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これが佐賀県民のソウルフード!ピリ辛の「ミンチ天」を楽しめる詰め合わせセット

2024/11/08

「ミンチ天」とは、魚肉に玉ねぎを加え、パン粉をまぶして揚げた佐賀県の名物グルメです。ビールのつまみにもお弁当のおかずにもなる味が魅力で、佐賀県民でなくとも1度は食べたくなります。

今回、編集長アッキーが気になったのが、1935年に創業した老舗「馬郡蒲鉾」のミンチ天が楽しめる詰め合わせセットです。佐賀県民に愛され続けている味にどんなこだわりが詰まっているのか、代表取締役社長を務める馬郡孝彰氏にお話をうかがいました。

―会社の沿革と代表に就任した経緯を教えてください。

馬郡 創業のきっかけは、1935年に兄弟で蒲鉾屋を営んでいた祖父が独立し、商売を始めたことです。今の工場を建てたのは1980年で、僕も子どもの頃から工場に出入りしたり、配達についていったりしていました。いずれ後を継ぐことは決まっていたのですが、大学卒業後は会社同士でのお付き合いがある株式会社アトルに入社し、仕入れや経理、営業、食品検査など、さまざまなことを勉強させていただきました。そうこうしているうちに父が脳梗塞で倒れ、急きょ戻ってきたのが2005年のことです。

―創業当時から蒲鉾ひと筋だったのでしょうか?

馬郡 当社の社名は「馬郡蒲鉾」ですが、メインの商品はちくわとごぼう天で、一般的になじみのある板に載った蒲鉾は作っていません。ちくわはその昔、蒲鉾と呼ばれていたものを竹に巻いて焼くようになったことで、ちくわという名になったという経緯があります。

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手にぎりちくわは、調理してもそのまま食べてもおいしい濃厚な味わい。

―御社の看板商品ともいえる「ミンチ天」はいつから販売しているのですか?

馬郡 母が結婚した当時はすでに、実家に併設されていた工場で生産していたと聞いていますので、60年近く製造していると思います。

―「ミンチ天」になじみのない方に向けて、味や特徴を詳しく教えてください。

馬郡 佐賀県ではおなじみの食べ物で、僕自身も小さい頃からお腹がすいたときに食べていました。学生時代にお弁当を食べるときには、友だちから「おかずはお前のところのミンチ天だよ」とよく言われたものです。転機となったのは2012年に、東京都内で営業するアンテナショップが集う「アンテナショップフェスティバル」で、ミンチ天がグランプリを受賞したことです。東京のお客様に選んでいただいたことで、生産量も増えました。県内には、当社のほかにもミンチ天を製造するメーカーがいくつかあるのですが、それも含めて「佐賀県のミンチ天」として再認識していただけたのではないかと思います。

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「ミンチ天」の調理方法は、フライパンやオーブンで焼くだけとシンプル。

―味の特徴やこだわりは?

馬郡 赤唐辛子の辛味と玉ねぎの甘味が特徴です。赤唐辛子は収穫時期や収穫年によって辛さが若干変わることがあるため、製品にしたときに常に同じ辛さになるよう意識しています。玉ねぎに関しては佐賀県産と北海道産を使用していますが、こちらも産地によって甘さが異なることがあるため、最終的な味に極力バラツキが出ないようにしています。

―味を守り続けることを重視しているのですね。

馬郡 当社では、安定したものをお届けし続けることがお客様を裏切らないものづくりだと考え、新しいことをスタートさせるにしても、製品に影響が出ない形で取り組んでいます。原料に関していえば、以前は近隣で水揚げされる魚をさばいてすり身にしていましたが、昭和50年代頃からは北海道で水揚げされたスケソウダラが冷凍で入ってくるようになり、そちらに切り換えました。ただ、原料が変わったからといっても作り方や食感、味は変えず、いつも同じものを提供できるような体制をいかに整えるかを常に意識し続けています。この考えは、父の代から変わっていません。

当社にとって一番怖いことは、お客様から「味が変わっちゃったね」と言われることです。そういったことがないよう、こだわりを持って日々同じものを作り続けています。

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焼いたミンチ天は香ばしく、赤唐辛子の辛味がクセになる。

―ミンチ天をどんな人に届けたいですか?

馬郡 ミンチ天はちくわやごぼう天よりも惣菜化されている商品ですので、練り物離れが進んでいる昨今ですが、子どもたちにも食べてもらうきっかけになるのではないでしょうか。現在製造しているのは、通常のプレーンタイプとカレー味の2種類ですが、将来的には地元の食材を使った別の味なども開発し、バリエーションを増やしていきたいと考えています。

また、食べる機会を増やしていただくための新たなレシピ提案などは当社が不得手な部分で、十分にできているとはいえません。SNSの活用なども含めて、若年層にも情報と商品を届けるための活動をしていきたいと思っています。

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「ミンチ天」の味は、「プレーン」と「カレー味」の2種類。

―企業として大切にしていることは?

馬郡 当社が一番大切にしているのは、変わらないものを作り続けることです。原料に関しても同じグレードのものを使い続けていますし、産地ではたとえ不漁のときでも、責任を持って切らさないように準備してくださっています。そういった会社同士のつながりもあって、ここまで続けられてきたという経緯があります。

リーマン・ショックの際は、取引先の問屋さんやスーパーさんの倒産が相次ぎ、リスクのある取引をやめて引き上げたほうがいいと言われることもありました。しかしそのことを父に相談すると、「あのお客様には昔こういう形でお世話になっているから、引っかかっても構わないので最後まで付き合いなさい」と。そういう父の気持ちを僕自身も大切にしていきたいですし、今後もぶれない商品づくりに取り組み、取引先とも一緒に成長していきたいと考えています。

―変わらない味は、変わらない思いがあってこそなのですね。本日はありがとうございました。

詰め合わせCセット

「詰め合わせCセット」
内容量:手にぎりちくわ×4本、ミンチ天2入×4袋、天ぷら2入×2袋、ミンチ天カレー味×1袋、ミニ竹輪×1袋
価格:¥2,458(税込)
店名:馬郡蒲鉾
電話:0952-23-2713(8:00~17:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.magoori.jp/SHOP/C0003.html
オンラインショップ:https://www.magoori.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
馬郡孝彰(馬郡蒲鉾株式会社 代表取締役社長)

1978年佐賀県生まれ。2002年に株式会社アトルに入社し、主に食品卸部門で多方面の食品会社へ営業を行う。2005年に馬郡蒲鉾株式会社へ入社し、2009年に同社代表取締役社長に就任。

<文・撮影/坂見亜文子 MC/山口優花 画像協力/馬郡蒲鉾>

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