フルーティーで華やか!果物のおいしさが際立つ「Citron 和歌山レモン」と「カン・デリシュ」
2024/11/22
大切な人に気持ちを届けるギフトには、作り手の情熱も感じられるような特別な逸品を選びたいものです。今回、編集長アッキーが注目したのは、見た目も美しいポアール・デ・ロワのフルーツソルベ「Citron 和歌山レモン」とフルーティーなクッキーの詰め合わせ「カン・デリシュ」です。この2つの商品に込められた想いや味わい、製法などについて、株式会社ポアールの代表取締役社長 辻井良樹氏にいろいろと取材陣が伺いました。
株式会社ポアール 代表取締役社長の辻井良樹氏
―創業からのこだわりについて教えてください。
辻井 1969年創業の弊社は今年で55周年になりました。今から50年以上も前、まだまだ良い食材の流通が少なかった中で、圧倒的においしいスイーツを目指そうとポアールが誕生しました。その当時からどれだけ高価になろうとクオリティを最優先することにこだわってきました。バニラの香りが鼻孔をくすぐるひと口目から跡形もなく舌でとろけてしまうラストまで圧倒的なおいしさを保ち続けること、どんなに斬新なスイーツであろうとも途中でくどくなることなく最後のひと口までしっかりとおいしいこと、「もうひと口食べたい」と思わせるのがポアールのお菓子の神髄です。
創業当時の帝塚山本店の外観と店内。本物志向のファンを増やして関西の有名店へと成長。
―後継者としてのプレッシャーはありましたか?
辻井 海外修業しただけですごい訳でもなく、創業者の息子だからといってすんなり引き継げるほど甘いポジションではありません。先輩方よりこれまでのポアールの考え方を学びましたが、疑問に思うことはどんどん発言するタイプの私は当時の頑固職人の先輩方より怒られることもしょっちゅうでした。
父が倒れたことがきっかけで代表の次にあたる専務に就任した際には、先輩方より「いきなり上司になられてもついていけない」など厳しい声をいただきました。しかし、先輩方にがむしゃらに食らいついて頑張っていくうちに徐々に認めてもらえるようになり、その結果、私が代表になった今でも当時の先輩は誰一人辞めることなく大切なメンバーとして支えてくださっています。
―海外修業をなさったのですね。
辻井 東京で1年間の下積みをして帰った頃、海外で視野を広げるためスイスへ修業に行きました。はじめのお店は知り合いの紹介でしたが、そのあとは自分の足で魅力あるお店の門をたたきシェフに頼んで働かせてもらうことを選びました。当時はまだ日本人も少なく、すんなり働かせてもらえずに店の屋根裏部屋に下宿しながら働くこともありました。
修業中に不器用な自分なりに心がけたのは、技術の取得だけでなく商品管理や食材に対しての考えなど、海外洋菓子店ならではの考え方も学ぶことでした。その結果、スイスの有名なラッピングペーパーやリボンの業者とのコネクションで、帰国してからも直輸入するルートもでき、しばらくは自分で関西空港まで行って通関手続きしてお店で使っていました。
―圧倒的においしい商品を生み出すために努めていることは?
辻井 最高の食材や技術にこだわることはもちろん、作り手一人ひとりの熱量を大切にしています。食材は全て生き物です。大切に扱って「美味しくなるぞ」と気持ちを込めて丁寧に作ると食材は必ず応えてくれます。それは“大切な人に作る手料理”のような感じです。
また、ポアールが大切にする「“分かち合う喜び”をSOUZOUする」という企業理念をもとにお客様はだけでなく、関連業者さんや農家さん、ポアールのスタッフが皆一緒に喜びを分かち合えるよう努力し続けています。
―「フルーツソルベ」の魅力は?
辻井 季節を彩る日本の果物は世界に誇る素晴らしい食材です。こだわりのある農家が育てる香り高い果実を材料に添加物を使わず最高のスイーツ「フルーツソルベ」に仕上げています。そして、創業間もなく作り始めたフルーツソルベをさらにブラッシュアップし、東京銀座にオープンさせたのが「POIRE des rois GINZA」です。当店では、日本が誇る果実を育てる農家さんに負荷をかけないため、フルーツソルベの価格を時価にしています。
「フルーツソルベ」は果実の芳醇な香りを最大限引き上げるため、農家さんよりヒヤリングして導き出した果実の香りのピークに達した瞬間に仕上げます。また、果物の果皮からでる香りを最大限生かすために果皮を器にするのもポイントです。例えば、陸奥林檎のソルベを召し上がっていただくと、食べ終わった後に林檎の皮が茶色く変色しはじめます。これは添加物を使わず果実の時間を止めていたことを示しています。
「本物の果物よりも果物らしく」を目指し、その果物のよいところだけが際立つように仕上げる。
―「Citron 和歌山レモン」の味わいを教えてください。
辻井 「Citron 和歌山レモン」はすっきりした甘さにコクのあるやさしい酸味、爽やかなレモンの香りが特徴で「POIRE des rois GINZA」の人気商品の1つに挙げられます。レモンの旬は冬ですが、夏から秋にかけて収穫されるグリーンレモンはほのかなビター感があって絶妙においしいです。生産地や季節によって異なる美味しさをぜひ味わっていただければと思います。
上質な味わいはもちろん、見た目のインパクトも特別なギフトにぴったり。
―「カン・デリシュ」はどんなクッキーですか?
辻井 「カンデリッシュ」は“クッキーなのにフルーティ”をテーマに作った、とってもかわいい缶クッキーです。ドライフルーツになった果実は香りや味わいが凝縮されて魅力が増します。果実にも花言葉があるのですが、クッキーを作る際に果実の味わいと香りを感性で組み合わせて作ったにもかかわらず、仕上がってから花言葉を照らし合わせてみるととてもイメージに合っていることに気づきました。
果実それぞれの花言葉と絶妙に重なり合う香りと食感。12種のフルーツをみずみずしいままにとじ込めた、とってもフルーティな缶クッキーに仕上がっています。まるで果実を食べているかのようなクッキーは花言葉でイマジネーションがやさしく広がり、お客様を夢中にさせてくれるでしょう。
果物モチーフをあしらったかわいいデザイン缶。
花言葉の説明書も入ってクッキーをより楽しめる仕様になっている。
―今後の展望についてお聞かせください。
辻井 ポアールが大切にする「分かち合う喜びをSOUZOUする」という企業理念につきます。この言葉はポアール各部署代表者と私がグループミーティングを重ねて皆で作った大切な言葉です。この企業理念が意味する「分かち合う」の中にはお客様、スタッフ、関連業者、農家はもちろん、スタッフの家族までポアールを囲む関係すべてを含みます。
この原点を中心にチームの一人ひとりが持つ想いやアイデアを重ね合わせて進むことで、土台が強くしっかりすると考えます。情熱あふれるスタッフが育ち増えれば、活躍できる場所としてお店やアトリエを増やすつもりです。しかし、規模重視ではないため無理して拡大しようとは思っていません。
自分たちが最もポテンシャルを発揮できる規模を維持すること、その中で最大限の「分かち合う喜び」をSOUZOUすることが最優先です。そこにこそ「自分たちが成し得たいこと」お客様はもちろん、皆で分かち合う喜びに繋がると信じています。
―貴重なお話をありがとうございました!
「Citron 和歌山レモン」(丸1個)
価格:¥1,188(税込)
店名:POIRE des rois GINZA 公式オンラインストア
電話:090-7492-0505(10:00~15:00 土日祝を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://store.poire.jp/shopdetail/000000000009/fruitsorbet/page1/recommend/
オンラインショップ:https://store.poire.jp/shopbrand/all/
「CAN-delicieux カン・デリシュ」(18枚入【6種 各3枚】、缶のサイズ 縦9.5cm×横13cm×高さ6cm)
価格:¥4,320(税込)
店名:POIRE des rois GINZA 公式オンラインストア
電話:090-7492-0505(10:00~15:00 土日祝を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://store.poire.jp/shopdetail/000000000050/legateau/page1/recommend/
オンラインショップ:https://store.poire.jp/shopbrand/all/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
辻井良樹(株式会社ポアール 代表取締役社長)
1970年大阪府生まれ。20歳で株式会社ポアールへ入社。東京のショコラ専門店で1年間修業後に渡欧。スイスを中心に人気パティスリーなどで2年半の研鑽を積んで帰国。ポアールの企画開発、新店舗の立ち上げ、店舗総括責任者を経て、2004年にグランシェフ就任。
2011年に同社の代表取締役社長に就任。1997年日本初オープン「The Ritz-Carlton Osaka」の立ち上げ時にはケーキなどのスイーツをサポート。また、「The Ritz-Carlton Tokyo」立ち上げ時もスイーツの一部を担当。その後もSwarovskiや祇園辻利とのコラボレーション、Leica、JIMMYCHOO、LEXUS、ASTON MARTIN、MASERATI、Lamborghiniなどの特別なイベントにも携わる。その他、大阪市立大学の特別講師や小中学校の「食」についての講演など積極的に活動。2022年8月リュミエールグループ率いる唐渡シェフより「ミュゼカラト製菓部門アドバイザー」を拝任。
<文/ウツギナオコ MC/髙橋美羽 画像協力/ポアール>