締役の白木智博氏に取材陣が伺いました。

株式会社近森産業 代表取締役社長の白木久弥子氏
株式会社近森産業 代表取締役社長の白木久弥子氏

―まずは会社のことを教えてください。

白木(久) 創業者は父で、もともとは近森病院で私の祖母が開いた「久食堂(ひさしょくどう)」から始まった会社です。食事でお医者さんや患者さんを健康にするという思いをベースに、現在は食品製造のほか、病院や学校の施設管理なども手がけています。

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現在は大学学生寮の食堂や高校学食の運営も担当している。

―社長ご自身の経歴についてもお聞かせいただけますか。

白木(久) 私は会社経営者としての父を見て育ちました。毎晩のように「原価を抑えないと利益が出ないんだよ」「今はこんな本を書いているんだよ」と話していた姿をよく覚えています。進学した早稲田大学で夫である常務と出会い、将来的に後を継ぐことを見据えて会計士の資格を取得し、東京の監査法人で働いていました。高知に帰ってきたきっかけは、アメリカ転勤の話が持ち上がったときに父に「そろそろ戻ってこないか」と言われたことと、妊活をしたかったからです。当時は激務で通院が難しく、高知に戻ったほうが時間の融通が利くのではないかと思い、決断しました。現在は海外進出なども見据え、シンガポールで法人を運営しています。

―今回ご紹介する「かつおめし」は、高知県ではおなじみのグルメなのでしょうか?

白木(久) もう常識です。

白木(智) もともと高知の漁師町では、かつおを使った炊き込みご飯を行事の後などにおにぎりにして食べていたそうです。当社の「かつおめし」は炊き込みご飯ではなく、混ぜご飯です。炊き込みご飯にするとかつおからうま味が抜けてしまうため、混ぜご飯にしたと聞いています。

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高知県といえばかつお。
素朴な味わいの「かつおめし」は、県民のソウルフード。

―農林水産大臣賞も受賞されたとか。

白木(久) 各地の物産が集まる東京の展示会でコンテストがあり、そこで「近森産業のかつおめし」として大賞をいただきました。今でこそ、さまざまな種類のかつおめしの素が販売されていますが、元祖といえるのは祖母が開発した「かつおめし」です。

―開発されたのはお祖母さまなのですね。商品ができたのはいつ頃ですか?

白木(久) 私が中学生か高校生の頃だったと思います。祖母は、レンジでチンしてすぐに食べられる商品をたくさん開発していました。当社の食品製造に携わる全員が、いつも朝から晩まで働いて鍋をピカピカに磨き上げていた祖母の味を追いかけています。

―今もお祖母さまの味をそのまま受け継いでいるのでしょうか?

白木(久) 高知県には料理に砂糖をたくさん入れる文化があり、砂糖を入れることがぜいたくという考え方があります。開発当初の味だと少し甘味が強いため、現在は健康面のことも考慮して砂糖を控えめにしました。さらに添加物を使わなくてもいいように、不要な食材も減らしています。

白木(智) 「かつおめしの素」には調整剤などを使っていません。当社には病院の食堂から始まったというルーツがあり、介護の現場でも採用していただいていることから、体に安全なものという点もひとつのポイントになっています。

―調理のコツは?

白木(智) 炊きたてのご飯に混ぜるだけです。混ぜてから15分ほど蒸らしていただくと、ご飯とかにツヤが出て味も馴染み、まろやかになります。混ぜご飯の利点は、好みに合わせて味を変えられることです。濃い味がお好みであればご飯を減らしてください。そのほかにもお茶漬けにしたり、かつおだけを取り分けてマヨネーズとあえたりなど、アレンジもできます。

白木(久) 木の芽や山椒、錦糸卵などを添えれば豪華になります。

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作り方は、湯せんで温めた「かつおめしの素」をホカホカのご飯に混ぜるだけ。

―もうひとつの「芋天粉」はどういった商品なのですか?

白木(久) 「芋天」という、高知県民なら誰もが知っているおかずのようなおやつのような食べ物を作るための天ぷら粉です。もしかすると近森産業という社名よりも、この「芋天粉」のほうが皆様になじみがあるかもしれません。

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大人も子どもも大好きな高知の「芋天」。

―芋天粉が誕生したきっかけを教えてください。

白木(久) 20年ほど前に父が開発しました。高知県にはもともと家庭で芋天を作る文化があるのですが、レシピによって焦げやすかったり、おいしくできなかったりします。そこで、誰でもおいしい芋天を作れるように開発したと聞いています。

白木(智) 高知の芋天は、全国で食べられている一般的なさつまいもの天ぷらとは違い、衣そのものに塩味や甘味が付いています。当社の芋天粉にはベーキングパウダーが入っているため、揚げるとふっくらした衣になり、ドーナツのような味わいを楽しめます。

―芋天をおいしく作るコツは?

白木(智) さつまいもを7ミリ程度にカットして、衣をたっぷり付けた状態で油に入れてください。ポトンと落としてもらうと、よりふっくらと仕上がりますし、できあがりがコロンと丸くなります。衣をぜいたくに付けていただければ、誰にでも簡単においしくてかわいらしい芋天ができます。

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衣をたっぷり付けて揚げるのがコツ。

―「芋天粉」は芋天以外のメニューにも使えるのでしょうか?

白木(智) 芋天粉と豆腐を1:1で混ぜて揚げると、サクサクもちもちの豆腐ドーナツができます。アメリカンドッグを作ってもおいしいです。

―想像するだけでおいしそうです!最後に今後の展望をお聞かせください。

白木(久) 私が2013年に帰ってきたとき、「常に変化を恐れず、高知から世界へ」という経営方針を打ち立てました。それを目標に土台づくりに取り組み、コロナ禍で停滞はしましたが、今は少しずつ動き出しています。会社としては変革期で、デザイナーさんや高知県の方とも協力しつつ、自分たちだけでは思いつかなかったような新しい取り組みが始められそうで、私たちも楽しみにしているところです。日本のもの、高知のものが素晴らしいという価値観をお客様とも共有しながら、一緒にブランドを作っていきたいと考えています。

―楽しみです。本日はありがとうございました。

かつおめしの素

「かつおめしの素」(140g)
価格:¥460(税込)
店名:近森産業
電話:088-883-1200(10:00~17:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://katsuomeshi.saleshop.jp/items/83909760
オンラインショップ:https://katsuomeshi.saleshop.jp/

芋天粉

「芋天粉」(200g)
価格:¥367(税込)
店名:近森産業
電話:088-883-1200(10:00~17:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://katsuomeshi.saleshop.jp/items/1714447
オンラインショップ:https://katsuomeshi.saleshop.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
白木久弥子(株式会社近森産業 代表取締役社長)

1976年高知県生まれ。早稲田大学卒業後、公認会計士・税理士として有限責任監査法人トーマツ、EY 新日本有限責任監査法人で国際監査業務に携わる。地元高知県の企業(近森産業/食品製造)を二次創業。2020年から「日本中のプレゼンをセンス良くしたい」というコンセプトのもとでパワポ情報の発信を始め、プレゼンクリエイターとしても活動。2022年シンガポールにデザイン経営の会社「BLOCKDESIGN」を設立し、Xのフォロワー数は70,000人を超える。

<文/坂見亜文子 MC/伊藤マヤ 画像協力/近森産業>

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