
とことん安心安全にこだわった「アイスクリーム&アイスキャンデー5点セット」
2025/03/26
今回編集長アッキ―こと坂口明子が気になったのは、独自の基準で安心安全を追求し、棒の素材にまでこだわり抜いたアイスキャンデー。株式会社オルター 代表取締役の西川榮郎氏に、取材陣が伺いました。食と健康のつながりや、本当に安心な食べ物について考えさせられる、興味深い話です。

株式会社オルター 代表取締役の西川榮郎氏
―創業のきっかけから現在までの歩みをお聞かせください。
西川 私は大学院でバイオテクノロジーの研究をしていました。ガン治療に興味を持ち、薬品会社に就職。徳島県の研究所を拠点に、大阪大学の医学部で、制ガン剤を使った肺ガンの治療に取り組んでいました。実験中は効果が上がって期待したものの、臨床試験では思うような結果が出なかったことが、自分の中で挫折となりました。ガンはまだ治療が難しい、それよりも予防が大切だと感じたのです。
ちょうどそのころ、障がい者支援のボランティアをしている人と出会いました。彼らは、施設を卒業した障がい者の居場所づくりを目的に、自然食品店を始めようとしていました。そこで私が目にした自然食品の世界は、薬の開発をしていた私からすれば、ちょっとずさんに感じたのです。
妻が妊娠中だったこともあり、これから生まれてくる子どもたちのためにも、ガン予防の大切さを感じた薬の専門家という立場からも、安全な食の開発や啓発に携わろうと決意しました。安全な食べ物の共同購入運動「徳島暮らしをよくする会」を創設したのが1976年。それから50年に渡り、「人を傷つけない食べ物」の開発や宅配、啓もうといった活動を続けてきました。
-「人を傷つけない食べ物」とは?
西川 農薬、添加物、放射能、遺伝子組み換え、トランス脂肪酸、魚や畜産品の生育環境など、現代の食品は多くの課題を抱えています。それらに対して国が一定の基準を設けていますし、安心安全に配慮した食材宅配業者も増えてきました。ですが、製薬の研究者だった私なりの、科学的な事実や幅広い知見に基づいた「安心安全」基準を何よりも大事にしています。
オルターの安全基準はとても厳しいと思います。「国産」「農薬不使用」は大前提。農薬、ポストハーベスト農薬、遺伝子組み換え、放射能汚染、トランス脂肪酸、 食品添加物を排除した食品のみを扱っています。だれがどこでどのように作ったかという情報を全て公開していますから、自身で確認いただけます。
-どのくらい厳しい基準ですか?
西川 農作物栽培基準については、基本的に有機栽培への3年以上の努力を経た圃場で栽培されたものを取り扱い、生産管理の違いを6段階に分けて表示。すべての生産者の農作物について、放射能検査をしています。有機畜産や魚が育つ漁場にもこだわり、環境変化や新たな情報に応じた検査も随時取り入れてきました。
すべては、自分たちが食べるものを求め続けた結果です。この50年、自分たちが安心して食べられるものを開発、育ててきました。オルターの製品は、野菜も魚も全部、大変おいしいんですよ。野菜嫌いな子どもが多いと聞きますが、子どもの味覚は素直で、安全なものを認識しているせいか、オルターの野菜はパクパク食べてくれます。
-「アイスクリーム&アイスキャンデー」について教えてください。
西川 子どもが食べているお菓子には、危険な要素がたくさんあります。例えば小麦粉。外国でとれた小麦は、輸送中のカビや虫の発生を抑えるため、収穫後に殺虫剤や防腐剤が散布されています。ポストハーベスト農薬といって残留性が高く、問題視されています。牛乳や卵も、ポストハーベスト農薬のかかった飼料や、抗生物質を与えられながら育った牛や鶏のものがたくさん使われています。成長盛りの子どもですから、私は、できるだけ安全なものを食べてほしいと、強く願うのです。
オルターの牛乳は、可能な限り「国産」「自給」「無農薬」の安全な飼料を与え、抗生物質など動物医薬品を必要最低限しか使わない牛の乳。成分無調整、パスチャライズ殺菌(低温殺菌)でノンホモジナイズ(生乳の中の脂肪分を細かく分散する処理をしていない)です。
その牛乳と、濃縮乳と有機砂糖のみで作ったのがアイスキャンデーのミルク。アルカリ処理をしていないココアを加えたのがチョコ。北海道産小豆のあんこや有機栽培の粉末緑茶などを加えた宇治金時。アイスキャンデーの原材料が何で作られているかまですべて表示してありますから、表示を確認してください。
安定剤などの添加物は一切加えていませんので、少し溶けやすいかもしれませんが、その分、育ち盛りの子どもを含むご家族皆さんで安心して召し上がれると思います。



5点セットにはアイスキャンデー3種が入っている。

2サイズ入っているアイスクリームは、もちろん厳選材料で素材を生かしたレシピ。
なめらかな舌ざわり、濃厚なのにさっぱりした後味が特徴。
-その他こだわった部分は?
西川 私もそうでしたが、子どもって、アイスキャンデーを食べ終わると棒をいつまでも口にしていますよね。少し残っている甘みを味わうというか。発売当初は、北海道の白樺からできたスティックを探し出して使っていました。後に製造されなくなってしまったので外国産になりましたが、木片にありがちな漂白剤や防腐剤などの使用がないものに限定しています。
オルターのアイスクリームは、娘の友だちの親御さんがアイス工場の工場長で、一風変わった新製品ばかりを考えていたので、昔ながらのアイテムを安全な原料で作ってみたらと提案したのがきっかけで2005年に誕生しました。それから20年のロングセール商品となりました。
-どんな想いで開発や商品探しをしているのですか?
西川 私の持論は、とにかく食べられないもので食べ物をつくらないということです。石油系の化学薬品をわざわざ口にしたい人もいないでしょう。1回の散布で虫が来ない農薬は、便利かもしれませんが弊害がないわけがない。
私は、特に子どもたちのお菓子に使われている材料が気になりますから、国産かつ無農薬でないと……と思っています。しかし、給食にせよ家庭の食事やおやつにせよ、子どもは与えられたものを食べるのみですから、大人が正しい知識で選ぶ必要があるのではないでしょうか。おやつだから栄養がなくてもいいとか、少しくらい体に悪いものが入っていてもいいというのではなく、子どもの成長にとても大切なもの。そんな場面でオルターのアイスキャンデーが役に立てばすごく嬉しいですね。
私は、たまたま毒性学や安全性について科学的に学んだ身として、食べ物は人間のエネルギー源であり、健康な命を支えるものだということを伝えていきたいと思っています。食べ物は、おいしくて、食べたら元気になるもの。商売の道具である前に、命に寄り添う、命の糧になるものであることを忘れないようにしなくてはなりません。
-今後の展望をお聞かせください。
西川 オルターは、50年かけて、自分たちが安心して食べられるものを作ったり探し出したりしてきました。十分にノウハウを積み上げられたと、ようやく思います。現在は会員制での販売が中心。1万人以上の会員さんがいて、その中には団体の窓口の方も多いので、その後ろにはもっと多くの方がオルターの食品を食べています。宣伝広告をしない中、口コミでここまで広がりました。
売るということに注力しなかった50年が過ぎ、会員さん以外に興味を持たれる方々にも供給できるくらいの生産力がつきました。少しずつ、社員の健康を守りたい企業の社長さんや、もっと強くなりたいスポーツチームなどが仲間になっています。オルターはここから、安心して食べられるものは何か、ということの、理解を広めていく活動に力を入れていきます。会員にならなくても購入できる商品も増やしました。
そうはいっても、クオリティを維持しながら物量をバンバン増やせる世界でもないので、志を同じくするパートナーも募集していきます。すべてオルターで買えばいいというのではなく、想いや知識を共有することが大事だと考えています。私自身70代後半ですが、まだまだ頭も体も元気。体のあちこちが病気になりながら老年を過ごすより、命尽きるその日まで、心身ともに元気で暮らす……その一助に、オルターの食べ物はなれるのではないかと思っています。
-素晴らしいお話をありがとうございました!

「アイスクリーム&アイスキャンデー5点セット」
価格:¥2,670(税込)
店名:オルターのオンラインショップ
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.alter-shop.net/notes.php/_/20
オンラインショップ:https://www.alter-shop.net/index.php
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
西川榮郎(株式会社オルター 代表取締役)
1947年大阪市生まれ。立命館大学大学院理工学研究科修士課程修了後、大鵬薬品工業中央研究所主任研究員として、制ガン剤の開発研究に携わる。大阪大学医学部胸部外科で「癌と免疫」を研究。1976年、安全な食べものの共同購入運動「徳島暮らしをよくする会」を創設し、「いのち・自然・くらし」を守る幅広い運動に取り組んできた。現在は株式会社オルター代表として、安全な食材開発を行っている。『あなたのいのちを守る安全な食べもの百科』など著書多数。
<文/植松由紀子 MC/藤井ちあき 画像協力/オルター>