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うっとりするような極上のマグロ。お手軽、安心の冷凍「本鮪セット」「ネギトロボー」

2024/11/21

静岡県といえば、新鮮な魚が味わえる土地として有名です。そのなかで今回編集長アッキーが注目したのは、日本有数のマグロの拠点清水において、鮮度と安全性にこだわって製造される冷凍の「本鮪セット」「ネギトロボー」。おもてなしやパーティーに役立つこれらの品々について、製造元の株式会社オリエンタルフーズ創業者で代表取締役の宮本昌宣氏に、製造の思いやこだわりをスタッフが伺いました。

株式会社オリエンタルフーズ 代表取締役の宮本昌宣氏

株式会社オリエンタルフーズ 代表取締役の宮本昌宣氏

―現在のお仕事は学生時代から考えておられたのですか?

宮本 いえいえ。小学6年の時に野球を始めて、そこからずっと野球。甲子園を目指して猛練習をし、大学進学後は六大学野球でプレーしました。将来は指導者になりたいと思っていましたし、アマチュア野球で人を育てる仕事には今も興味があるほどです。

―それが、どのようにしてマグロのほうへ?

宮本 うちの本家は100年以上の暖簾を誇る旧家の水産会社。うちは分家とはいえ、長男である私の将来については、父からも「好きにさせるわけにいかない」と言われ、教職に就くのを諦めました。野球部の監督の紹介で大手商社に入り、6年間勤めてから、静岡に戻ってきました。先生になりたかったなあと今も思うことはあるのですが……。

―野球で培ってこられた精神や指導力を経営に生かされることも?

宮本 会社も若いし、顧問の方以外はみな年下。若い社員たちを育てることに力を入れているので、「学校みたいな会社」と言われることが多いですね。新卒採用を20年以上続け、社員たちは年々育っており、先輩は後輩の面倒も見る。たしかに学校みたいですね。ただ学校ではなく営利団体ですから利益をあげてなんぼです。楽しいのは結構ですが、社会的責任も果たさないといけないと、毎週言い続けています。

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家族のパーティーやおもてなしに、解凍してさっと使える冷凍マグロ。

―若い世代が輝けたりアイデアが出しやすかったり、そのような環境づくりも?

宮本 一つのビジネスを組み立てる時、トップダウンでなくていろいろな方の意見が入っています。新しいアイデアも役員会で説明して理解されれば、じゃあ予算分でやってみようかとなることも多いですね。一方で、私が言うことを理解してやると決めたら、とにかく食いついて頑張ってみてほしいとも言います。チームというのは縦と横の人々の力を借りて成り立つわけですから、やる時は責任を持って挑戦してほしいと思っていますし、やりがいもあると思いますね。

―社長ご自身の挑戦という意味では、そもそも起業されたきっかけは?

宮本 お話ししたように、本家がマグロを取り扱っていて、かつては冷凍ではなく生ですから、私の子どもの頃はマグロが食べられるのは仙台から広島あたりまででした。ところが50年ほど前から冷凍になり、業界は再編成、日本の食文化も変わりました。その時に、本家と大手商社の合弁会社ができて、成果が出たところで資本構成が変わってしまい、私たち地元企業側は解散せざるを得なくなってしまいました。

その時の最後の役員が私だったんです。部下も私も転職するために動いていましたが、残った社員からなんとかリスタートできないかと言葉をもらい、父に相談したんです。父は仏壇に入れていた現金を私に渡し、「好きに使いなさい」と。それを資本金として設立したのが株式会社オリエンタルフーズです。ですから、やっていることは以前とさほど変わらず、その中で冷凍食品の業界に入ったり、販売店飲食を営んでみたりと、挑戦と撤退を繰り返して、経験を次に生かしてきました。

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「本鮪セット」。箱を開けると冷凍されたマグロ商品3種が。

―食文化が変化し、生から冷凍へ、製造や加工の環境も変わり、変革の時代ですね。

宮本 回転寿司の文化も20年くらいで、それまでの江戸前の寿司は高価でした。でも江戸時代は町の商人が気軽に食べていたのですから、現代もそのようにもっと気軽にという流れはあります。差がつくのは品質。マグロは赤くないとおいしそうでなく、鮮度感が色目に出ます。色も鮮度もよく、すしネタとして通用するマグロの加工に関しては、当社はパイオニアであると自負しているんです。安心安全のHACCP(ハサップ)規準もいち早く導入して、生食についてはどこにも負けないと思っているんですよ。

―起業からのご苦労とは?

宮本 1998年の創業から半年間はまったく仕事がなくて、仕事がない怖さがありました。それもあって、今はお客様のご希望に応じて仕事を受け入れるスタンスが根本にあります。2年くらいは利益が上がらず、原点に立ち返ってやり直そうとみんなで各所に研修に行き、知識や経験を持ち寄った結果、成長することができ、そこからは売上が上がる勢いが増していきました。大切にしているのは「常在戦場」ということで、平素から準備鍛錬をして、常に戦っているという気持ちで仕事をしています。

ただ、会社が大きくなってきた時に、地域に根ざした企業として意味があるのかというジレンマを感じ、売上も横ばいになってゆきました。それを脱するきっかけになったのが東日本大震災。震災以前に宮城県に拠点を置いて、私自身も仙台に1年の半分くらい住んでいたのですが、交流のあった4社が流され、その大変さに私が悩んでいた小さなことなど通用しない、もっとおおらかにすこやかに集ってできる会社にしていかないとと思いました。被災された方の受け入れも申し出て、結果としては地元を離れられない方も多く、そのお気持ちに気づくことにもつながりました。

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商品には、種類ごとに解凍のしかたを書いた説明書が入っていてわかりやすい。

―「食品加工はおもてなし」を掲げておられますが、具体的にはどのようなことがありますか?

宮本 マグロはハンバーグや揚げ物もありますが、生で食べて評価されるものです。その中で何がおもてなしかというと、常に安心安全に食べていただけること。A社とB社とどこが違うのと言われて、言えるのは「おいしいね」というクオリティが違うということ。誰かがあてにして、喜んでくださる仕事であれば、いやいやではなく、少しでも楽しさを見つけていかないといけないわけです。よく言うのは「顎を上げるな、腰を折れ」。笑顔であるといっそうのおいしさにつながると思いますし、商談の際には、売っている人間も作っている人間も同席するようにしています。

―海外にも拠点を置いておられますが、クオリティの維持はどのように?

宮本 2009年に台湾にも桜えびの製造拠点を置いていますが、基本は「ジャパンメイド」。日本人駐在員を派遣して、人材の入れ替えを行なって、日本の厳しい規準を守り続けています。

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解凍してご飯にのせるだけ。ねぎや海苔をあわせておもてなしのネギトロ丼に。

―商品についても教えてください。まず「本鮪セット」は?

宮本 切り落としとあぶりとネギトロのセットです。若手の商品企画チームが世の中のニーズを捉えて、自分たちにとっても買いたいものというところから出発して企画しました。こんなものが欲しいのでは?こんなものもあったらいいねという考えで、原料の選別調達から行なって、製造現場と会議を重ねて、役員会の試食会にもかけて生産しています。お中元やお歳暮時に販売した時の反響が大きく、改めて販売してから2年くらいです。

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厚さ約5mmの切り落としは、冷凍から冷蔵に移して袋のまま解凍。

急ぐ場合は流水解凍も可能。解凍後の色も鮮やか。

―「ネギトロボー」は?

宮本 恵方巻きなど巻物用のご注文を多くいただいているように、今は鮮魚売場よりも惣菜売場で、マグロ製品がよく売れていて、もっと気軽に食べたいというニーズが高まっています。そこから生まれたのが「ネギトロボー」。当社の品は切ると四角で出てくるので、一緒に巻くものとのバランスがいいんです。

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ネギトロボーは冷凍庫から冷蔵に移しフィルムのまま解凍。解凍時間は30~60分。

やや硬めの半解凍のほうが取り扱いやすい。くるんと巻いてハレの日のメニューに。

―1本70g。丼やおつまみにもぴったりの量ですね。アレンジのおすすめは?

宮本 うちの妻が社内で意見を出し合っているのですが、先日驚いたのは、ネギトロボーをそのままフライにしたもの。中がハンバーグのようで、おもしろいと思いました。ひき肉のかわりにカレーに入れたりもします。ふつうのマグロのように魚くささがなくて、それもおすすめです。

―2024年の夏に、東京の飯田橋で飲食店(オリオリマーケット)を出されましたね。

宮本 ここでは、マグロを今の文化とは異なる視点で食べていただくことが主目的で、ハワイのアヒポキを提供しています。ハワイでは遊びでも魚が獲れてしまう土地で、だから生の魚を使うことが多いのですが、うちは冷凍を使っていて、冷凍のほうが鮮度がいいんです。それに試行錯誤をしていろんな味をつけています。

―いろいろな味がついたマグロも楽しみですね。今後のご展望をお聞かせください。

宮本 若い人たちの新しい経験が、新しい文化を作っていくだろうと私は思います。キャリアを持っている人の過去の経験値は、また違った形のサポートに徹することが必要だと思います。若くて元気があって、楽しむことを第一とするという人たちが作り出す時代がすぐそこにあるので、世代交代を含めて、風通しのよい、若い人が活躍できる会社でありたいと思いますし、期待をしていただきたいと思いますね。

―これからがさらに楽しみです。本日はありがとうございました。

ネギトロボー

「ネギトロボー70g 5本入り2パック」
価格:¥4,200(税込・送料込)
店名:オリエンタルフーズ
電話:054-395-9615(10:00~18:00 土日・祝日・年末年始除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.orientalfoods-shop.jp/view/item/000000000042?category_page_id=all_items
オンラインショップ:https://www.orientalfoods-shop.jp/

本鮪セット

「本鮪セット」
価格:¥6,000(税込・送料込)
店名:オリエンタルフーズ
電話:054-395-9615(10:00~18:00 土日・祝日・年末年始除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.orientalfoods-shop.jp/view/item/000000000034?category_page_id=all_items
オンラインショップ:https://www.orientalfoods-shop.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

宮本昌宣(株式会社オリエンタルフーズ 代表取締役)
1962年静岡県清水市(現 静岡市清水区)生まれ。明治大学商学部卒業。小学6年から中高、大学と野球に打ち込み、東京六大学野球でも活躍。商社勤務、冷凍鮪を取り扱う合弁会社の役員を経て独立、1998年、冷凍鮪、冷凍桜えび等の製造・販売を行う株式会社オリエンタルフーズを設立し代表取締役就任。

<文・撮影/大喜多明子 MC/菊地美咲 画像協力/オリエンタルフーズ>

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