今回編集長アッキ―こと坂口明子が気になったのは、チャーシュー専門店「叉焼春(チャーシューメイ)」のチャーシュー2種と海老焼売がセットになった詰め合わせギフト。チャーシューは、話題の高級点心専門店「YAUMAY（ヤウメイ）」のレシピをもとに作られたそう。本格叉焼専門工場と直売所がひとつになった新業態の店舗から全国に届けられる、本格チャーシューのこだわりとは？「叉焼春(チャーシューメイ)」を運営するアイエムエムフードサービス株式会社の代表取締役社長・水口直文氏に、取材陣がお話を伺いました。

―社長就任までの経緯を教えてください。

水口　元々は料理人で、外食事業を展開する企業に就職しました。料理長としてさまざまなブランドの立ち上げや運営に携わり、総料理長や執行役員を務めました。
前職を退職後、当社現会長と共同出資で会社を設立して、東京都内を中心に店舗プロデュースを行う事業を始めました。それが2013年のことです。その後、当社における関東エリアでの事業拡大のため合併を行い、2016年に当社取締役副社長に就任し、2020年8月から現職を務めています。

―御社が展開するブランドのジャンルは多岐にわたっています。

水口　高級点心専門店「YAUMAY」、パスタとクラムチャウダーの専門店「sabrina（サブリナ）」、グルメ系回転寿司店「金沢回転寿司 輝らり」など、さまざまなジャンルのブランドを展開しています。
立ち上げたブランドを伸ばしていく、という店舗展開も当然あります。既存のブランドをそのまま用いられればベストかもしれません。ただ、お話をいただく案件ごとに、そのマーケットに合ったブランディングを行うことも重要です。当社では「何かもっとできるんじゃないか」「もっとこういうものがあったら面白いんじゃないか」と発想を広げ、新たな可能性を生み出すブランディングを行います。そうした企業姿勢は当社の強みでもあり、その姿勢で臨むうち、次第にブランドが増えていったというような感じです。

―そうしたなかで生まれたのが、今回ご紹介いただく「叉焼春(チャーシューメイ）」ですね。

水口　はい。「叉焼春(チャーシューメイ)」は、2022年に埼玉県深谷市の「ふかや花園プレミアム・アウトレット」にオープンしたチャーシュー専門店です。
出店のお話をいただいたときに、買い物に行ったついでに食事をするのではなく、わざわざ「アウトレットモールに食事をしに行こう」と感じてもらえるオンリーワンのブランドを入れたい、といったご要望をいただきました。また中華の業態をご希望だったこともあり、今までない工場と直売所、レストランが一体となった商品に特化した専門店ができないかと考えました。
2018年に東京・丸の内の「二重橋スクエア」にオープンした高級点心専門店「YAUMAY（ヤウメイ）」があります。そこの商品ラインナップのなかでも人気のある、ハニーローストポーク（チャーシュー）に着目して構想を練り、新たなブランドとしてチャーシュー専門店「叉焼春」を立ち上げることにしました。

「ふかや花園プレミアム・アウトレット」にあるチャーシュー専門店「叉焼春(チャーシューメイ)」。

―「叉焼春(チャーシューメイ)」の特徴は？

水口　「叉焼春(チャーシューメイ)」は、約80坪の本格叉焼専門工場（チャーシューメイアトリエ）と、約40坪の本格叉焼直売所（チャーシューメイストア）からなる施設です。
「叉焼春(チャーシューメイ)」で製造するのは、中国・広東の伝統料理のチャーシューです。日本のチャーシュー（焼豚）とは作り方が異なり、二股の金具で吊るして串焼きにすることから「叉焼」と記します。大きな叉焼窯で焼き上げるのも特徴で、チャーシューメイアトリエでは高さ約120センチの窯を5台設置しています。焼いているところはガラス越しに見られるため、パフォーマンスも楽しんでいただける店舗です。

工場と直売所のほかに、レストランスペースも併設しており、叉焼を使った麺類や丼のほか、叉焼包、小籠包、焼売、黒胡麻団子、中国茶などもお楽しみいただけます。

中国・広東の伝統製法を踏襲。二股の金具を使い、叉焼窯に吊るして焼き上げる。

チャーシューを使った焼売や麺類もいただける。

―チャーシューメイアトリエ（工場）では通販分の製造も？

水口　はい、通信販売する分も製造しています。さまざまなブランドを展開するなかで、レストランで食べるだけではなく、そこで作ったものを持ち帰ったり、全国に提供できたりしないか、という想いは以前からありました。店舗で作ったものを全国に配送できる仕組みは、「叉焼春(チャーシューメイ)」の最初のコンセプトづくりの段階から考えていたことです。

―「詰め合わせギフト【叉焼2種&海老焼売セット】」の叉焼について教えてください。

水口　「叉焼春（チャーシューメイ）」では部位の異なる2種類の叉焼を製造しています。本格的な中国料理店では肩ロースを使うのが主流ですが、豚肉の特徴でもある脂身の美味しさも味わっていただきたい思いから、バラ肉の叉焼もご用意しました。バラ肉の叉焼「トロ叉焼」と肩ロースの「赤身叉焼」をご用意し、本ギフトセットにも1本ずつ入っています。
どちらの叉焼も、中国の伝統的な発酵調味料「南乳」やハマナスの花エキスを混ぜた白酒「玖瑰露酒」などをブレンドした秘伝のタレに漬け込んでから、専用窯でじっくりと焼き上げています。柔らかく、香りと風味が豊かな叉焼に仕上がっています。

究極のおいしさを味わえる自慢の叉焼。

バラ肉を使用した「トロ叉焼」。吊るし焼きにより余分な脂が落ち、甘く上品な脂を味わえる。

肩ロースを使用した「赤身叉焼」。しっかりと肉の旨味を感じる。

―取り寄せた叉焼のおすすめの食べ方は？

水口　商品は冷凍でお届けいたします。召し上がる際に解凍し、お好みの厚みにスライスをしてお召し上がりいただけます。味は十分についていますので、そのままでもおいしくお召し上がりいただけますが、厚さ1センチくらいにスライスをして、アルミホイルなどの上に並べてオーブントースターで表面が少し香ばしくなるぐらいに温めていただくのがおすすめです。

また、叉焼に合わせるお酒はワインがおすすめです。個人的には、しっかり濃いめの赤ワインがマッチするかなと思います。

とろけるような食感が特長の「トロ叉焼」。

脂身の少ない部位だが、しっとりとした焼き上がりの「赤身叉焼」。

―「海老焼売」の特徴は？

水口　「叉焼春(チャーシューメイ)」でご提供する海老焼売は、熟練の点心師が考案した、つなぎを使わない、海老100％の海老焼売です。海老のプリッとした食感や芳醇な風味を楽しめます。

海老焼売はセイロで蒸し上げたあと、瞬間冷凍して旨味を閉じ込め、お届けしています。召し上がる際は、冷凍のまま蒸気の上がったセイロに入れて10分ほど蒸していただくか、お皿などに移して電子レンジで温めてください。そのまま召し上がっていただくほか、お好みで酢醬油につけていただくのもおすすめです。

つなぎを使わず、海老だけで作られた贅沢な焼売。プリッとした食感や海老の風味を堪能できる一品。

―最後に、今後の展望を教えてください。

水口　「叉焼春(チャーシューメイ)」の展望としましては、叉焼を使った商品のバリエーションを増やすなど、より魅力的な商品、お取り寄せしたいとより強く思っていただける商品を開発し、全国の皆様にお届けしていきたいと考えています。

今後も商品展開を行っていき、ネット販売や催事出店、ポップアップストアを出店したりするなどして、販売強化に努めていきたいです。

―貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました！

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

＜Guest’s profile＞

水口直文（アイエムエムフードサービス株式会社 代表取締役社長）
1969年大阪府生まれ。2016年、取締役副社長としてアイエムエムフードサービス株式会社に入社。関東エリアを中心に運営管轄責任者を務める。2020年8月同社代表取締役社長に就任。チャーシュー専門店「叉焼春(チャーシューメイ)」のほか、さまざまなブランドの事業展開を行う。

＜文／棚田れんげ　MC／三好彩子　画像協力／アイエムエムフードサービス＞