良質な国産うなぎと、継ぎ足し使い続けてきた秘伝のタレ!うなぎ藤田の「江戸蒸蒲焼パック」

2024/10/25

今回、編集長アッキーの目に留まったのは、絶品うなぎを自宅で楽しめる、うなぎ藤田の「江戸蒸蒲焼パック」。うなぎの活かし込みや、継ぎ足し使い続けてきた秘伝のタレなど、こだわった味を提供し、長く愛されている名店の看板商品です。今回は同社の代表取締役社長、藤田将徳氏に取材陣がお話を伺いました。

株式会社うなぎ藤田 代表取締役社長の藤田将徳氏

ー明治創業と伺いました。

藤田 私の曽祖父(ひいおじいさん)が、1892年(明治25年)に創業しました。うなぎを料亭に売り歩くなど、海産物の行商をしていたそうです。

続いて、祖父が浜名湖で養鰻業(ようまんぎょう。うなぎの養殖)をはじめました。幼少期、祖父の元でうなぎたちにえさやりなどを手伝ったことを記憶しています。

そして父が兄弟と共に1964年、東京都日野市に「うなぎ藤田」をオープンしました。順調に地域の皆様より愛される店となり、その後、父がのれん分けで地元浜松に戻り、1986年に「うなぎ藤田浜松店」を開店しました。

ー社長に就任された経緯を教えてください。

藤田 幼少期から身近にうなぎがあり、父が情熱をもって働く姿を見続けていたので単純にかっこいいなと思っていました。物心がついたときから、自然とうなぎ屋になろうと決めていたのです。他の仕事に就きたいと思ったことは今思えばありませんでした。

高校卒業時、父から「うなぎの捌き方・焼き方などの技術は教えられるが、経営やマネジメントを覚えてきなさい」といわれ、そのまま外食産業の会社に入社しました。1日1300人くらいの来店があり、激務だったことを覚えています。

このときの厳しい経験があったからこそ、うなぎ藤田に帰ってきても、大変なことを乗り越えられる力がついたのだと思っています。大変感謝しています。

3年半の修行を経て、1996年にうなぎ藤田浜松店へ入りました。入った直後は、店舗ではなく、配送センターというギフトを送付する場所で働きました。うなぎの調理をはじめたのは、店舗に配属されてからです。

最初は、炭がすごく熱く感じて焼くのが容易ではありませんでした。そのうち手が焼けて血豆になり、それが大きくなって硬くなることで、やっと熱くなくなってくるのです。最初は火傷の毎日でした。

そして2009年、父の引退を機に代表取締役社長に就任しました。私は4代目です。

ー社長就任後、多店舗化したのですね。

藤田 当時は本店と配送センターの2店舗だけでした。会社の経営は厳しかったものの、行列ができるくらいの来客があり、売上はあったのです。そこで、多店舗化して売上を伸ばそうと思いました。

そして、2011年に浜松駅前店、2016年に白金台店(東京都)をオープンしました。多店舗化する前、東京や大阪から新幹線とタクシーを乗り継いでご来店くださるお客様がいらっしゃいました。駅からタクシーで20分くらいかかるため、駅前店を出して、遠方からくるお客様の負担を減らしたいと考えていたのです。また、東京で勝負したいという気持ちもありました。

なお、今後はあまり多店舗化する予定はありません。弊社のうなぎは、関東風のうなぎでしっかり蒸す工程があります。うなぎは個体ごとに硬さが違うため焼くのが難しく、さまざまな技術が必要です。あまり多店舗展開しすぎると焼き手が足りず、質が落ちてしまいかねない。おいしいうなぎをおいしく召し上がっていただく。この一番大切なところは守り続けていきたいです。

味と香りのため、創業以来炭火にこだわって調理している(お取り寄せ用のうなぎは、主にガスで調理)。

ー「うなぎ藤田」のうなぎの特徴を教えてください。

藤田 良質な国産うなぎを使っていること、うなぎの活かし込みやタレにこだわっていること、じっくり蒸してから炭火で香ばしく焼き上げていることなどが特徴です。

弊社のうなぎは、浜名湖産が7割、2〜3割が静岡県の吉田町産や愛知県一色町産です。産地証明書も取って、厳しく管理しています。

うなぎの活かし込みは、地下115mの深さからくみ上げた冷たくて清らかな地下水の中でえさを与えず、3日〜1週間ほど泳がせます。活かし込みを行うことで、泥臭さが抜け、身がしまったうなぎになるのです。この活かし込みは、他店よりも時間をかけていると思います。

また、タレは50年以上継ぎ足し継ぎ足し使ってきました。タレ甕は2つ用意し、交互に1日熟成させて使っています。コクとまろやかさがあり、さらっとさせることで、うなぎ本来の味が楽しめるようにしています。濃厚なタレは、うなぎの臭みを消すにはいいかもしれませんが、活かし込みをしっかり施したうなぎそのものの香りが生きたうなぎには、さらっとしたタレが味に華を添え、最後まで飽きずに食べられます。

老舗のうなぎ屋がおいしいといわれるのは、よりタレにうなぎの旨味が染み込むからです。たくさんうなぎを焼くため、タレにくぐらせる回数が増えます。その分うなぎの旨味が染み込んで、まろやかなコクや深みが出るのです。

そして、じっくり蒸すこと。これが余分な脂を落とします。余分な脂を落とさないと、脂がタレをはじいてしまい、味が乗ってきません。最後の一口までくどさもなく、ふうわりとお召し上がりいただくために、蒸す時間も他店より長めだと思います。

ーなぜ、お取り寄せ用を開発したのですか?

藤田 お客様に「すごくおいしかったので、お土産に持って帰りたい」と言っていただいたことがきっかけです。最初は真空パックにせずに、蒲焼きのまま冷蔵で発送していましたが、賞味期限が4日でした。届いた当日や翌日に食べなければいけない状態だったのです。

そのような中、冷凍技術が発達したため瞬間冷凍で真空パックにしたところ、賞味期限が伸びました。お店で焼き立てを食べるのと、近い味になるように作っています。

食べ方は、シンプルに熱々のご飯にのせて、タレをかけてうな重のように召し上がっていただきたいです。そのままが一番。さらっとしているので、最初から最後までおいしくお召し上がりいただけると思います。今の時期には新米にもよく合います。

通販で食べて「おいしかったから今度は店舗で食べたい」と思っていただけたら幸いです。

継ぎ足し継ぎ足し使い続けてきた秘伝のタレは、うなぎの旨味が溶け込み、味にまろやかさとコク、深みを与える。

ー店舗ではどのようなお客様が多いですか?

藤田 私が高校生の時に、祖父母から孫の3代で来てくれる常連さんがいました。そのお孫さんが成長して結婚し、お子さんを連れて来てくれます。世代が変わっても、家族で通い続けてくれているのです。

小さい頃から来てくれている方の成長を見られること、変わらないお客様がずっと来てくれることが、とても私たちのやり甲斐になっています。私たちが提供するうなぎは、さっぱりしていて身も柔らかいので、小さいお子さんからご年配の方まで食べやすいうなぎなのです。

ー今後のビジョンを教えてください。

藤田 老若男女に細く長く愛されて、全国に「うなぎ藤田」のファンが増えて、多くの世代にうなぎを好きでいてくれる人が増えると嬉しいです。50年、100年と続く店にしたいと思っています。

そして、いつ食べても変わらない味を維持したいです。鰻といったら一番に食べたくなるような心に残る味を。そんな味であり続けたいです。

―貴重なお話をありがとうございました!

「江戸蒸蒲焼パック」(110g×3パック)*写真は5パック入りの商品です。
価格:¥11,340(税込)
店名:うなぎ藤田 公式オンラインショップ
電話:053-430-0606(9:00~16:00 土日祝休)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.unagifujita.net/products/detail/6
オンラインショップ:https://www.unagifujita.net/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
藤田将徳(株式会社うなぎ藤田  代表取締役社長)
1973年 生まれ。高校を卒業後 株式会社日本オー・エス・エフに入社し、3年半の修業期間を経て1996年に株式会社うなぎ藤田へ入社。2009年に同社代表取締役社長に就任。

<文/林本直 MC/澤水拳太 画像協力/うなぎ藤田>

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