食事に気をつけて若さと健康維持を目指しているアッキーこと坂口明子編集長。島根県の食品メーカーの商品に関心を寄せました。国産わかめをたっぷり使ったスープの素、混ぜご飯の素を使えば手軽においしくミネラル、食物繊維を摂ることができます。創業100年超の老舗企業の食に対する深い思いを、株式会社香り芽本舗 代表取締役 駒月宏昭氏に取材スタッフがうかがいました。
ミネラルたっぷりのわかめスープと混ぜごはんの素でおいしく健康に
2024/11/18
―御社の歴史をお聞かせくださいますか。
駒月 当社は1921年に創業して、食品小売業、板わかめ仲卸問屋として地元・島根県の食材を世に普及する事業をしてきました。1967年にわかめ事業を切り離して、株式会社香り芽本舗としてわかめを専門に扱う企業になりました。
わかめは島根県ではよく食べられてきた食材です。どの家庭でもわかめを板状に乾燥させたもの(板わかめ)を保存食としてお茶の缶などに入れ、ふりかけのようにご飯と一緒に食べたり、農作業休憩のお茶請け(塩分補給の具材)、サラダの具材として使ったりしていました。それを商売にしたのが当社です。
―御社のわかめはどこで採取されていますか。
駒月 日本では1950年代から三陸地方で養殖が始まり、島根県でも養殖をするようになりましたが、だんだん採取量が減っていきました。そのような中1970年代から島根県と同じように対馬海流が流れていて海の環境が似ている韓国で養殖ができないかと模索し始めました。当社の理念を理解してくださるパートナー企業と出合うことができ、以来、韓国の莞島(ワンド)でわかめの養殖をしています。
対馬海流は暖流ですが水深が深く流れも早く、強い潮の流れに揉まれ肉厚で、食感がはっきりしたわかめが採れます。莞島産のわかめは日本でいうと東北・三陸産に近いしっかりした食感が特徴です。
国産わかめ使用の「混ぜ込みわかめごはん」(右)と
「がごめ昆布入りわかめスープ(4g×8パック入)」(左)。
2024年にパッケージもリニューアルされた。
―国産わかめも扱われていますね。
駒月 2022年に兵庫県の淡路島で養殖から製品加工までを手掛ける企業とご縁ができ、淡路島産のわかめを使うようになりました。わかめの種から研究して水質に合ったわかめを開発している会社で、大量生産はできませんが柔らかな良質のわかめができるので、今後少しずつ生産量を増やすようにしていきたいと思っています。
―わかめを始め海藻類は体にもいい食材ですね。
駒月 健康を維持するにはアルカリ性食品を摂ることが大切です。海藻はミネラルをたっぷり含んだアルカリ性食品ですし、効率よく体にいい栄養素を提供する食材だと思います。日本の郷土食という視点からもこの食材を絶やさずに育てていきたいと考えています。
―ちなみに駒月社長は創業家出身ではないようですが、入社のきっかけは?
駒月 私は東京出身で食品会社に勤務して営業、商品開発、人事部門で仕事をしていました。大手企業だったので若手の私でも取引先などからチヤホヤされるんですね。そのことになんとなく違和感を覚えていて自分本来の立ち位置ってなんだろうとずっと考え、経歴を生かしてどこかの会社を元気にする仕事をしたいと考えるようになりました。家族を説得して、10年かけてやっと理解を得られ(笑)、52歳で当社に転職しました。家族は私が自分の夢を追いかけていると思っているのではないでしょうか。島根県は魅力的な土地柄で、私の単身赴任生活も長いですが、すっかり島根県になじんでいます。
「がごめ昆布入りわかめスープ(4g×8パック入)」はカップに袋の中身を入れ、
150mlの熱湯を注いでかき混ぜるとできあがる。
―今回、「がごめ昆布入りわかめスープ4g×8パック入」を紹介くださいました。
駒月 このスープは、20年ぐらい前にあるお客様が「とろみがあるスープができないのか」とおっしゃったことから開発されました。がごめ昆布という少し粘り気がある北海道産の食材があり、これを使ったスープを作りました。製造に手間がかかるため、大手企業でははなかなか着手できないのですが、ある程度小回りの効く当社ならではの商品だと自負しています。2024年3月からはさきほど述べた淡路島産のわかめを使用するなどリニューアルしました。
「がごめ昆布入りわかめスープ4g×8パック入」は洋風ご飯にも合う。
―おすすめの食べ方は?
駒月 スープでいただくほかにお茶漬けにしたり、おじやにしたりしてもいいですね。うどんスープとしてもおいしくいただけます。また、わかめスープは和のイメージがあるかと思いますが、パンにもよく合います。
「混ぜ込みわかめごはん」は炊きたてご飯約1杯分(約150g)に
小さじ1杯(2~3g)を入れて混ぜ、蒸らす。
―もう1つご紹介くださるのは「わかめご飯」ですね。2024年にリニューアルされたとか。
駒月 これは開発して30年になる商品です。先ほども申しましたように島根県には板わかめを砕いてご飯にかけて食べる文化があったので、そこから発想しました。
皆さん、学校給食で「わかめご飯」を食べた思い出があると思いますが、当社の「わかめご飯」は学校給食としても採用されているので、知らずに当社の「わかめご飯」を食べている方もいらっしゃると思います(笑)。小学生の頃に学校給食として食べ、子どもさんができてまた「わかめご飯」に再会し、「懐かしい」とおっしゃる方も多いです。製造は乾燥わかめを水で戻して味つけをして再度乾燥させるという工程を取っています。2024年から淡路島産わかめを使用しています。
「混ぜ込みわかめごはん」はほどよい塩加減が特徴。
―おいしい食べ方はありますか?
駒月 炊き立てのご飯に混ぜてください。炊き立てあつあつの蒸気でわかめがふやけてちょうどいい具合に柔らかくなるからです。冷ご飯だとわかめの硬さが残ってしまうので、ぜひ炊き立てご飯または電子レンジで温めたご飯に混ぜていただけたらと思います。当社のホームページに社員が考案したレシピが掲載されているのでチェックしてください。
「混ぜ込みわかめごはん」でおにぎりを作れば、子どももぱくぱく食べること確実!
「混ぜ込みわかめごはん」と「がごめ昆布入りわかめスープ」でミネラルを補充。
―オンラインショップはいつから開設しましたか。
駒月 以前から電話・ファックスでの注文を受け付けていましたが、5~6年前からオンラインでのお取り寄せを始めました。オンラインショップは2024年7月にリニューアルし、ゆうパケット便を活用して、これまでよりも送料を下げたり、手に取りやすい価格帯のセット品や、キャンペーンを考えるなどして工夫しているところです。
もともと当社はヘビーユーザーの方が多いのですが、オンラインのお客様もご家庭では食べきれないほどの量を注文くださる方がいらして、理由をうかがうと「親戚に分けています」とおっしゃいます。北海道から沖縄まで常連のお客様がいらっしゃいます。
―商品への信頼が感じられます。御社の今後の目標はありますか。
駒月 私たちの体は私たちが食べたものでできているので、何を食べるかはとても重要です。私たちは今後もよい素材でできた商品を消費者の皆さまにお届けして健康づくりに貢献したいと思っています。今はわかめが中心ですがそれ以外の鰹節や昆布もうまく使っていきたいと考えています。よい素材を生かした商品を開発したいというのが当社のこだわりです。それらの食材を扱うことは一次産業を盛り上がることにもつながると思っています。
―本日は有意義なお話をありがとうございました。
「がごめ昆布入りわかめスープ(4g×8パック入)」
価格:¥324(税込)
店名:香り芽本舗オンラインショップ
電話:0120-40-2268(8:00~17:00土日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://shop.kaorime.co.jp/products/detail/19
オンラインショップ:https://shop.kaorime.co.jp/
「混ぜ込みわかめごはん(35g)」
価格:¥205(税込)
店名:香り芽本舗オンラインショップ
電話:0120-40-2268(8:00~17:00土日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://shop.kaorime.co.jp/products/detail/17
オンラインショップ:https://shop.kaorime.co.jp/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
駒月宏昭(株式会社香り芽本舗 代表取締役)
1970年東京都生まれ。大学卒業後、大手食品会社に入社し、営業・商品開発・人事総務の経験を経て2022年に株式会社香り芽本舗に入社。2023年同社代表取締役社長に就任。
<文・撮影/今津朋子 MC/木村彩織 画像協力/香り芽本舗>