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焼酎にインスパイアされ生まれた超辛口の純米吟醸原酒「靁鱗(らいりん)」と国産ゆず果汁が爽やかなリキュール「まいこまち」

2024/11/29

今回編集長・アッキーが出合ったのは、キリッとした飲み口の純米吟醸原酒「靁鱗(らいりん)」と、ゆずの爽やかな酸味が広がるリキュール「まいこまち」。これまで九州の焼酎メーカーとタッグを組んで新商品を生み出してきた株式会社ルネサンス・プロジェクトが、京都の蔵元・佐々木酒造とコラボしたお酒です。おいしさの秘密を探るべく、同社代表取締役の中村鉄哉氏に事業や商品にかける想いを取材陣が伺ってきました!

株式会社ルネサンス・プロジェクト 代表取締役の中村鉄哉氏

株式会社ルネサンス・プロジェクト 代表取締役の中村鉄哉氏

―会社を起業されるまでの経緯をお聞かせください。

中村 大学卒業後、三井物産という商社に20年ほど勤めたあと、福岡で立ち上げたのが「ルネサンス・プロジェクト」です。会社員時代は大半を東京で過ごし、鉄鋼、情報産業、開発などの本部を渡り歩いていました。かつての上司が九州支社長に就任した際、管理統括部の稟議案件を任せたいと声をかけてもらい、支社のある福岡に転勤することになりました。以来、この土地の魅力にハマってしまって。福岡は水が非常に綺麗なんですよ。室見川ではアユが釣れたり、泳いだりもできますし、百道浜や愛宕浜で海水浴もできる。山の良さと海の美しさ、両方がありますから。

当時、三井物産には“選択定年”のような制度があって、そこそこの年齢になったら会社に残るか、辞めて独立するか自主的に選択することができたんです。それで私は独立の道を選び、社内で手掛けていた事業「焼酎ルネサンス」を引き継ぎながら、新しい事業をはじめようと「ルネサンス・プロジェクト」を設立しました。

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創業は2006年。九州の焼酎メーカーを中心とした生産者のこだわりと、消費者のニーズを統合した、
新しい商品を企画・販売している株式会社ルネサンス・プロジェクト。

―「焼酎ルネサンス」はどんな事業なのですか?

中村 もともと管理統括部で扱った稟議案件のひとつに、焼酎カスの廃液処理のためのプラントをつくりたいというものがあったんです。会社としてこのプロジェクトを手がけるべきかどうか、鹿児島県内に300ある蔵元のうち200軒くらいをまわりました。そうしたら、廃液処理よりも、もうちょっと売上をあげたいという蔵元さんが多かったので、私は「三井物産なりのやり方でブランディングをして売上をあげるお手伝いをしたほうがいい」という結論を下しました。その後、支社長のご下命があってはじまったのが焼酎のブランド戦略プロジェクト「焼酎ルネサンス」です。

「安い、まずい、労働者の酒」といわれていたものを、「リーズナブルでうまい、新しい貴族が飲む酒」にしよう。飲めば明日を頑張る力が湧いてくるような焼酎をつくろう。そういったパラダイムシフトによって、地場産業としての焼酎を世界に冠たる蒸留酒にまで飛躍させたいという気持ちからスタートした事業です。

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焼酎メーカーとともにつくる“新しい焼酎”のほか、
地場に埋もれた幻の焼酎の発掘や、清酒、ビオワイン、果実酢飲料の企画販売も手掛けています。

―そのときは、どのようなアプローチをされたのですか?

中村 あるべき姿を逆算したブランディング、商品づくりをしていました。蔵元に、自分のところの焼酎について、どういう飲み方が一番好きですか?と聞くんです。すると、この瓶からダイレクトについだ焼酎が一番だとか、柚子果汁を入れて飲むといいとか。風邪ひいたときには果糖を少し入れて飲むとかいうことを教えてくれるんです。じゃあそれを商品化しましょうよ、ということで試作品をつくり、何百人かに試飲してもらって、意見を反映させながら商品をつくっていました。

―これまで、苦心されたこともあったのでは?

中村 一番のピンチはコロナですね。実はもうひとつ「ルネサンスエコファーム」という会社を経営していて、そこでは、現在日本の田舎でどんどん増えている耕作放棄地を活用する事業に取り組んでいます。高さ4mくらいのところにパネルを設置して太陽光発電を行い、その下は果樹園に、さらにそのまわりでニワトリを放し飼いするシステムを構築しているんです。「ソーラーシェアリング」という名前で商標登録と特許を取得しました。強制的に与えられる飼料ではなく、ニワトリが自分で選んだ草や虫などを食べ、畑を駆け回って育っているので、健全な良い卵を産みますよ。コロナのときは、そちらの事業にウエイトを置いてやっていました。

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九州産焼酎の飲み口をヒントに、超辛口に仕上げた純米吟醸原酒「靁鱗(らいりん)」。
どんな料理ともあわせやすく、食中酒としてもおすすめ。

―今回ご紹介する商品は、京都の佐々木酒造さんとのコラボレーションだそうですね。

中村 そうです。俳優の佐々木蔵之介さんのご実家としても有名な佐々木酒造さんとタッグを組んだ弊社初の日本酒プロジェクトです。米の旨みや香りを感じられるよう濾過などを控えめにした純米吟醸原酒「靁鱗(らいりん)」は、焼酎との相性も良い辛口タイプ。まろやかな口あたりと、キレの良い喉ごしをお楽しみいただけます。

「まいこまち」は、佐々木酒造さんに焼酎を使って作っていただいた柚子リキュールです。国産のゆず果汁を贅沢に使用していて、ゆずの爽やかな酸味とほどよい苦味のバランスが絶妙。甘さ控えめなので、食事にもあわせやすいですよ。アルコール度数が25%なので、炭酸などでお好みの濃さに割ってお召し上がりください。お酒に強い方ならビール割りもおすすめです。ゆずの苦味とビールの苦味がとてもよくマッチするんです。

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甘さをおさえて、ゆずのスッキリと爽やかな味わいをいかした「まいこまち」。
オン・ザ・ロックやストレートで楽しむのも◎!

―なぜ、佐々木酒造さんだったのですか?

中村 京都であるお店を訪れたときに、そこの女将さんに「京都ってどんな場所ですか?」って質問したことがあるんです。そしたら「御土居(おどい)です」という答えが返ってきました。御土居とは、豊臣秀吉が京都の都市改造の一環として築いた土塁のこと。外敵の襲来に備えるための防塁と、鴨川の氾濫から街を守る堤防を兼ねたもので、つまり京都は“ゲイティッド・シティ”だということです。

そこには御所がありますから、全国からさまざまな素材、たとえば米や絹などが集まってきますよね。それをもとに、職人が日本酒や織物などをつくる。そういった文化的なジャンプアップの地でもあったわけです。今でも、かつての御土居の内側は洛中、外側は洛外と呼ばれていますが、佐々木酒造さんは洛中(=京都の中心部)に現存する唯一の蔵元なんです。しかも蔵があるのは、秀吉の邸宅として建てられた聚楽第のあった場所で、地下には千利休が茶の湯に使ったといわれる名水「銀明水」が流れている。そんな土地で伝統を守りながら誠実に酒造りをされている社長・佐々木晃さんのお人柄にも惹かれました。

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果実を思わせる吟醸香と淡麗ながらも奥行きのある味わいが特徴の純米大吟醸酒「靁宝(らいほう)」も佐々木酒造とのコラボ商品。
仕込み水には、豊臣秀吉も愛した名水「銀明水」を使用しています。

―最後に、今後の展望をお聞かせください。

中村 焼酎とそれに合う地元の食材をセットでご提供できればな、と思っています。最近入社した長男が温めている企画なのですが、たとえば『アジフライ』と焼酎の炭酸割りという組み合わせ。焼酎も普通のじゃなくて、米焼酎と麦焼酎のブレンドを樽で寝かせたもので、これが甘くておいしいんですよ。県外の方でも豚骨ラーメンや水炊き、もつ鍋くらいはご存知だと思いますが、福岡や九州には、ほかにもたくさんおいしいものがあります。それをお伝えできるような商品をつくっていきたいと考えています。

―本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました!

靁鱗(1,800ml)

「靁鱗」(1,800ml)
価格:¥4,015(税込)
店名:ルネサンス・プロジェクト
お問い合わせ:お問い合わせフォームからのお問い合わせをお願いいたします。
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://renaissance-project.jp/products/detail/47
オンラインショップ:https://renaissance-project.jp/

まいこまち(500ml)

「まいこまち」(500ml)
価格:¥1,650(税込)
店名:ルネサンス・プロジェクト
お問い合わせ:お問い合わせフォームからのお問い合わせをお願いいたします。
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://renaissance-project.jp/products/detail/36
オンラインショップ:https://renaissance-project.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

中村鉄哉(株式会社ルネサンス・プロジェクト 代表取締役)
1959年山口県防府市生まれ。1984年に北海道大学経済学部卒業後、三井物産株式会社に入社。金属や不動産開発などの部門を経たのち九州支社に異動。焼酎事業を始める。2006年に三井物産を退社後、株式会社ルネサンス・プロジェクトの代表取締役に就任、地場深耕をモットーに、地域に埋もれた焼酎や果実酢を発掘し、長期かつ安定的なブランドに育てる取り組みを行う。

<文・撮影/野村枝里奈 MC/菊地美咲 画像協力/ルネサンス・プロジェクト>

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