北海道・富良野の自然から生まれたおいしいチーズ、バターの詰め合わせは贈り物にも最適

2025/02/05

北海道富良野市発のチーズとバターの詰め合わせセットは、生乳のうま味がたっぷり閉じこめられ、おいしさ満点。アッキーこと坂口明子編集長も大満足なこの商品の開発の経緯を株式会社ふらの農産公社代表取締役専務、亀渕雅彦氏に取材スタッフがうかがいました。

株式会社ふらの農産公社 代表取締役専務 亀渕雅彦氏

―ふらの農産公社は民間企業ですか。

亀渕 当社は富良野市と富良野農業協同組合が出資をして設立した第3セクターの会社です。設立は1983年(昭和58年)ですからもう40年以上が経過しました。昭和40年代、牛乳の生産過剰が問題になりました。生乳は生産を調整することが難しいし、できた牛乳を捨てれば酪農家の収入が上がりません。酪農家さんたちが安定的に経営することができて収入を向上させるためには、生乳を加工して製品化しようということになり、チーズ作りに取り組むことにしました。

―行政が実施するのは珍しいのでは?

亀渕 富良野市は、やはり昭和40年代、チーズ作りを始める約10年前からワインの製造を手掛けてきました。同じく農家の収入の向上に少しでもつながればと進め、そのプロジェクトは「ふらのワイン」として実を結びました。チーズ作りが始まったのは「ふらのワイン」が量産体制に入ったころでした。

チーズ製造の様子。乳酸菌や酵素の働きで固まった牛乳成分を特殊カッターで切っていく。

―チーズ作りの技術はどのように導入しましたか。

亀渕 富良野市の職員で酪農学園大学の卒業生で学生時代に少しチーズ作りを学んだ者がいました。そこで酪農学園大学に連絡を取り、研究チームを立ち上げ、試作品を作りました。チーズ作りのノウハウは酪農学園大にあったと思いますが、実際に作るのは市の職員なわけですから、技術を習得するのは大変でした。最初は市の職員2人など4~5人で始めたと聞いています。少人数ですべてをしなくてはいけないので困難なことはたくさんあったと聞いています。

―御社のチーズの特徴は?

亀渕 やはり生乳の品質の良さだと思います。飼育環境を整えてより良い生乳を生産できるように酪農家さんが頑張っておられる成果ですね。ホルスタイン種の良いミルクを出す系統の牛を選び、乳脂肪分が高い生乳を生産しています。現在も原料はすべて富良野産の生乳で作っています。元の生乳がいいのでそれを活かしたチーズもおいしいのです。また、チーズ工房では施設内、使用する機械類の衛生管理はもちろん大事ですが、繊細な作業ですので職員の健康管理にも気をつけています。

マーブル模様が浮き出た「ふらのチーズ ワインチェダー」は日本唯一のワイン入りチーズ。

―御社で最初にできた製品は何でしょう。

亀渕 「ふらのチーズ ワインチェダー」が最初の製品です。当時、先行して進められていた「ふらのワイン」が大人気だったので、それを利用した商品ができないかというコンセプトで開発されたナチュラルチーズです。発売開始は1984年です。今から40年前、まだ消費者の方はプロセスチーズになじみがあったので、ナチュラルチーズである「ふらのチーズ」を苦手と感じる方はいらっしゃったと思いますが、試食や地域での販売で徐々に人気が出始めました。

そのきっかけの一つになったのが1981年に放映された倉本聰先生のテレビドラマ「北の国から」です。このドラマで富良野ブームが起き、たくさんの方が富良野を訪れるようになりました。地元の食料品店、スーパーマーケットなどでお土産として売れていきました。

―富良野といえば「北の国から」という時代でしたね。

亀渕 当時、私は帯広の大学で微生物とか酵素を専攻していました。道外から来ている友人から、富良野は電気が通ってないと誤解されて困惑した記憶がありますが(笑)、それほどあのドラマのイメージは強かったですね。やはりあのドラマがあって、今の富良野があるのかなと思います。

富良野の乳製品の豊かさを集めたような詰め合わせセットはギフトにもぴったり。

―今回、紹介していただくのは「ふらのチーズ工房 チーズ&バター詰め合わせ」ですね。

亀渕 はい。まず先ほども紹介した「ふらのチーズ ワインチェダー」です。表面にふらの赤ワインで着色してマーブル模様が浮き出して見えます。コクがありクリーミーな味わいで人気です。ワインが入っているのでワインと一緒に食べるとよりおいしいです。原材料にも使用している「ふらのワイン(赤)」がおすすめです。

フランス産ブリー・ド・モーをモデルに作った白カビタイプのチーズ「メゾン・ドゥ・ピエール」。

―メゾン・ドゥ・ピエールはカマンベールチーズですね。

亀渕 そうです。フランス産のブリー・ド・モーをモデルにつくり上げた白カビタイプのチーズで、口当たりのよいクリーミーなソフトチーズです。名前はチーズ工房のイメージである〝石の館〟をフランス語〝メゾン・ドゥ・ピエール〟から取っています。カマンベールタイプのチーズは最初は固かったものが時間経過とともに柔らかくなり、味わいが深まっていく過程を楽しんでいただければと思います。またこのチーズと合わせるなら「ふらのワインツバイゲルトレーベ」という赤ワインがあり、これがぴったりです。

柔らかなイタリア系チーズをモデルにして開発したナチュラルチーズはわずかにある酸味が特徴。

―「ふらのチーズホワイト」はどんな特徴がありますか。

亀渕 これは最初に作った「ふらのチーズ ワインチェダー」の次に開発した商品です。最初のチーズより、より食べやすく、滑らかさが増しています。生クリームを使ったクリーミーな味わいが特徴です。そのままオードブルなどで食べてもおいしいですが、鍋に入れてワインと一緒に溶かしてフォンデュソースにしてチーズフォンデュにしてもいいですね。その場合は「ふらのワイン(白)」をお使いいただければうれしいですね(笑)。またこのチーズと合わせるなら「バレルふらの(白)」という白ワインがあり、これがぴったりです。

「ふらのチーズ工房バター」はトーストなどに使っても、塩分が控えめなのでお菓子作りにも最適。

―このセットにはバターも入っています。

亀渕 「ふらのチーズ工房バター」は少し、塩分が控えめでまろやかな味わいが特徴です。トーストなどに使ってもいいのですが、お菓子を作るのに最適です。お菓子作りが好きな方は焼き菓子に使ってみてください。

薄切りして素揚げしたじゃがいもにチーズをのせてトースターで少し温めると美味。

―亀渕常務がお好きなチーズの食べ方は?

亀渕 どのチーズもそうですが、私はじゃがいもを薄切りして蒸かすか素揚げした上にチーズをのせて、オーブントースターで温めて食べるのが好きですね。

富良野市にある「富良野チーズ工房」。チーズとバターのテーマパークとして人気がある。

―おいしそうですね。チーズを作る過程を見学できる「チーズ工房」があるのですね。

亀渕 白樺など樹木に囲まれた中にあるのが「富良野チーズ工房」で、チーズ工場の見学、チーズやバターの手作り体験ができる工房、アイスミルク工房、レストランがあります。それらを楽しんでいただいて乳製品への造詣を深めていただけたらと思います。

―今後の目標などありましたらお聞かせください。

亀渕 今の製品をしっかりと作っていくことが大切だと思っています。またより皆さんにインパクトを感じていただけるような新製品を開発できたらと思っています。

―お話をうかがって富良野に行きたくなりました。本日はありがとうございました。

「富良野チーズ工房セット チーズ&バター詰め合わせ」
価格:¥4,618(税・送料込)
店名:富良野チーズ工房ネットショップ(楽天)
電話:0167-23-1156(10:00~12:00 14:00~17:00 土日祝日休)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://item.rakuten.co.jp/bussanten/furano_1/
オンラインショップ:https://item.rakuten.co.jp/bussanten/c/0000000124/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

亀渕 雅彦(株式会社ふらの農産公社 代表取締役専務) 
1962年9月北海道富良野市生まれ。1985年3月帯広畜産大学卒、1985年4月富良野市採用。ふらのワインの製造・販売に携わる他、他部署を経て2023年3月富良野市定年退職。2024年6月より株式会社ふらの農産公社代表取締役専務就任。現在ふらのチーズ及び組織改革等実施中。

<文・撮影/今津朋子 MC/田中香花 画像協力/ふらの農産公社>

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