大きさもおいしさも特大!自社製造&手作りに、とことんこだわった「ジャンボ餃子」
2024/12/23
日本人の国民食の一つとも言える「焼餃子」。海外から日本に訪れる人たちの間でも人気のメニューです。今回、編集長アッキーこと坂口明子の目に止まったのは、多くの餃子ファンに支持されている「ジャンボ餃子」。商品へのこだわりとおいしさの秘密について、製造販売元である丸上食品工業株式会社 代表取締役社長の山田祥子氏と同社上席役員の長谷川昌弘氏に、取材陣がお話をうかがいました。
―創業からのこだわりについて、お聞かせください。
山田 弊社は1964年10月、食品製造加工販売を目的として、私の父である山田光義が創業しました。東京を始め首都圏全域のスーパーや食品販売業者様に向けて、餃子のほか焼売、サラダの製造販売を行っています。創業以来、こだわり続けているのは、いずれの商品も国内自社で製造から配送まで行っていることです。
ー今回、ご紹介させていただくのは「ジャンボ餃子」ですが、こちらが誕生するきっかけを教えてください。
山田 「ジャンボ餃子」を開発したのは父なのですが、ずいぶん以前に亡くなってしまいましたし、当時、父のもとで働いていた方もみなさん引退されてしまったので、この商品が生まれたきっかけについては私もわからないのです。
創業当初はおそらく、普通サイズの小さな餃子を作っていたと思うのですが、父の日記を見ると、1983年に「ジャンボ餃子の試作」と書かれています。その5年後の1988年には、ジャンボ餃子は弊社の主力商品となっていたようです。
丸上食品工業の看板商品「ジャンボ餃子」5個入、8個入。
―「ジャンボ餃子」は、皮も自家製なのだそうですね。
山田 はい。餃子は中の餡だけでなく、皮も食味に直結するものなので、どうしても味と品質にこだわりたい。弊社には皮づくり専門の職人がおりまして、熟練の技で皮を作っているんです。
長谷川 餃子の皮は、小麦粉と水を調合して作ります。餃子の皮に適した小麦粉を厳選し、水と合わせるのですが、たとえば小麦粉25キログラムに対して水を◯リットル、というふうなマニュアルはありません。
というのも、小麦粉はその日の気温や湿度によって状態が違うため、味のクオリティが変わらないようにするためには、小麦粉の状態によって水の量を調整する必要があるからです。創業以来、弊社の餃子の皮の特徴は「焼くとパリパリ、食べるともちもち」。その再現性を保つために、職人が自らの手で水の量を加減します。現在、皮を作っているのは、初代の職人のもとで長年働き、技を体で覚えた2代目です。
長年の経験と多くの実績を持つ職人が独自の製法で、食感のいい「うすく柔らかくもちもちした」皮に仕上げている。
―餃子の餡については、いかがでしょう?
長谷川 新鮮な国産野菜、とくにキャベツは丸のまま仕入れ、自社の工場で芯を落とし、粗切りにしています。餃子の製造メーカーさんによっては、カットされた状態のキャベツを仕入れたり、カットを外注したりしているところも少なくないのですが、弊社は自社でカットすることにこだわっています。
ーすでにカットされたキャベツを使うのと、自社でカットするのとではどのような違いがあるのですか?
長谷川 カットされたキャベツを使ったり、カットを外注したりすると、その分、日数がかかってしまいます。弊社の場合、丸ごと仕入れたキャベツを粗切りにしてすぐに餡を作り、翌日に自社配送しますので、ほぼ作り立ての状態でお店に並べることができるのです。
さらに、キャベツも季節によって水分量が変わります。弊社では、年間変わらないおいしさをお客様にお届けしたいので、キャベツの産地を固定するのではなく、あくまでもキャベツの状態を見ながら、その時々で産地を変えています。
ーどこまでもこだわり抜いた、餃子ですね。おいしくいただくためのコツがあるとか?
長谷川 ジャンボ餃子をはじめ、弊社の餃子には粉がいっぱい振られています。この粉は「羽つき餃子を作るため」と思われがちなのですが、そうではないんです。気温が高い日などは、お客様が餃子を買われてからご自宅で調理をするまでに餡から水分がにじみ出てしまうことがあるんですね。そのとき、水分だけでなく旨みも出てしまいます。それをバリアする意味で、餃子一つ一つに粉をたっぷりまぶしているのです。
ですから、焼く前にはしっかり粉を落としていただくことがポイントです。餃子をポンポンとはたいて、皮のひだの間に入り込んでいる粉は「デコピン」の要領で、指で弾き落としてください。
餡や皮の旨みが失われないよう、餃子一つ一つにたっぷり粉(タピオカ粉)がまぶされている。
ジャンボ餃子の大きさはこれくらい。一般的な餃子の1.5倍ほど?
―おすすめのいただき方は、ありますか?
山田 弊社の餃子は、調味料を何もつけずに召し上がってもいいですし、醤油+酢やポン酢をつけて召し上がっても、それはもう、お客様のお好みで。
長谷川 先日、都内のとあるスーパーで試食会を開いた際に「一般社団法人焼き餃子協会」代表理事の小野寺力さんが食べに来てくださり、「この餃子は味がしっかりしているから、塩だけで食べても良いのではないか」とアドバイスをくださいました。同じ塩でも岩塩が向いていて、「餃子を箸で少し空けた中に岩塩を少し入れて食べると、キャベツの甘みが引き立っておいしいと思う」と。
山田 焼き餃子のほかに、水餃子にして召し上がるのもおすすめです。これからの季節、野菜と一緒にお鍋に入れるのもいいですね。ポン酢などをつけると、さっぱり召し上がっていただけますよ。その際も、粉はしっかり落としてください。
焼く際には、粉をしっかり落とすことがポイント。
樹脂加工が施されたフライパンを熱して油を引き、中火で焼く1分30秒焼き、
焼き目をつけたら餃子1つ1つに水(90ccほど)を直接かける。
フタをして4-5分蒸し焼きにした後、フタを外して余分な水分を飛ばし、焼き色がついたら出来上がり。
岩塩をつけて食べたら、皮&餡そのものの味が引き立ち、たしかに美味!酢+こしょうをつけていただいてもGOOD。
餡には、新鮮な国産野菜と国産豚・鶏肉の秘密の部位(!)を使用。
薄い皮とふんわりした餡が絶妙にマッチ、両方の旨みが口の中にふわーっと広がる。
―「ジャンボ餃子」は、店頭にはチルドの状態で並んでいるとのことですが、冷凍餃子の販売も始められたそうですね。
山田 近年、冷凍食品の需要も高まっていますし、お客様が「丸上のジャンボ餃子を食べたい!」と思われたとき、冷凍庫に入っていればすぐに作って召し上がっていただけます。実は、お店でジャンボ餃子をお求めになられているお客様から「すぐに売り切れてしまう」という声をいただいたり、スーパーさんにも「次はいつ入荷するの?」という問い合わせがあったりするそうなのです。自社ですべて作っているため、どうしてもお客様をお待たせしてしまうことがあるんですね。それが、とても心苦しかったのです。
ー今日は疲れてしまって何も作れない……というときも、おいしい餃子が冷凍庫にあれば安心ですね。
山田 また、先にお話ししましたように、弊社では「作りたて」にこだわっているため、販路は弊社工場のある東京、埼玉、千葉、茨城などに限ってきました。でも、作ってすぐの餃子を冷凍にすることで、作りたてそのままの餃子を全国の皆様に召し上がっていただけます。そこで、自社で「丸上食品餃子通販部」というオンラインショップを立ち上げたほか、自動販売機サービスを展開している会社から「ぜひジャンボ餃子を」とのお声がかかり、商品ラインナップに加えさせていただいています。
作りたての生のジャンボ餃子をそのまま即冷凍した「ジャンボ餃子(冷凍)」。
こちらは5個✕4パック20個入(3〜5人前)。ほかに8個✕6パック48個入(6〜8人前)も。
―それは全国の餃子ファンにとって朗報です。では最後に、今後の展望をお聞かせいただけますか?
長谷川 おかげさまで昨年、創業60周年を迎えました。時代は変わっていきますが、弊社としてはおいしさを追求するため、これからも手間とひまを惜しまず、「丸上食品の古き良き味」を大事にしていきたいと考えています。
山田 その一方で、新商品の開発、販売にも力を入れていきます。現在、ジャンボ餃子のほかに一口サイズの「スタミナ餃子」、原材料にとことんこだわった「幻のジャンボ餃子」などがありますが、生姜の香りが立ち、さっぱり味わえる「生姜生餃子」や、これからの季節にぴったりなもちもちの「丸上の水餃子閣下」も仲間に加わりました。
これからも、「食」の楽しさを求め続け、お客様によろこんでいただける丸上食品工業であり続けたい。そう思っています。
一口サイズ(22g)の「スタミナ餃子」。
こだわり抜いた原材料を使った「幻のジャンボ餃子」。
新たに登場した「丸上 生姜生ぎょうざ」。10個×4パック入は¥2,580(税込)。
https://www.marujyofood.jp/p/item-detail/detail/i11.html
こちらも新登場、「水餃子閣下」。8個×4袋入で3,080円(税込)。
https://www.marujyofood.jp/p/item-detail/detail/i13.html
―どの餃子もおいしそうです。お腹がすいてきました……。本日は、貴重なお話をありがとうございました。
「ジャンボ餃子(冷凍)5個✕4パック20個入」
価格:¥2,780(税込)
店名:丸上食品餃子通販部
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.marujyofood.jp/p/item-detail/detail/i8.html
オンラインショップ:https://www.marujyofood.jp
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<文・撮影/鈴木裕子 MC/田中香花 画像協力/丸上食品工業>