これぞ日本海が誇る味覚の王様!ジューシーな「香住(かすみ)がに」とうま味たっぷりの「かにみそ」

2024/11/18

日本海で獲れる豊富な海の幸の中でも、幅広い世代から人気の食材といえば、鍋にしたり焼いたりして楽しめる「カニ」です。漁獲シーズンの到来を毎年楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。

今回、編集長アッキーが気になったのが、カニの本場である香住(かすみ)で水揚げされる「香住ガニ」と、うま味たっぷりの「かにみそ」。株式会社日本海フーズの代表取締役で、水産物の製造・販売やレストランを営む西川博文氏にお話をうかがいました。

株式会社日本海フーズ 代表取締役の西川博文氏

―「香住ガニ」のことを教えてください。

西川 香住ガニは、学名でいうと紅ズワイガニです。国内には紅ズワイガニの漁場がいくつかありますが、この辺りでは比較的沖合に近い場所で獲れるため、朝出航して1日以内に帰ってくる小型の「日帰り船」での漁が可能です。そのため獲った翌日には競りにかけることができ、鮮度がよい点がほかの地域と違うことから、「香住ガニ」というブランドを立ち上げました。

「日帰り船」で獲れる香住ガニは鮮度が魅力。

―御社の商品には「松葉ガニ」もありますが、「香住ガニ」との違いは?

西川 まず、松葉ガニはズワイガニ、香住ガニは紅ズワイガニです。松葉ガニはお腹が白く、香住ガニは赤いので、そこで見極められます。味に関しては、松葉ガニは繊維が太く濃厚で、身がぎっしりと入っているのが特徴です。香住ガニは繊維が細くて水分が多く、あっさりしています。かにみそも松葉ガニはしっかり固まるのに対し、香住ガニは水分が豊富で固まりにくいという違いがあります。

香住ガニ(紅ズワイガニ)はお腹が赤いのが特徴。

―獲れる時期も違うのでしょうか?

西川 松葉ガニは11月から翌年3月で、セコガニと呼ばれる松葉ガニのメスは11月から12月です。香住ガニは漁期が長く、9月から翌年5月まで獲れます。一番の違いは、住んでいる海域です。松葉ガニがいるのは水深200mから300mで、底引き網漁(トロール漁)で獲れます。一方で香住ガニがいるのは水深800mから1,500mで、底引き網漁はできません。そのため、ロープをつないでサバを吊したカニかごを海底に落とし、そこにカニを引き込む形で獲っています。

―今回ご紹介する「茹で香住ガニ」はどのような商品ですか?

西川 香住ガニはもともと水深の深いところにいるため、水圧の関係などもあって陸上では鮮度が落ちるのが早く、生での保存がしづらいという面があります。そのため、なるべく早くボイルして販売したほうがいいと考えました。ただ、カニは毎日水揚げされるわけではありません。当社の茹で香住ガニは、競りにかけられたカニを購入したらただちに香住にある工場で茹で、すぐに出荷しています。

競りで購入した香住ガニは、漁港近くの工場で新鮮なうちに茹でる。

―それで配達日指定不可となっているのですね。おすすめの食べ方は?

西川 身にかにみそを付けて食べていただくのがおすすめです。かにみそに三杯酢を垂らしたものを付けてもおいしく味わっていただけます。食べ終わったら、甲羅にお酒を注いで飲むというお客様もいらっしゃいます。

―お鍋にも使えますか?

西川 一度火が通っているため鍋には向いていません。鍋にするのであれば生のカニをおすすめします。

―瓶入りの「かにみそ」についても教えてください。

西川 香住ガニとズワイガニのかにみそをブレンドし、香住ガニの身を加え、水分を飛ばすために時間をかけて炊き上げた商品です。

―普段どんなふうに召し上がっているのですか?

西川 熱いご飯の上にのせると絶品です。チャーハンに加えると、かにみその濃厚な味が付き、ほかにはない味わいが楽しめます。ラーメンなどにも使えますし、パスタのソースにもなります。

濃厚なかにみそはそのまま食べてもよし、好きなメニューに入れてもよし。

―おいしそうです。最後に今後の展望をお聞かせください。

西川 香住は西日本有数の加工基地ではありますが、漁船や加工業者は減り続けています。人口減少も著しく、2024年時点で1万6,000人程度になってしまいました。そういった中で、地域活性のためにも、ここで水揚げされる魚を全国に出していきたいと考えています。ただ、ここで獲れる魚は広く家庭で食べられている一般大衆魚ではなく、カニやハタハタ、エテガレイ、ニギス、ホタルイカなどやや特殊で、サイズも小型です。昨今は「ボリュームがあって価格が安く、食べやすい」というニーズが高いため、そこに合わせていくには、骨ごと食べられるだとか、加工して可食部だけを残すだとか、そういった工夫が必要と考えて日々取り組んでいます。

―ありがとうございました。

「茹で香住ガニ」(500g~800g)
価格:¥6,000~(税込)
店名:にしとも かに市場
電話:0796-39-2040(10:00~16:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL: https://nfoods.co.jp/item/473/
オンラインショップ: https://nfoods.co.jp/

「かにみそ瓶入り」(100g×3個)
価格:¥4,200(税込)
店名:にしとも かに市場
電話:0796-39-2040(10:00~16:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL: https://nfoods.co.jp/item/591/
オンラインショップ: https://nfoods.co.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
西川博文(株式会社日本海フーズ 代表取締役)

近年、漁獲減少や人員不足など多くの問題があるなか、過疎化が続く但馬地区で獲れる魚を全国に提供したいとの思いから、社員と共に地域の皆様のお役に立てるよう、会社運営に努めている。
会社は兵庫県但馬地区の小さな町で明治28年(1895年)に創業した魚屋。創業以来、社名や業務内容を変えながら129年が経った現在も地域の魚加工業者として続けている。

<文/坂見亜文子 MC/三好彩子 画像協力/日本海フーズ>

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