東山温泉の老舗旅館からお届け。会津の和牛「吟醸漬」と温泉水コスメ「yuhaku」
2024/11/28
福島県会津若松市の東山温泉にある「庄助の宿 瀧の湯」は、会津民謡で知られる小原庄助さんゆかりの伝統的な旅館。今回、編集長アッキーが注目したのは、この老舗旅館から誕生した、会津の特別な美食品と温泉水の化粧品です。東日本大震災の余波を乗り越え、地元の酪農家や酒蔵を支える、株式会社幸房瀧の湯 代表取締役会長で瀧の湯グループ 取締役会長 5代目湯守 会長の齋藤純一氏に、こだわりや誕生秘話を取材スタッフが伺いました。
瀧の湯グループ 5代目湯守 会長の齋藤純一氏
―「庄助酒彩吟醸漬【味くらべ】ブランド牛セット」のこだわりを教えてください。
齋藤 会津は米どころであり、酒どころとしても有名です。お酒を造るときに出る酒粕と手前味噌で漬け込んだお肉を、私たちは「吟醸漬(ぎんじょうづけ)」と名づけました。
「庄助酒彩吟醸漬【味くらべ】ブランド牛セット」は、こだわりの牧場で育てた会津和牛「プレミアム會津べこ」と、ブランド福島牛「黒べこ」の両方をお楽しみいただけるセットです。
お肉は最低でもA4からA5ランクのものしか使っていません。ステーキとしても十分においしい品質にこだわったお肉をたれに漬けているのも、弊社のこだわりです。
―漬け込むとお肉にはどのような変化が?
齋藤 たれに入っている酒粕には、柔らかいお肉をさらに柔らかくする酵素が入っています。お肉と非常に相性が良く、漬け込むと肉がより一層柔らかくなり、旨みもより強くなるんです。焼いてから味付けをするお肉とは、ひと味異なる味わいを楽しんでいただけます。
お土産や贈り物として購入する方が多い「吟醸漬」は自宅で楽しむお取り寄せにもぴったり。
―「庄助酒彩吟醸漬」を開発されたきっかけをお聞かせください。
齋藤 一番のきっかけは東日本大震災です。地震のあとに津波がきて、福島県では原発事故による汚染問題が発生しました。その後、風評被害もあり、福島県の産業は大きなダメージを受けたのです。
私たち旅館業や酪農、農業、酒蔵も例外ではありませんでした。産業的に疲弊し、先行きが見えない時代となったのです。
そこで「旅館としてできることは何か」と考えたときに出たアイデアが通販でした。通販なら地元の方々と手を組み、福島県会津の産業に貢献できるのではないか、と。そこで通販部を作り、法人化したのです。通販で取り扱う製品も、地元の人々や産業へ少しでも支援となるように、という思いから生まれています。「庄助酒彩吟醸漬」は酪農家や酒蔵への支援となるように、会津の牛肉と酒粕を使用して開発しました。
会津の特産品「会津地鶏」や亜麻仁で飼育された良質の豚肉
「會・美豚(アイ・ヴィトン)」の「吟醸漬」も人気を集めている。
―開発時、困難に感じたことは?
齋藤 一番苦労したのは、吟醸漬のたれをどのようにして作るかというところです。同じたれを作ったとしても、1日後や2日後になると味が変化します。そのため何日目のたれがいいのかという問題もありました。このあたりの調整に苦労したのを覚えています。
あとは素材です。通販で取り扱うとなると、在庫が切れないようにしないといけません。素材の品質を高く維持しながら、どの程度の量を確保できるのかという部分にも気を使いました。「庄助酒彩吟醸漬」は、開発を計画してから販売に至るまで、優に1年半はかかった商品なのです。
―次に、「地酒と源泉 庄助美湯水 yuhaku FACE & yuhaku LOTION 湯美人セット」の開発のきっかけを教えてください。
齋藤 私たちの旅館は1881年(明治14年)に創業して以来、140年以上経ちます。旅館のある温泉地は東山温泉と言い、1300年以上使われてきた歴史ある温泉地なのです。
1300年もの間、毎日こんこんと湧き出す温泉というのは非常に貴重ですから、より一層大切にしたいと思っていました。その一環として温泉水を何とか商品化できないかと考えたのが「yuhaku」シリーズ開発のきっかけのひとつです。さらに、吟醸漬の話でも触れた会津の酒粕にも、こだわっていきたいという思いがありまして。そこで、温泉水と酒粕を使って商品開発を試み、最初に誕生したのが「酒粕石けん yuhaku」でした。
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東山温泉の源泉と会津の酒粕をふんだんに使った「酒粕石けん yuhaku」。
齋藤 「酒粕石けん yuhaku」は、温泉水と酒粕を使ったスクラブ石鹸です。女性に人気のスクラブですが、開発時、通常のスクラブは自然に分解されず、環境に非常に悪いと耳にしました。そこで思いついたのが、酒粕をスクラブにするということです。「酒粕石けん yuhaku」には、スクラブ用の酒粕と柔らかい酒粕が入っています。同じように開発した洗顔用石鹸が、今回ご紹介する「湯美人セット」に入っている「酒粕石けん yuhaku FACE」です。また、温泉水とお酒を使用した化粧水「地酒と源泉 庄助美湯水 yuhaku LOTION」も開発しました。
小原庄助さんからイメージされるお酒と温泉水をベースとしたコスメが「yuhaku」シリーズだ。
旅館「庄助の宿 瀧の湯」を利用するお客様も体験できる。
―最後に読者の方へメッセージがありましたらお願いします。
齋藤 この通販の大きなメリットは、現地に行かなくても、私どもの旅館の料理や化粧品などを、お召し上がりになったりお使いになったりしていただけることです。旅館の食事は基本的には行かないと食べられません。これからは、より料理の開発に力を入れ、ご家庭に提供できるようラインナップを増やしていきたいと考えています。また、この記事をお読みいただいた方には、ぜひ東山温泉まで足を伸ばしていただけると嬉しく思います。瀧の湯グループにはいろいろなタイプや価格帯の旅館を経営しておりますので、お好みに合わせて楽しんでいただければと。「庄助酒彩吟醸漬」や「yuhaku」シリーズは旅館でも体験できますので、お気に召したら、通販でも愛用していただけますと幸いです。
会津の名所「伏見ヶ滝」を望む大浴場もある「庄助の宿 瀧の湯」。一度は足を運びたい。
―貴重なお話をありがとうございました。
「庄助酒彩吟醸漬【味くらべ】ブランド牛セット」(プレミアム會津べこ200g(ロース100g×1・モモ100g×1)黒べこ200g(ロース100g×1・モモ100g×1))
価格:¥10,368(税込)
店名:庄助の宿 瀧の湯 オンラインショップ
電話:0242-29-1001(平日10:00~19:00 土日10:00~17:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://takinoyu-onlineshop.com/?pid=135748735
オンラインショップ:https://takinoyu-onlineshop.com/
「地酒と源泉 庄助美湯水 yuhaku FACE & yuhaku LOTION 湯美人セット」(酒粕石けん~yuhaku FACE~×1、yuhaku Lotion~庄助美湯水~×1)
価格:¥2,530(税込)
店名:庄助の宿 瀧の湯 オンラインショップ
電話:0242-29-1001(平日10:00~19:00 土日10:00~17:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://takinoyu-onlineshop.com/?pid=159514285
オンラインショップ:https://takinoyu-onlineshop.com/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
齋藤純一(株式会社幸房瀧の湯 代表取締役会長 / 会津東山温泉瀧の湯グループ 取締役会長)
地域の素材と温泉や地酒と連動・提携した六次化商品を開発して地域産業の復興に貢献したいと起業。
<文・撮影/西村初音 MC/矢口優衣 画像協力/ニュー松島・幸房 瀧の湯>