お刺身やたこ焼きなど、いろいろな調理で楽しめる「タコ」。世界的に見ても、日本では幅広い世代に愛されている水産物です。今回、編集長アッキ―こと坂口明子が気になったのは「たこ飯の素3合用」と「真だこのカルパッチョ バジル風味」。商品の魅力について、タコの加工を専門とする有限会社網中水産 代表取締役の網中規仁氏に取材陣がお話をうかがいました。
九州のおいしいタコを全国へ。鮮度が自慢の「たこ飯の素3合用」と「真だこのカルパッチョ バジル風味」
2024/10/17
有限会社網中水産 代表取締役の網中規仁氏
―社長のご経歴をうかがえますか。
網中 実家は大分県にあり、明治初期から続く水産関係の会社を経営していました。兄が家業を継ぎ、私は大学卒業と同時に長崎漁連の商社へ就職し、3年ほど水産業について学びました。故郷へ戻り実家の手伝いをする中で、新しい商材として着目したのが国産のタコでした。商売人の子どもとして育ったため、いずれは自分で事業を起こしたいと考えていたのです。1988年にタコ専門会社「網中水産」として独立してからは、40年以上タコ一筋でがんばっています。
―タコを専門にしたきっかけは?
網中 実家がエビや魚を取り扱う中で、私は長崎県でタコに巡り合いました。九州の大手問屋さんとご縁があったので、たこ焼きの製造業から始めた次第です。タコは時代と共に長崎での水揚げ量が減ったものの、大分県でも獲れるようになりました。大分のタコは繊維が少し強く、たこ焼きには不向きです。そこで、各メーカーさんの力をお借りして、からあげや酢だこの自社加工・販売を始めました。今の我々には、海外産に頼らず良い商品を作り、「九州のタコの魅力を全国に広めたい」という思いがあります。
加工は全て自社工場で、品質管理を徹底している。
―タコへのこだわりや特徴を教えてください。
網中 大分のタコは、全国的に有名な「明石ダコ」と同じ潮流で揚がるものです。ネームバリューはまだまだですが、味は明石ダコと遜色ありません。そのおいしさを皆さんに味わっていただきたく、たこ焼き以外の加工はすべて自社で行っています。
大分県宇佐市は穀倉地帯や好漁場の豊前海にも隣接し、多様な農林水産資源を有することから「世界農業遺産」に認定。
工場内にも良質な水が湧き上がっていて、加工製造過程の水洗いや冷却、茹でたりなど水を使用する全ての工程に使用することで、
素材の味を最大限に活かし、蛸本来のおいしさが生まれている。
水揚げや水産業者が減りつつあっても、地元の漁業を失いたくない一心で「地元のおいしいタコ」にこだわっています。とにかく地ダコを切らさないことが大切です。大分・長崎・福岡など九州のタコを仕入れ、なおかつ産地を明記しています。
タコ一本の会社にするのは勇気がいりましたが、人生を賭ける意味でも「おいしいものを作れば絶対に売れる」と信じて今日までやってきました。地ダコは噛めば噛むほどうまみが出て、日本のタコ特有の味わいがあります。
―企業としての強みもお聞きしたいです。
網中 タコのスライスやカットを専門でやる加工会社は多くありません。手作業でも仕上がりが均一になるよう心がけ、お得意先の規格に沿って納品できることは弊社の強みです。タコの個体サイズは300gから1kgと幅広く、足の太さや長さも異なるため、同じ大きさにカットするには熟練の職人技が必要です。機械化も試しましたが、手で切る方が早かったというわけです。衛生管理に注意しながら、厳選した原料を手間ひまかけて仕上げるという一連の手作業に自信を持っています。
大分県で水揚げされる天然の「たこ」は、歯ごたえのある食感と噛むほどに口の中に広がる旨味で全国に名を馳せている。
―「たこ飯の素3合用」はどんな商品でしょうか?
網中 20年近く前に発売したメーカーさんとのタイアップ商品です。半年以上かけてタコの厚みや大きさ、調味料の配分を研究し、独自のたこめしの味を出すことができました。炊き上がりの味やタコの柔らかさは最もこだわった点です。原料となるタコは獲れたてを急速冷凍し、刺身で食べてもおいしいほど新鮮なものを使います。混ぜ込みご飯ではなく、タコのうまみがご飯に染みわたる「炊き込み」であることもポイントです。
―おすすめの食べ方はありますか?
網中 タコ本来の味を楽しむためにも他の具材や調味料は入れずに、たこめしの素だけで炊くのがおすすめです。弊社がある大分県宇佐市は良質な地下水に恵まれ、酒造の多さでも知られています。素晴らしい水で下処理して、ぬめりや臭みを取り除くことでタコもよりおいしくなるのです。3合用なので余った場合は冷凍保存してください。
解凍した「たこ飯の素」をお米と一緒に炊くだけという手軽さもうれしい。
炊き込んでも柔らかいタコにびっくり!しっかりめの味付けでお箸も進む。
―「真だこのカルパッチョ バジル風味」の魅力も教えてください。
網中 大分県産の地ダコを使ったカルパッチョです。たっぷり入ったソースはドレッシング代わりになるので、野菜と合わせれば海鮮サラダのように楽しめます。お好みで玉ねぎスライスを和えるのもおすすめです。タコの柔らかい食感はお子様にも好まれますし、しっかりとした味付けでお酒のおつまみにも最適です。
5分ほど流水解凍するだけで食べられるので、「冷凍庫にストックしている」というリピーター様もいます。パーティーの華やかな一品としてはもちろん、急な来客時にさっと出せる便利さも魅力ではないでしょうか。
爽やかなバジル風味のソースが、フレッシュなタコと絶妙にマッチ。
―今後の展望をお聞かせください。
網中 タコはタウリンが豊富で消化の良い健康的な食品です。海外に工場を持つ会社が多い中で、網中水産は原料の調達から製品加工まで全て国内で展開しています。安心・安全な国内加工業者として、会社をPRしていきたいですね。関東や首都圏をはじめ、全国の方々においしいタコを味わっていただくためにも、まずは今ある商品の販売数を伸ばしていこうと思います。
―本日は貴重なお話をありがとうございました。
「たこ飯の素3合用」(内容量:220g)
価格:¥850(税込)
店名:蛸職人 網中水産
電話:0978-38-5757
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://aminakatako.base.shop/items/87023704
オンラインショップ:https://aminakatako.base.shop/
「真だこのカルパッチョ バジル風味」(内容量:250g)
価格:¥850(税込)
店名:蛸職人 網中水産
電話:0978-38-5757
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://aminakatako.base.shop/items/87023853
オンラインショップ:https://aminakatako.base.shop/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
網中規仁(有限会社網中水産 代表取締役)
1954年、大分県生まれ。1976年に亜細亜大学経営学部を卒業、長崎県漁連商事株式会社に入社。約3年間勤めたのち、実家の米丸水産株式会社へ入社。1988年、34歳で独立し有限会社網中水産を設立。たこ専門の水産加工会社として36年目を迎える。長きに渡り食品衛生指導員として食の安全に携わり、2023年に厚生労働大臣より表彰される。
<文・撮影/マスダアヤノ MC/伊藤マヤ 画像協力/網中水産>