独自の茶づくりに取り組む静岡茶メーカー渾身の極上の一杯を。高級煎茶「東頭(とうべっとう)」

2025/02/10

日本茶生産量全国一を誇る茶どころ・静岡県。今回、編集長アッキーが気になったのは、多くのメディアも注目する本山茶「東頭(とうべっとう)」。提供しているのは、静岡市葵区にある静岡茶専門の製茶問屋・株式会社葉桐です。いち早く有機栽培や無農薬栽培に着手したり、手間やコストをかけて究極の品質を追求したりするなど、長年独自の茶づくりに取り組む注目の企業の4代目で代表取締役の葉桐龍馬氏に、茶づくりへの思いや商品へのこだわり、今後の展望などを取材陣が伺いました。

株式会社葉桐 代表取締役の葉桐龍馬氏

-会社の沿革について教えてください。

葉桐 1946年に私の祖父が茶業を立ち上げ、1956年の創業です。私は4代目になります。2代目の父が退いたあと伯父が引き継ぎ、その後、私が代表になりました。当社が取り組んできたこととして、お茶の有機栽培や無農薬栽培を、すでに1985年(昭和60年)くらいから設計を開始し、40年近くやり続けています。他ができないことをやろうというところから始まった取り組みです。

戦後間もない1946年(昭和21年)2月、静岡茶の仕上げメーカーとして創業した同社。
業界第一号の全自動仕上げラインの導入をはじめ、当時から先進的な試みを行ってきた。

-当時手法もない中で勇気が要る決断ですね。

葉桐 そうですね。もう一つの特徴は、品種のお茶の製造です。お茶の世界では「やぶきた」という品種が有名ですが、実は他にも多くの種類があり、当社は30年以上前からそうした品種のお茶の製造に提携農家さんと一緒になって取り組んでいます。今商品化しているのは15種類、商品化していないものまで含めると約30種類の品種を扱っています。

同社のお茶は、古成層で形成された静岡県安部川・天竜川流域の標高200~800メートルの山間地にある提携茶園で作られている。

-おすすめの「東頭(とうべっとう)」のご紹介をお願いします。

葉桐 どこにも負けない、すべてのことをやり尽くした日本一のお茶を作ろうと考えて作り出したのが、「東頭」です。いろんなことに対して100パーセントの力を注いでいます。まずお茶は年4回摘採できるのですが、「東頭」は年1回だけの摘採にしています。茶葉を摘めば摘むほど畑の力が弱くなっていくので、最初に摘んだあとは翌年のエネルギーにするために摘まずにおいています。

-通常4回分のものが凝縮された贅沢な商品ですね。

葉桐 それと段々畑のような形の茶畑は、機械で摘みやすくするために造ったもので、お茶の木をそのまま育てれば自然仕立てというツリー型の木になっていくんです。このほうが余計なストレスがかからずに育って芽は大きくなり、葉もしっかりとしたものが出てくる。だから「東頭」では自然仕立てで茶木を育てています。ただ、葉の出るところがまちまちで機械で摘むことができないため、すべて手摘みで行っています。

同社最高品質の「東頭(とうべっとう)」の茶葉は、西河内川流域・本山玉川地区の標高800メートルの高地にある「天晴茶園 東頭」で、
自然仕立てで育てられた茶木から、毎年約1週間かけ、のべ80人ほどの手で収穫されている。
お茶は茶葉を均一に揉みこむことが非常に重要で、一芽一芽、丁寧に手で生葉を摘んでいくことにより、
高い品質の茶葉づくりを可能にしている。

-手摘みだと収穫量も限られますね。年1回の収穫でどのくらい商品になりますか。

葉桐 お茶は揉みこむと5分の1~4分の1ぐらいになります。500㎏だと100~120㎏いかないぐらいですが、茶園で作った全部が商品になるわけではなく、茶葉を揉みこんで煎茶の状態にする過程で、当社の茶師が検査して厳選したものを「東頭」として商品化しています。茶葉自体は100㎏強できますが、年によっては80㎏ぐらいになったりもします。

-そこまで減ってしまうのですね。合格基準は?

葉桐 一番は香りの部分で、鼻にツーンと抜けるような香りがします。あとは味の濃さ。抽出すると薄い金色透明ですが、味は非常に濃く、その味が出ているかどうかです。それらを見極めるだけでなく、収穫の1週間、その日摘んだ茶葉を見て、揉みこみ具合、摘採の時間、摘採から揉みこみまでの時間、気温、湿度など、すべて検証して修正し、次の日に備えます。年間通じて来年はこうするということも含めてやっています。

『秘密のケンミンショー』『ナニコレ珍百景』などのテレビ番組でも紹介された「東頭」は、
「天晴茶園 東頭」の小杉佳輝氏と共に作り上げた最高品質の日本茶。
寒暖差が大きい過酷な自然環境の中で育った生葉を手摘みし、少量を6秒という短時間で蒸すことにより、
茶葉の持ち味を最大限に引き出している。濃厚で深い味わいと新鮮な生葉そのままの澄んだ香り、
きりっとした口当たりが魅力。至福の一杯が楽しめる。

-聞けば聞くほど希少性を感じます。ベストないただき方は?

葉桐 お茶のどの部分を出すのかは淹れ方によって変わります。甘い部分はテアニンという成分で温度に関係なく出ますが、渋みの成分タンニンは熱いお湯に反応して出やすい。なので、少しぬるめのお湯で出すと甘みを出すような淹れ方になります。「東頭」は甘みも渋みも持っているので、初めは甘みを出してあげて、そのあと渋みを出してあげるというように、淹れ方で全然違った味わいを楽しめます。

甘み・旨み・苦み・渋みのバランスも良い「東頭」。特別な日のとっておきのお茶として楽しむファンも多いそう。

-最後に今後の展望を教えて下さい。

葉桐 お茶の新しい発見を皆さんに与えられるきっかけになるような茶葉を作り続けていきたいと思っています。このお茶で人生が変わったとか、豊かな気持ちになったとか、そういったものになれる力を持っていると信じて作っているものですから、それを知るきっかけになるお茶づくりができれば。嗜好品としてこの一杯で感動してもらえることを目指してやっていきたいです。

こちらもおすすめ、GABA茶のトップメーカーでもある同社の人気商品「プレミアムGABA茶ティーバッグ」。
血圧降下やリラックス、ストレス軽減など、健康面でも注目されるGABA(γアミノ酪酸)は、どの茶葉にも含まれている成分だが、
同社では製造工程で嫌気処理を施すことにより含有値を一般的な緑茶の56倍にまで引き上げている。
無添加のうえ、香ばしくておいしいと好評。日常的に使いやすいティーバッグで、初めてGABA茶を飲む人にもぴったり。

-本日は貴重なお話をありがとうございました!

「東頭」(100g)
価格:¥10,800(税込)
店名:葉桐オンラインショップ
電話:0120-505-418 (平日9:00~17:30  土日、祝日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:
https://hagiricha.com/honyama/toubettou.html
オンラインショップ:https://hagiricha.com/

「プレミアムGABA茶ティーバッグ」(3g×15ヶ入り)
価格:¥1,000(税込)
店名:葉桐オンラインショップ
電話:0120-505-418 (平日9:00~17:30  土日、祝日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://hagiricha.com/other/116069.html
オンラインショップ: https://hagiricha.com/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

葉桐龍馬(株式会社葉桐 代表取締役)
1985年静岡県生まれ。2008年、株式会社葉桐に入社し、2021年に同社代表取締役に就任。茶生産家共に静岡茶の発展に力を注いでいる。

<文・撮影/山本真由美 MC/田中香花 画像協力/葉桐>

羽田甚商店

注目の連載

注目の連載

Special serialization

羽田美智子さん連載

SNSできになるあのひと

社長インタビュー

連載一覧を見る

OFFICIAL SNS

Instagramでハッシュタグ#お取り寄せ手帖を検索。

  • Instagram
  • Facebook
  • Twitter