今回、編集長のアッキーが気になったのは、冷凍焼き芋「紅はるか焼き芋」です。手がけているのは、鹿児島県の株式会社都食品。3代目代表取締役社長の吉留武志氏に、商品へのこだわりや今後のビジョンについて取材陣が伺いました。
ねっとり濃厚!熟練の技でおいしさを最大限に引き出した「紅はるか焼き芋」
2024/11/08
―貴社の沿革を教えてください。
吉留 1957年8月に、祖父がでんぷん製造業で創業しました。創業から9年後、1966年に奈良県の取引先から声をかけてもらい、本葛の製造に着手しました。実は当初は養豚業もやっていたと聞きましたが、1989年頃に廃業しています。
焼き芋の製造・販売を開始したのは1997年。父の代のことです。当時は冷凍焼き芋がまだ流通していない時代だったので、「冷凍焼き芋の走り」として早い段階から参入しました。加えて芋のペーストの製造販売も手掛けるようになりました。
2003年に澱粉製造の第2工場を新設し、2012年には焼き芋とそのペーストを製造する農産加工センターを立ち上げています。私が社長を就任した2019年頃には、原料貯蔵庫も建設しました。
祖父も父も起業家精神旺盛といいますか、新たな事業に取り組んでいく姿勢があったので、その点は非常に大切だと思っています。
株式会社都食品は冷凍焼き芋以外に、本葛や甘しょでん粉、稀少な本蕨(ほんわらび)も手がけている。
―代表取締役社長に就任されたのはいつ頃ですか?
吉留 父の跡を継ぎ、3代目社長に就任したのは2019年、令和元年の8月です。翌年からいきなりコロナ禍に見舞われ、サツマイモの病気「もと腐れ病」も大流行しました。貯蔵していた芋も腐ってしまうなどの損害になりました。コロナによる売上不振もあいまって、スタート時は様々な課題がありました。
コロナ禍と芋の病気の問題に加え、原材料や資材、原油価格の高騰などの、課題もあります。このような課題をクリアしつつ、次のステップに進んでいきたいと考えています。
―今回ご紹介する「紅はるか焼き芋」の魅力を教えてください。
吉留 これも父の代から作っている冷凍焼き芋です。冷凍にすることで日持ちがよく、冷たい焼き芋としても温めてもおいしく食べられるのが特徴です。
原料のサツマイモ「紅はるか」は、収穫してすぐでは十分な甘みが出ないため、専用の貯蔵庫で2ヶ月以上寝かせます。温度と湿度を絶妙にコントロールし、じっくり糖度を上げていくのです。
貯蔵後は一つひとつ手作業で選別します。経験に長けている者なら、糖度がしっかり上がっている芋がわかるので、良質な芋だけを選び抜けるのです。大きさは、お子様でも食べやすい100〜150gほどのものに揃えます。焼き加減も熟練の職人が一つひとつ触って確認し、ベストな状態で取り出すのです。
他の芋に比べて糖度が高く、ホクホクとした食感が特徴の「紅はるか」を使用。
手間暇をかけ、深い甘みとモチモチの食感を実現。
―焼き芋の食感を出すためのこだわりは?
吉留 やはり焼き時間と温度です。芋の大きさにはばらつきがあるので、多少なりとも焼き加減を変えなければなりません。そのため作業自体は機械でおこなっているものの、こまめに触り、人の目で確認をしています。
「紅はるか焼き芋」を食べる際は冷凍庫から出して、冷蔵庫で半解凍の状態にしてみてください。スプーンですくって食べると、シャーベットのような食感を楽しめます。
皮をむいてペースト状にすると、小さなお子様でも食べやすいです。このペーストをバニラアイスに添えて食べるのもおすすめです。
―印象に残っているお客様のお声は?
吉留 お客様からは、はがきでお便りをいただいたことがあります。「いつもおいしくいただいております。頑張ってください」、「またこれからも食べ続けるので頑張ってください」といったメッセージをいただきました。非常にありがたいです。
以前、ある会社の通販で弊社の商品を販売していましたが、その会社の通販部門が無くなってしまったという出来事がありました。そのときに直接お電話をいただいたのです。「ファンなのですが、通販で買えなくなってしまいました。何とか購入できませんか」と。このときにリピーター様の存在を身に染みて感じたのを覚えています。
―今後の展望を教えてください。
吉留 サツマイモの生産から加工、販売まで一貫して手掛ける会社を目指しています。自社栽培したサツマイモでペーストやお菓子を製造し、直営店舗を設けて焼き芋とともに販売したい。土づくりからお客様の手元まで、一貫してできれば、と。すでにグループ会社として農業生産法人を立ち上げており、原材料の製造や一次加工の部分は土台ができています。これからは、最終的なお菓子の製造部門などに着手していきたいと考えています。
―最後に読者の皆様へメッセージをお願いします。
吉留 弊社では冷凍焼き芋だけでなく、こだわりの干し芋「焼き干し芋 都のはるか」も製造しています。「紅はるか」のペーストを冷風乾燥で仕上げた、独自の製法が特徴です。一般的なの干し芋は熱風乾燥で作られていますが、冷風乾燥だとより自然に近い状態で、干しむらがほとんどなく仕上げられます。「紅はるか焼き芋」と併せてお手に取っていただけると嬉しく思います。
じっくり焼いた「紅はるか」を100%使用したスティックタイプの干し芋も、老若男女問わず大人気の品。
―素敵なお話をありがとうございました。
「紅はるか焼き芋」(4袋入り 1袋500g)
価格:¥2,376(税込)
店名:よかもーる
電話:096-274-8898(平日9:00~17:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.yoka-mall.com/front/commodity/001246kc/000001/
オンラインショップ:https://www.yoka-mall.com/front/app/common/index/
「焼き干し芋 都のはるか」(4袋入り 1袋120g/4本入り)
価格:¥2,505(税込)
店名:よかもーる
電話:096-274-8898(平日9:00~17:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.yoka-mall.com/front/commodity/001246kc/000002/
オンラインショップ:https://www.yoka-mall.com/front/app/common/index/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
吉留武志(株式会社都食品 代表取締役社長)
1986年鹿児島県大崎町生まれ、地元高校卒業後、就職で静岡県浜松市にて業務用食品卸の会社に入社し営業職で3年程働き帰郷と同時に同社に入社。
2019年に同社代表取締役に就任。
<文/西村初音 MC/高橋知 画像協力/都食品>