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山形・お米の香ばしい風味、パリッと食感と塩味が共演する銘菓「オランダせんべい」

2024/10/31

今回、編集長のアッキ―こと坂口明子は60年以上のロングセラーお菓子「オランダせんべい」に注目しました。厚い堅焼きが主流だった時代に発売され、薄焼きせんべいの元祖といわれる本商品は多くのファンを生み、東北地方のソウルフードとなっています。
この山形銘菓を生み出した酒田米菓株式会社・代表取締役社長の佐藤栄司氏に、商品の誕生秘話や経営ビジョンなどを取材陣がインタビューしました。

酒田米菓株式会社 代表取締役社長 佐藤栄司氏

―はじめに御社の歩みを教えてください。

佐藤 弊社は私からみて父の兄が、1951年に創業した会社です。当初は生地を作ってせんべい店に納めるスタイルでしたが、10年後には生地も完成品も製造するようになっていきました。
「オランダせんべい」を発売した1960年代からは、工場の拡張を繰り返しながら会社の業容も拡大していきました。

―佐藤社長は学卒後にずっと御社で勤務を?

佐藤 いいえ、弊社には高校を卒業して1度、30歳頃に2度目の入社をしています。自分で考えて働くのが好きなので、その間は団子店やホルモン店などの自営業を営んでいました。十数年前に再び会社からお誘いをいただき、入社後に社長に就任しています。

日本随一の米どころ
山形庄内地域をはじめとした豊かな田んぼでとれたうるち米が原料。

―社長に就任してどんなことに取り組みましたか?

佐藤 私が最後に会社に戻った頃は下請けの仕事が多く、オリジナルブランドを生かした戦略をあまりとれていませんでした。収益はあがらず社員の収入にも影響を及ぼしていた状況です。

それをみた私は売り上げを少し落としてでも利益を追求するようかじを切りました。量販店向けだけでなく、ブランド力を生かしたお土産商品の開発と販売に注力する方針に切り替えていったのです。

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全長約450m、工程全長約750mの工場で、
機械だけでなく熟練した職人の手で手間をかけて商品を製造する。

―今回ご紹介する「オランダせんべい」の特徴を教えてください。

佐藤 このせんべいは1962年に発売して以来、地域のソウルフードと言われるほど定番となった商品です。ネーミングは「私たちのせんべい」を意味する方言の「おらだのせんべい」と、少し洋風な味付けから来ています。

創業者の佐藤栄一が東京に行ったときに薄い洋菓子を食べて、当時薄いせんべいがなかったので作ってみようと思ったのが最初のきっかけと聞いています。

団子状の生地を伸ばしてすぐに焼くのではなく、乾燥したあと3日間寝かせ、水分を安定させてから焼きに入ります。米の仕入れから生地づくり、焼き、包装を全長約750mの長い工程を経て、すべて自社で製造しているのがこだわりです。

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東北地方限定で販売してきたオランダせんべい。
それまでのしょう油味厚焼きを脱却した薄焼きせんべいの元祖といわれる商品。

―長く人気を博した要因はどんなところでしょうか?

佐藤 発売した当時は周りに地域を代表するようなご当地せんべいやお菓子がほとんどありませんでした。そこへタイミングよく面白ネームの当商品を発売してコマーシャルをかけていったことで、斬新な商品として注目が集まりました。

原料のうるち米は山形県庄内地域産をはじめとした国産米を100%使用するなど品質にこだわりっていますから、味の良さと広告戦略がピタッとはまって長い間支持をいただけるようになったと思います。

―新商品の開発についてはいかがでしょうか?

佐藤 比較的新しい商品としては、「梅こんぶ味」「焼きとうもろこし味」「にぼせん」は安定した人気があります。チーズやソース味などをはじめ新商品を随時リリースすることで、いつもフレッシュな状態でのメーカー運営に努めています。

これ以外にも2019年にお子様向けの健康せんべい「Comefit(カムフィット)」を発売し、噛むことで健康につながる商品を歯医者さんのご協力のもとに開発も行ってきました。
また栄養補助を目的としたアスリート向けのせんべいなど、多種多様な商品を販売しています。

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「Comefit(カムフィット)」。
噛む機会が減ったことで生活習慣病にかかりやすくなったともいわれる現代。
子どものうちからたくさん噛むことを習慣づけ、
年齢を重ねても健康な身体をつくるために開発。

―今後の経営ビジョンをお聞かせください。

佐藤 今後はフードロス軽減にもつながるような商品開発をはじめ、「持続可能な開発目標」に貢献する取り組みを進めていきます。
またすでにオーストラリアに出荷しているせんべいを、さらにアジアやヨーロッパなど世界市場に向けての輸出拡大も力を入れていく方針です。

なにより弊社は地域社会との共生を重視しています。地域を盛り上げるためにも地元の米を使用して農業を守り、雇用の創出にも積極的な企業であり続けたいと思います。

―本日はありがとうございました。

オランダせんべい15袋入

「オランダせんべい15袋入」(48g×15袋入)
価格:¥3,402(税込)
店名:酒田米菓オンラインショップ
電話:0120-000-204(9:00~17:00 土日祝日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://sakatabeika.jp/SHOP/00001600.html
オンラインショップ:https://sakatabeika.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
佐藤栄司(酒田米菓株式会社 代表取締役社長)

1963年山形生まれ。父親が経営する札幌の米屋に勤務したのち、1988年に27歳で庄内に戻ってくる。団子屋「さと吉」、団子製造会社「ACコーポレーション」を起業したのち、2014年から酒田米菓の社長に就任。
「オランダせんべいFACTORY」のオープンや、問屋を通した大手スーパーなどへの販売という流通からの転換を図り、多品種小ロットの商品を、小売店や消費者に直接届ける仕組みを模索している。

<文/田中省二 MC/三好彩子 画像協力/酒田米菓>

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