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極上の黒砂糖を練り上げた贅沢な滋味。和歌山から全国へ、その名を広めた「黒あめ那智黒」に「特製黒糖かりんと」とのペアセット登場!

2024/11/29

今回、編集長アッキーこと坂口明子が注目したのは、熊野土産として親しまれ、現在は全国でも人気の「黒あめ那智黒」です。明治10年(1877年)の創業以来、黒あめ一筋に独自の製法を守ってきました。ミネラル豊富で、のどに優しいと言われ、一度食べたら手放せない人も多いそう。さらに黒糖………その人気の秘密について、株式会社那智黒総本舗 代表取締役社長の坂野雄紀氏に取材陣が伺いました。

株式会社那智黒総本舗 代表取締役社長の坂野雄紀氏

株式会社那智黒総本舗 代表取締役社長の坂野雄紀氏

「那智黒総本舗」について教えてください。

坂野 創業は明治10年(1877年)ですが、私の祖父がお店を受け継いだのは昭和30年(1955年)ごろだと聞いています。祖父は、仕事でアメリカに渡っていたのですが、和歌山の故郷に戻ってきたとき、経営難だった会社を引き受けたそうです。

熊野はもともとお参りにくる方が多く、また那智の滝が近くにあるので、そこに運んでみたところ、よく売れるようになりました。また、その当時は旅行ブームでもあり、和歌山だと那智勝浦、白浜などに新婚旅行でお越しになる方がたくさんおられて、お土産に何十個、何百個と購入していきました。それにより全国に広まり、おいしいと評判になって、今では北海道から沖縄まで、どこでも買えるようになりました。

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観光名所がプリントされた「黒あめ那智黒」のパッケージ。
「お土産話をしたり、和歌山や三重に行ってみたいと思っていただけたら」という気持ちが込められている。

「黒あめ那智黒」の特長とは?

坂野 もともと熊野が名産の「碁石」を模した飴だったんです。そのため、昔は着色料を入れて黒くしていたそうです。弊社では、それでは健康上もあまりよくないのではないかと考え、黒砂糖のみで作れないかと模索を始めました。

最初は、沖縄や鹿児島とかいろいろなところの黒糖を混ぜて作っていたのですが、どうも味が均一にならない。それでいろいろな産地を巡って、良い黒糖を探しました。意外とその地方地方によって、黒糖の味は違っています。コクは深いけどえぐみが強いものも多い中で、「黒あめ」に合うものを追求していき、たどり着いたのが徳之島産のものでした。

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艶やかなべっこう色をした「黒あめ」。
極上の黒砂糖を練り上げた贅沢な飴だ。自然のミネラル分たっぷりで滋味深い。

以来、奄美群島徳之島産のお砂糖を使っているのですね?

坂野 はい。もう徳之島の黒糖を使って60年になります。私たちが使う黒糖というのは、他のものとはかなり違います。というのも、飴の製法が特殊で、銅釜を使って直火でぐつぐつと煮る昔ながらの方法なのです。あまりアクが多いというか、ミネラル分が多すぎると、焦げついて飴になりません。そのため、黒糖を作るとき、他のところではアク抜きは1、2回しかやらないところ、うちでは4回ぐらいやってもらっています。そうやってナチュラルな黒糖を作ってもらっているんです。

私も年に一度必ず徳之島へ行くのですが、その製法を守ってくださいというお願いを毎年させていただいています。土地柄、人柄の良さも、今でもずっと良好な関係が続いている大きな要素です。

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「黒あめ」の製造工程。昔ながらの方法で、黒糖を銅釜でギリギリまで煮詰めている。

なかなか他社では真似できない原料の製法なのでしょうか?

坂野 そうですね。そこが他社では出せない味の秘密だと僕は思っています。本当に焦げる寸前まで火にかけていまして、それを私たちは「火の香り」と言っているのですが、火の香りを飴にうつすことにこだわりがあります。

―シンプルですが、飴のおいしさをとことん追求されているのですね。

坂野 うちは飴屋だという思いが強いです。飴しか作らない。やはり素人が下手にいろいろなものに手を出すと全部が崩れてしまうと考えています。商品としては「特製黒糖かりんと」もありますが、こちらの製造は他社が行なっています。これが生まれたのも40年くらい前にはなるのですが、「うちの黒糖を持ち込んで、おいしいものを作ってもらう」というのが先代の思いです。地元にかりんとうの有名メーカーさんがありますので、そちらでいまだに作ってもらっています。

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「特製黒糖かりんと」は、地元の他メーカーが製造。
こだわったのは、かたくないこと。黒糖の味がしっかりと染み込んで、齧ると深みのある甘さが口中にじゅわっと広がる。

「黒あめ」には、「のどにいちばん」とも書かれていますが?

坂野 これは「のど飴」とうたっているわけではないんです。成分的な検証をしたりもしていないのですが、口コミで「のどにいい」と言ってくださる方が多いです。やはり黒糖のミネラル分のおかげなのかな、とは思います。

お電話でお客様と話していたりすると、「のど飴には喉にいいとされるものが入っているけれど、何粒も舐めていると舌が痛くなる。でも、『黒あめ那智黒』だと、そういうことがなくて滑らかだ」とおっしゃっていただきますね。

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実際に舐めてみると、「のどにいちばん」と言われるのも納得。
ざらつきや舌に刺さる感じがなく、ひたすら滑らかで優しい食感。

とにかく口コミが強いんですね。

坂野 お土産でもらった人がどこかで売っていないかと探して下さって、問屋さんが仕入れるようになって……という形で広まったので、自ら売り込んだことがないんです。向こうからお声が掛かるのを待つスタイルですね(笑)。それはもう代々そうです。

―少し、社長ご自身の経歴も教えてください。

坂野 関西の大学を卒業後、東京の砂糖の会社に就職しました。最終的には親に恩を返したいという気持ちもあったので、砂糖の勉強をしました。そのあと、たまたま営業先で会った衆議院議員さんと那智黒の話で意気投合し、公設秘書として4年ほど働きました。今、議員秘書時代の知り合いは全国に散らばっていますが、またいつかなにかでご一緒にできるかもしれないですし、いいご縁だと思っています。

28歳くらいでこちらへ戻り、入社して19年ほどになります。ずっとルート営業をしてきましたが、コロナの時期もあって、もう一度しっかり立て直さなければいけないというタイミングで「やってみるか?」という話が出て、2年前に代表取締役社長を引き受けました。

―そんな坂野社長のおすすめ商品はありますか?

坂野 「鮪せんべい」ですね。那智勝浦というのは生マグロの水揚げ日本一なんです。ですので、那智勝浦で水揚げされた天然のマグロを使った商品を作って勝浦というものを広げていって、これを食べた人が勝浦のマグロを食べたいと思って来てくださるような製品ができないかと発案しました。10年くらい前に、弊社に飛び込みで来られたせんべい屋さんの社長と一緒に開発しました。

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和歌山県の代表メーカーである「那智黒総本舗」の黒糖、
日本一の勝浦のマグロ、そして紀州南高梅の3つが一つに。
まさに和歌山三昧の「鮪せんべい」。

―和歌山PRのための政治力も感じます。今後の展望も教えてください。

坂野 あまり野望を抱いて崩れていくのも嫌ですし、基本的には今まで積み上げたものをなくさないことです。異物混入だとか間違ったものが世に出て行かないことが一番大切だと考えています。うちの飴は、焦げる寸前まで煮詰める飴ですから、10秒間違ったらにがい飴ができてしまいます。ダメだったら出さない。そこは徹底して、消費者を騙さないということが目標といえば目標かもしれません。そういうこだわりがないと、100年、200年と商売をしていくことはできないと思いますから。

―黒あめ一筋にかける思いが伝わります。本日は、ありがとうございました。

黒あめ那智黒&特製黒糖かりんとペアセット
黒あめ那智黒&特製黒糖かりんとペアセット

「黒あめ那智黒&特製黒糖かりんとペアセット(紙パック)200g・240g(120g×2袋)」
価格:¥1,179(税込)
店名:那智黒総本舗
電話:0120-09-3345(9:00~17:00 土日祝日・盆・正月を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.nachiguro.co.jp/SHOP/NO-015.html
オンラインショップ:https://www.nachiguro.co.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

坂野雄紀(株式会社那智黒総本舗 代表取締役社長)
1978年和歌山県太地町生まれ。2001年大阪経済大学卒業。東京にて社会経験を積み、2005年に株式会社那智黒総本舗に入社。2016年に専務取締役、2022年に代表取締役社長に就任。お客様に製品を食べて笑顔になって頂けるよう、従業員一同と共に、日々製造を行っている。

<文・撮影/尾崎真佐子 MC/木村彩織 画像協力/那智黒総本舗>

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