神戸ビーフがごろごろ入った贅沢なカレーとシチューの缶詰セットは、贈り物にも最適!
2024/11/29
アッキーこと坂口明子編集長とっておきの牛肉専門店が兵庫県にあります。それが但馬牛、神戸牛を飼育から生産、販売まで手掛ける株式会社ヒライ。「肉のヒライ」として地元だけでなく大手ECショップでも「神戸牛6点食べ比べ焼肉」や「神戸牛カレー、シチューセット」が大人気です。3代にわたって牛肉と向き合ってきた企業の商品の自信のほどを、株式会社ヒライ代表取締役の平井雄一郎氏に取材スタッフがうかがいました。
株式会社ヒライ代表取締役 平井雄一郎氏
―1968年に創業とうかがっています。
平井 私の祖父が精肉店「平井商店」として創業しました。当社がある兵庫県加古川市には明治時代から続く歴史ある食肉センターがあり、そこで毎週セリにかけられる肉を仕入れるなどして販売していたようです。父の代になって、「本当においしい肉をお客様に提供したい」という思いで牧場を作り、牛を飼うところから始めて生産から販売まで一貫して行う事業に切り替えました。1頭を飼育することから始めて、現在では500頭規模にまで拡大しています。
蓮池のほとりにある緑豊かな加西牧場。8,000㎡の広々とした牧場の広い牛舎で牛たちが過ごしている。
―大規模な牧場ですね。
平井 なんでも最初の1頭目のときに思った以上に儲かって、それでいけるじゃないかと思ったらしいのですが、それ以降はなかなか厳しかったようです。1983年に「七つ池牧場」、1985年に「加西牧場」を開場しましたが、規模が大きくなればなるほど飼料などの経費も増えますし、畜産は牛を買って出荷するまでに2年ほどかかります。お金が回り出すまでは投資みたいなものなので資金的に厳しい中で運営していったのだと思います。
―社長が3代目ですね。
平井 ちょうど父が牧場を始めたころ、私は小学校高学年で、週末には餌やりしたり仔牛にミルクをやったり寝床を換えたりと手伝っていました。ですからそれほど「継ぐんだ」という強い意志があったわけではないのですが、流れ的に(笑)継ぐことになりました。
わが家は4人の兄弟姉妹で、男子が私と弟の2人です。私は精肉店での販売の仕事が合っていたようで、弟は牧場の仕事が合っていたようです。同じ会社の中でうまいこと分担してやってこれました。
1日2回オリジナルブレンドの飼料が与えられる。
―お父様から受け継いだスピリットは何でしょうか。
平井 父とは長いこと一緒に仕事をしてきましたが、いつも「うまい肉を売らなあかん、うまい肉を作らなあかん」と言われてきました。ただ、「うまい肉」って答えがないというか、求めようとしても最終形態が何かわからないですよね。でも、だからこそ答えを追い続けていかなくてはいけないのかなと思います。
父は、ある時期から世間に霜降り肉を尊重し過ぎる傾向があることを危惧していて、本当においしい牛肉を消費者に提供したいと牧場を始めました。たしかに霜降り肉は和牛の代名詞的な存在で大事にしていかなくてはいけませんが、当社では霜降り肉だけにこだわらず、風味やうまみも大事にして育てようとしています。
現在、2つの牧場で但馬牛を肥育していますが、それぞれ午前と午後の1日2回、大豆かす、アッペン大豆、ふすま、米ぬかなどをブレンドした穀物飼料と、ワラや乾草などの粗飼料を与え、牛舎を清潔に保って健康管理をしています。おいしい餌を与えて手をかけて健康に育てることでおいしい牛肉を作る方向性でやっています。
自然の中で育てられたヒライの牛の多くが神戸ビーフとして認定される。
―但馬牛とはどんな牛ですか?神戸牛との関係は?
平井 神戸牛を始め全国のブランド牛の素牛になる兵庫県産の黒毛和牛を但馬牛といいます。上品な甘みときめ細かい肉質、柔らかさの中に歯切れのよい食感が特徴です。
但馬牛のうち、地元の協議会(神戸ビーフ・神戸肉流通推進協議会)が定める格付けで厳密に評価された牛が神戸牛です。当社の但馬牛の約90%が神戸牛(Kobe beef)に認定されています。
大人気の「食べ比べ焼肉」。食べる楽しみが味わえる。
―御社の商品はECサイトで評判を呼んだそうですね。
平井 15年ぐらい前から牛肉の希少部位が注目されるようになりました。そこで、当社の店舗で「食べ比べ焼肉」といういろいろな部位を6点盛り合わせた商品を作りました。セットにすることで高級感を出しました。また、見た目も大事なので「カルビ」「ヒウチ」などと書いたシールを貼って分かりやすくしました。おいしさはもちろんですがそれにプラス、あれこれと選べる、食べる楽しさも味わっていただきたいと思ったからです。最初は在庫を調整して厨房で商品として整えるのが大変で20セット作るのがやっとで直営店での人気もそこそこでしたが、その数年後に大手ECサイトに出品したら、人気を呼びました。お客様の声を元に切り方を変えるなどして工夫を重ねてきた結果、2021年は牛肉部門で売上が上位になり、「グルメ大賞」をもらっています。スピード感も大事にしているので注文を受けたらすぐに配送しています。午前中に注文がきたらその日のうちには発送して翌日にはお届けできるように体制を整えています。
「神戸牛ビーフカレー」。缶を開けた途端に神戸ビーフの固まりが顔を覗かせ、テンションが上がる。
―食べる楽しさは大事ですね。今回、ご紹介くださるのは「神戸牛カレー&シチュー缶詰ギフト」です。
平井 当社には常温で扱える商品がなかったので、レトルトカレーを作りたいと思いました。生産現場から出た端肉を利用して最初に牛筋カレーを作りました。満足できる味のカレーができ、販売したらまずまず売れました。次に作ったのがキーマカレーで、第3弾が2021年に発売した神戸牛のカレーです。製品化するには100~200㎏の肉が必要ですが当社がそれだけの神戸肉を用意できる規模になったので実現しました。中辛ですが牛筋から抽出したスープを使っているのでコクがありやや甘めな味が特徴です。神戸ビーフがたくさん入っていると評判ですが、まあ、この商品は……採算は度外視ですね。
「神戸牛ビーフシチュー」。神戸牛をデミグラスソース、フォンドボーなどで煮込んだ贅沢な一品。
「タンシチュー」。柔らかく煮込まれたタンとフォンドボーが深い味わいを醸し出す。
―ビーフシチュー、タンシチューはいかがでしょう?
平井 カレーよりシチューの方が内容量が小さいのですが、原価率が思った以上に高くてこれも採算度外視です。タンシチューは米国産牛肉を使用していて原価率は低いのですがまあそれでも…(笑)。タンシチューは私がよく行く加古川の老舗レストラン、「ステーキ・洋食のTANTO屋」の杉浦シェフに監修をお願いしました。おいしい品ができてとても満足しています。これらのカレーとビーフシチュー、タンシチューをセットにしたギフト用商品を作りました。贈り物に使っていただけたらと思っています。
ワイン、サラダとともにカレーディナーをしても食卓が豊かに。
―ちなみに、社長ご自身は牛肉のお料理で好きなメニューは何ですか?
平井 家では基本は妻が作った料理を食べているのでいつも肉を食べているわけではないのですが、好きなメニューと言えば肉の味をダイレクトに味わえるという意味でステーキでしょうか。自分で焼くこともあります。ステーキは分厚い肉だったら焼いた後、火から外してアルミホイルにくるんで余熱で火を通すとおいしく焼けますよ。
最近ではだししゃぶが好きですね。鍋におだしを張って、せん切りにしたねぎとか白菜とかもやしなどの野菜を入れて火を通し、牛薄切り肉をだしにくぐらせて野菜を巻いて食べます。肉も野菜も食べられて栄養バランスがいいレシピです。最後にご飯を入れてリゾットで締めたらさらに栄養バランスが整います。
―お肉の見極め方のコツはありますか?
平井 難しいですね。強いていえば自分に合った精肉店を選ぶということではないでしょうか。肉に限らず専門店と呼ばれる店がどんどん減っていっていますが、反対に物流が発達してきて、気に入った店の肉がお取り寄せできる時代なので、利用したらいいかと思います。
―今後の御社の目標などあればお聞かせください。
平井 海外輸出も取り組んでいかなくてはいけないのですが、まだ拡大しているとは言えないのが残念ですが、レストランなどを通じて間接的にインバウンドの方への提供は今後もしていきたいです。
2025年にはEXPO2025大阪・関西万博が開催されます。
「ひょうごフィールドパビリオン」で、「150年の歴史から紡ぎだす、加古川食肉産業の魅力 ~肉のまち加古川体験~」というプログラムに参加して、広く神戸ビーフのことを知っていただく計画を立てています。このような取り組みでさらに牛肉のおいしさを知っていただけたらと思っています。
―お話をうかがって牛肉が食べたくなりました。本日は興味深いお話をありがとうございました。
「神戸牛ビーフカレー&シチュー缶詰ギフトセット」4缶詰合せ
価格:¥3,780(税込)(神戸牛ビーフカレー200g×2缶、神戸牛ビーフシチュー90g×1缶、牛タンシチュー(米国産牛肉)90g×1缶)
店名:楽天市場 自社牧場直送神戸牛 肉のヒライ
電話:079-452-4129(9:00~17:00 木曜休)
定休日:木曜日(インターネットでのご注文は24時間365日受付)
商品URL:https://item.rakuten.co.jp/auc-oniku-hirai/gift4can/
オンラインショップ:https://www.rakuten.co.jp/auc-oniku-hirai/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
平井雄一郎(株式会社ヒライ 代表取締役社長)
1973年兵庫県加古川市生まれ。18歳で兵庫県立農業高校食品加工科卒業後に株式会社ヒライ入社。
<文/今津朋子 MC/木村彩織 画像協力/ヒライ>