今回、編集長アッキーが気になったのは、沖縄のおいしい食材を使った居酒屋を経営する「きりんやグループ」。沖縄の食材のお取り寄せもできます。株式会社きりんやグループ・代表取締役の鈴木克昌氏に商品の魅力を取材陣がうかがいました。
もずくそうめんとして食べたい沖縄の恵み「久米島天然太もずく」
2024/10/24
―沖縄業態のお店を始めた経緯を教えてください。
鈴木 独立したのが26歳のときで、今年で37年になります。出身は名古屋ですが、外に出たかったので、日本中、さらにニューヨークやサンフランシスコの近くにも住み、世界中を回りました。
沖縄は高校生のときに初めて行ったのですが、世界中を回ったなかでも、沖縄の人にとても魅了されました。
たとえば弊社の店長の話ですが、沖縄南部を自転車で回ってキャンプをしていたら、近くのおじいが来て、差し入れしてくれ、お金も置いてくれ、「俺の家に来いよ」と言ってお世話してくれたと。沖縄では4人に1人が沖縄戦で亡くなっていて、おじいの兄弟や親戚もたくさん亡くなってると思うんです。日本兵からもひどい扱いをされてきたのに、沖縄の人はどこから来たのかわからないような人間も受け入れてくれる温かさがあるのです。
僕自身もそういうことがたくさんありました。独立当初は沖縄業態のお店ではなかったのですが、沖縄に遊びに行ったとき、沖縄出身のスタッフがいろんなところに案内してくれたんです。しかもその人たちがお金を全部払ってくれるんです。僕は社長なのでスタッフよりもお金は持っているのにです。沖縄の人はいつもそうやって「お帰りなさい」ともてなしてくれます。「いらっしゃいませ」じゃなくて「お帰りなさい」なんです。
沖縄料理のお店はお客さん同士が仲良くなったり、スタッフとお客さんが仲良くなったり、「お帰りなさい」と言えるようなお店作りができていて、そういう人と人の出会いから、沖縄が大好きになりました。人が好きで、みんなが仲良くなれるお店を作りたくて沖縄業態にしました。
スタートにあたっては、沖縄業態のかっこいいお店があったので、社長を調べ、電話して「会ってください」と頼みました。そのお店のカウンターで社長に会い、すぐに意気投合して、「僕もこういうお店をやりたいんです」と言ったら、社員を受け入れてくれて、何から何まで教えてくれました。普通は考えられないですよね。じつは名古屋も教え合う文化があるのですが、沖縄もそういう文化がありました。
生まれて初めて買った家も沖縄で、いい食材があるのでほぼ毎月行っています。
久米島天然太もずく。
―沖縄の食材はどのように仕入れているのでしょうか。
鈴木 たとえば黒島の生あおさは、たまたま黒島に行ったときにお店で食べて感動したのですが、沖縄の食材は電話1本、FAX1本で取引できないんです。生産者が本当に少ない量しか扱っていないので。三顧の礼ならぬ四顧の礼で、4回通って、やっと生産者を紹介してもらって、やっと送ってもらえるようになるんです。
沖縄の人はあまりお金儲けに興味がなくて、無理をしたくないという人が多い。だから「この人だったら、送ってあげよう」という存在にならないとなかなか取引できないんです。
僕は沖縄に行ったときはスナックに行き、おばあちゃんの情報からおいしいお店や食材を教えてもらっています。1人で行くほうが話しかけてもらえるし、そこで出会った人たちの言葉から導かれる場所に行き、そこからの出会いをつなげていけるんです。本当にいい店はあんまり教えたくない人も多いですし、観光客が多いところにはほぼ行きません。
僕はこれを「すーさんぽ」と呼んでおり、新しい出会いからワクワクする情報を手に入れて、生産者にお会いして、取引をさせてもらっています。
沖縄は魚もおいしくて、仲良くしている漁師が朝、何がとれたか動画を流してくれ、次の日には沖縄の魚がうちの店で食べられるシステムになっています。
どちらかというと、大きな商社と取引するより、自分が探してきた生産者とのルートを大切にしています。
―今回ご紹介する「久米島天然太もずく」の特徴を教えてください。
鈴木 もずくと言えば一般的にもずく酢じゃないですか。でもうちのもずくは全然違って、太いんです。想像していたもずくとは違うと思うので見た目から驚かれますし、ボリューム感があって食べ応えがあります。麺つゆでもずくそうめんとして食べるのが人気です。
低カロリーで罪悪感なく食べられるので、締めのラーメンを食べるなら締めのもずくそうめん食べていただければと思います。
冬は麺つゆを温めておそばのように食べるのもおすすめです。
野菜と一緒にもずくを揚げてかき揚げにするのもおいしいです。そうめんチャンプルーの代わりにもずくチャンプルーもできます。
―商品として販売されるにあたってご苦労された点はございますか。
鈴木 生産地に行って海を1キロぐらい歩いて収穫したこともありますし、僕はそこまでしないとやっぱり納得できないんです。おいしいからこそ収穫まで一緒に経験させてもらってから、生産者さんとお付き合いをしています。
苦労といえば、今は地球環境の変動の影響もあって久米島でもずくが獲れなくなってきていることです。
―ネット通販を始めたきっかけを教えてください。
鈴木 コロナ禍でテイクアウトやデリバリーをやっていました。お客さんが来ないと生産者も買い手がつかなくて困るんです。クルマエビでも豚でも牛でも、消費してもらうために、微力ながら通販も行ってみることにしました。
―今後の展望をお聞かせください。
鈴木 お店をたくさん出したいとかいうのは全然なくて、今来てもらっているお客さんに大満足してもらうということが第1です。
沖縄のおいしい商品を知っていただくためにも、いかに認知度を上げるかが課題です。
それからいつかフィリピンやベトナムなど、アジアにも店を出したいと思っています。海外の方にも沖縄の良さを知っていただきたいという思いがあります。
―貴重なお話をありがとうございました。
「久米島天然太もずく」
価格:¥529(税込)
店名:きりんやグループ
電話:0908-5558-593(9:00~17:00 土日祝除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://xhhg915wixsi.thebase.in/items/30839811
オンラインショップ:https://xhhg915wixsi.thebase.in/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<文/垣内栄 MC/白水斗馬 画像協力/きりんやグループ>