全国トップクラスのみかん収穫量を誇る、愛媛県。みかんの他にも、せとかや甘平、紅まどんななど、甘くジューシーな柑橘の産地として有名です。今回、編集長アッキーこと坂口明子が注目したのは、そんな愛媛の柑橘のおいしさをいつでも味わえる「シトラスガーデン」のジュースとゼリー。その魅力や取り組みについて製造元であるマルワフルーツ園芸の運営企業である株式会社宇都宮物産・宇都宮貞介氏に、取材陣がお話を伺いました。

株式会社宇都宮物産 宇都宮貞介氏

―会社の沿革や、社長になったきっかけを教えてください。

宇都宮　宇都宮物産は、父が青果卸業として起業しました。ちょうど私が生まれた50年ほど前になります。父が社長をしていた頃に全国に販路を開拓し、全国区のスーパーといった大きな市場へ柑橘を出荷していました。私は幼少期から父の姿を見てきたものの、ずっと家業を手伝っていたわけではなく、大人になってからは県外で長く過ごしていたのですが、12年前に父から相談を受けて愛媛県に戻り、社長を引き継ぎました。

―愛媛県に戻ってみて、感じたことはありますか？

宇都宮　愛媛県が持つ柑橘の魅力を改めて感じました。
柑橘の代表格である温州みかんは、一般的に年内で収穫が終わります。温州みかんの後は、雑柑（ざっかん）と呼ばれるさまざまな柑橘のシーズンが始まります。愛媛県は、雑柑の種類が豊富で、温州みかんの収穫が終わって年が明けてからも、伊予柑やせとか、甘平、春からは清見タンゴールやブラッドオレンジなどの収穫があるのが特徴です。1つの品種の旬が1〜2か月と続くため、比較的長いあいだ柑橘を楽しめます。そして、そのどれもがおいしいんです。

弊社が定期的に扱っている柑橘は15品種ほどですが、珍しいものや1シーズンに100kg未満しか採れないものも含めると、30品種は扱っていると思います。あまり知られていないような柑橘を紹介するのも、楽しみのひとつです。

宇都宮物産で取り扱う柑橘カレンダー。中には夏まで出回る品種もあるそう。

―これだけ種類が豊富だと、長いあいだ柑橘を楽しめますね！柑橘を扱いながら、社長として大切にしていることはありますか？

宇都宮　2つあります。1つはお客様です。私が社長に就任してからは、小さな店舗や個人のお客様への直接販売を増やしました。それまでのスーパーマーケットなどの大きな市場での取引が中心だった頃と比べて、お客様の声が私たちに届きやすくなりました。お子さんが喜んでくれた、柑橘本来の味が楽しめたなど、直接コメントをいただけることが励みになっています。また、2018年の西日本豪雨のときは、ふるさと納税で多くの個人のお客様が弊社の商品を購入してくれました。ご注文を通じてお客様の心が伝わり、私たちにとって、心の支えになりました。

そしてもう1つは、生産者さんです。どの柑橘もおいしいのは、生産者さんたちが手をかけて育ててくれているからです。例えるなら、生産者さんは、0から1を生み出す部分。私たちも自社農園を持っていますが、主力事業は卸や販売の部分です。卸や加工品販売は、1を9や10に増やすのが役目ですが、最初の1がないと数を増やすことができません。また、0から1を生み出すのがもっとも重要で難しい。だから、生産者さんには感謝しかないんです。ですから、生産者さんが一つひとつ心を込めて作った柑橘を、青果卸として、愛媛県を代表するつもりでお届けするのが使命だと思っています。

産地にいると、作物をおいしく育てるのがいかに難しいかを痛感します。特にここ数年は、気候変動の影響が少なくありません。愛媛県はもともと柑橘栽培に適した温暖な気候ですが、温暖化の影響で作物に影響が出るほど高温の日がありました。

そのほかにも、収穫シーズンに1、2回、雪が降るほどの寒い日が出てくるようになりました。10年くらい前までは滅多になかったことです。
雪が降るということは、気温が氷点下まで下がることを意味します。つまり、そのときに樹上になっていた柑橘は、一度外気で凍ってしまうんです。柑橘に限らず、食べ物はいったん凍ると、中の水分が膨張して、中の繊維質や細胞が破壊されてしまいます。そのため、見た目はまったく変わっていないようでも、果肉は本来の食感や味が大きく損なわれてしまい、出荷できなくなるのです。産地で生産者さんの近くにいるからこそ、こうした苦労を重ねながら作物を育てていることに、頭が下がります。

自社農園があるからこそ、生産者さんの苦労を実感している。

―そのために、柑橘そのものだけでなく、加工品の販売にも力を入れているのですね。今回紹介する商品について、教えてください。

宇都宮　今回紹介する「シトラスガーデン ジュース＆飲むゼリーセット」は、愛媛県の柑橘を味わっていただける、ジュース2種類とゼリー4種類の詰め合わせセットです。

ジュースは無添加100％なので、柑橘の味がしっかり感じられるのが特徴です。柑橘は外皮に苦味があるため、外皮に触らず果汁を抽出するよう製法を工夫しており、雑味のない仕上がりになっています。柑橘の品種によって、甘みや酸味などの特色が出ますが、こちらのセットでは、甘さと爽やかさのバランスがちょうど良いでこひめ（デコポン）と清見タンゴールをセットにしています。

ゼリーは、お子さんでも食べやすい喉ごしと手に取りやすい価格にするために、何度も試作を重ねました。ただ、柑橘が本来もつ味や個性がしっかり感じられるよう、果汁の量を重視しています。ゼリーには、甘みと酸味のバランスが良い温州みかんと清見タンゴール、爽やかな酸味がある伊予柑と河内晩柑をセットしています。

ガーデンをイメージした外箱デザインはギフトにも最適。

果汁100％のストレートジュースは、もぎたてのような柑橘の味が感じられる。
ゼリーは果汁量が多いため、ぷるんとやわらかいテクスチャー。

―どれもおいしそうですが、パッケージがとてもかわいらしいですね！

宇都宮　はい、パッケージのかわいらしさにもこだわりました。それぞれ柑橘の品種をイメージして、デザインしてもらっています。少しでも手にとっていただきやすいパッケージにすることで、愛媛県の生産者さんたちが心を込めて作った柑橘の魅力を全国に広めていきたいんです。

―デザインにも生産者さんや柑橘への思いが込められているのですね。素敵なお話をありがとうございました！

「シトラスガーデン ジュース＆飲むゼリーセット」
価格：¥3,980（税込、一部地域を除いて送料無料）
店名：マルワフルーツ
電話：0894-62-2009（9:00～17:00）水・土・日・祝をのぞく
定休日：インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL：https://maruwa-fruit.co.jp/?pid=161595277
オンラインショップ：https://maruwa-fruit.co.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

＜文・撮影／みつはしさなこ　MC／木村彩織　画像協力／宇都宮物産＞