今回、編集長アッキーが気になったのは、「庄屋さんシリーズ」が人気の福岡のヒラスイオンラインショップ。株式会社平尾水産 代表取締役の灰原宣明氏に商品の人気の秘密を取材陣がうかがいました。
芸能人にも大人気! ピリ辛でクセになる 福岡発「庄屋さんの昆布」
2024/11/07
株式会社平尾水産 代表取締役の灰原宣明氏
―創業のきっかけを教えてください。
灰原 私は2代目で母が創業しました。母は料理好きで食品関係の仕事をしていましたが、父の事業がダメになったときに、乾物を販売する仕事をするようになりました。その後、自分で作ったものを販売するようになったのが創業のきっかけです。最初に作ったのがトビウオの卵を使った珍味「磯っ子」で、その次が粒うにとトビウオの卵を使って仕上げた「金のうに」です。この「金のうに」が大ブームとなり、北九州のデパートでも売られるようになって会社の基礎ができました。
その後、母が作った「庄屋さんの昆布」はさらなるヒットとなり、九州だけでなく東京や大阪でも反響がありました。昆布の佃煮は昔からありますが、当店の商品がとてもおいしいと評判になったのです。
ピリッと辛くてほんのり紫蘇味。
―会社を継がれることになった経緯を教えてください。
灰原 大学を出たあと、家業を手伝いましたが、アメリカに行ってみたくなり、知り合いのツテからサンタモニカでバイトを始めました。その後、いろいろな仕事を経験し、画家としても活動していましたが、リーマンショックでまったく絵が売れなくなってしまったのです。20年ほどアメリカにいましたが、ちょうど結婚したタイミングでもあり、日本に戻って会社を継ぐことにしました。
―企業として大切にしていることを教えてください。
灰原 おいしいものを作るのは基本中の基本です。食べた人に「思ったよりもおいしい」と感動してもらえる商品を作ることがまず第一です。また、食品なので子供たちにも食べさせられる安全性も大切にしています。
―「庄屋さんの昆布」はどのようにして全国的な人気になったのでしょうか。
灰原 もともとは福岡の議員さんがおみやげとして東京に持っていき、口コミでおいしさが広がりました。芸能人の方では古田新太さんが九州で舞台をされたとき、劇団員のお母様が「庄屋さんの昆布」を差し入れをし、それを古田さんが気に入って、テレビで紹介してくださいました。また、錦野旦さんが上沼恵美子さんに差し上げたところ、上沼さんも大変気に入ってくださり、テレビで取り上げていただいたのです。こちらから差し上げたことはないのですが、著名な方が紹介してくださって、人気商品となりました。
―「庄屋さんの昆布」の特徴を教えてください。
灰原 関西の薄味の昆布とは違い、九州独特の濃い味付けで唐辛子が入っているのが特徴です。関西はしょうゆの風味を大事にしますが、九州はコクを重視します。ピリッと辛さがあり、ごはんが進みます。昆布は北海道産、わかめは天草産で、一番あう素材を厳選しています。
白ごはんはもちろん、酒の肴としても最高の一品。
―新商品の開発はどのようにされているのでしょうか。
灰原 毎日いろいろ食べているなかで気に入った素材があれば確認し、魚市場で気になるものを探したりしています。これまで試作したのは1000品以上になりますが、とくにおいしいかったものの中から商品化をしています。
―アレンジレシピを教えてください。
灰原 お茶漬けや卵焼きはもちろん、インスタントラーメンにちょっとのせていただくと味が変わっておいしいです。ピザやホットサンドなど洋風メニューともあいます。パンの上にチーズ、昆布、きくらげをのせて食べてみてください。当店のTikTokでもアレンジレシピをご紹介しています。
とんこつラーメンのトッピングに。
パンやチーズとも相性抜群。
―今後のビジョンを教えてください。
灰原 おいしいものをただひたすら作るのはもちろんですが、会社としてビジョンをしっかりもって経営をしております。海産物は日本人が何百年にわたって食べてきて、流行り廃りはありません。しかし、今後、和食を食べる人口は減るでしょうし、洋風なものもとりいれていきたいと考えています。SDGsも意識し、ごみをだしすぎない努力をして、安心安全なものを消費者に届けていきます。
―貴重なお話をありがとうございました。
「庄屋さんの昆布」(150g)
価格:¥756(税込)
店名:ヒラスイオンラインショップ
電話: 093-592-1573(10:00~17:00 土日祝除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.hirasui.shop/shopdetail/000000000003
オンラインショップ:https://www.hirasui.shop/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
灰原宣明(株式会社平尾水産 代表取締役)
1959年北九州市生まれ。大学卒業後、アメリカロサンゼルスで20年ほど、様々な職を経験後、母の設立した同社に就職、数年後に代表取締役社長に就任。海外生活での経験を生かしながら会社経営に取り組む。
<文/垣内栄 MC/津田菜波 画像協力/平尾水産>