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北海道・余市生まれのナチュラルワイン「早花咲月(さはなさづき)」ワイン初心者も気軽に楽しめる一杯を

2025/04/25

今回編集長アッキーが注目したのは、北海道余市・仁木地区で作られたナチュラルワイン「早花咲月 Rose[2024]」。その味わいは、フレッシュで果実味豊か。地元産のブドウを使ってごくシンプルな製法で醸造された、作り手の自然への敬意が感じられるロゼのスパークリングワインです。この1本を販売するのは、北海道でナチュラルワインを専門に扱う有限会社円山屋今村昇平商店。代表取締役の今村昇平氏に、ナチュラルワインに注ぐ情熱や商品の魅力について取材スタッフがお話を伺いました。

有限会社円山屋今村昇平商店 代表取締役の今村昇平氏

有限会社円山屋今村昇平商店 代表取締役の今村昇平氏

―社長のご経歴をお聞かせください。

今村 ワイン販売の仕事を始めたきっかけは、学生時代のアルバイトでした。当時は酒類販売免許が今みたいに自由化されていなかったのですが、たまたまバイト先の薬局が免許を持っていたんです。そこでワインと出合い、これを自分の仕事にしようと決意。卒業後、そのまま就職し、数年後の2005年に独立しました。独立する前からナチュラルワインを専門的に扱うようになっていたので、ナチュラルワインの販売歴は26〜27年ほどになります。

―なぜワインだったのですか?

今村 もともと興味があったわけではなくて、人へのプレゼントとして購入したのが始まりでした。当時お付き合いをしていた今の妻に生まれ年のワインを贈って、一緒に飲むことになったんです。熟成したボルドーワインだったのですが、栓を抜いた瞬間、部屋中にあふれるほど良い香りがして。そして、飲んでびっくり。「世の中には、こんなにおいしいものがあるのか」と。その瞬間からワインに夢中になり、これから一生かけてワインを飲み尽くそうと決めました。こんなにたくさんのワインがあるとは知らなかったので、結局は飲み尽くせないままですけどね(笑)。私のお客さんにもワインで身を滅ぼすくらい好きな人がたくさんいるのですが、ワインにはそれほどの“魔力”があるんだと思います。

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北海道や世界各国の小規模ワイナリーで造られた
“尖った”クラフトワインを多数取り扱っている。

―ナチュラルワインとの出合いは?

今村 熟成したブルゴーニュワイン、平たく言えば高級ワインが好きだったんですけれど、1998年〜99年頃、あるナチュラルワインと出合ったんです。値段は2,000円台と安かったのですが、高級ワインの持つ雰囲気を感じたというか、そのおいしさに驚いて。当時、まだ日本にナチュラルワインを扱うお店はほとんどありませんでしたが、色々取り寄せて、片っ端から味わってみました。

―そもそもナチュラルワインとは、どのようなワインなのでしょうか?

今村 化学肥料や農薬などの使用を極力抑えて栽培したブドウを使い、伝統的な製法で醸造したワインです。添加物は全くの無添加か、ごく少量の亜硫酸塩(酸化防止剤)を使用するだけ。ブドウの栽培から醸造まで、すべての工程において、できる限り自然に即して造られたものを「ナチュラルワイン」と呼んでいます。

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生産者のこだわりや土地の風土が反映された複雑で個性的な風味、
自然発酵によって引き出された深みのある味わいがナチュラルワインの魅力。

―独立当時、日本でのナチュラルワインの知名度はそれほど高くなかったのでは?

今村 そうですね。今でこそ多くの人に愛されていますけれど、当時はナチュラルワインを扱っているというだけで変人扱いされていましたから。飲食店にナチュラルワインを持っていって試飲してもらうと、「こんなワインはお客さんには出せない」と怒られたこともあります。そんな中でも、当時から同じ趣味嗜好の人はいて。そんな数少ないお客さんのために、これまで細々と続けてきました。

―今回ご紹介する商品「早花咲月(さはなさづき)」は北海道・余市で造られたワインなのですね。

今村 余市といえば、ニッカウイスキーで有名な場所ですが、そこへ最初にナチュラルワインを造るためにやってきたのが「ドメーヌ・タカヒコ」の曽我貴彦さん。長野の小布施ワイナリーの次男で、家業を継がずに独立され、余市にワイナリーを開園されたんです。

ドメーヌ・タカヒコのワインといえば、今や世界的に大人気で、フランスのレストランでは3〜4万円で取り引きされるほど。「早花咲月(さはなさづき)」は、その曽我さんの弟子の一人、山川惇太郎さんによる「Lan Seqqua(ラン・セッカ)」というドメーヌのワインです。

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鮮やかな赤が見た目にも華やかな「早花咲月 Rose [2024]」。
栓を抜いた瞬間、甘酸っぱい香りがふわりと広がる。

―どんな特徴のあるワインなのでしょうか。

今村 難しいことを考えずに、グビグビ飲めるイメージのワインです。味わいは、フレッシュで果実味豊か。木苺やアセロラといった赤い果実感や、ナイヤガラ種の華やかな香りとコク、紅茶のような雰囲気もあります。ほどよい酸のあとに、少しの渋みが感じられる軽やかな印象で、ワインに慣れていない方でも気軽にお楽しみいただけると思います。

使用したブドウは余市・仁木産。完全無農薬ではなく慣行農法で栽培されたもので、品種は黒ブドウのキャンベルアーリーが2割、白ブドウのナイヤガラが8割です。今ではあまり見かけませんが、いずれも昔はスーパーなどでも販売されていた食用品種なんですよ。それを自然発酵させ、瓶詰めするという非常にナチュラルなアプローチで造られた、ロゼのスパークリングワインです。

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フルーティかつ濃厚な甘みとフレッシュな酸、
ほどよい渋みのグラデーションに、春を感じる一杯。

―ECショップのほか、店頭でも販売されているのですね。

今村 はい、札幌市内の2店舗でも購入できます。ECショップは、楽天は2006年から、自社のオンラインショップは2020年にオープンしました。全国からご注文いただいておりますが、意外と地元・北海道からの注文も多いんですよ。おそらく店舗で知ってくださって、それをきっかけに利用されているのだと思います。

―本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました!

早花咲月 Rose [2024](750ml)

「早花咲月 Rose [2024]」(750ml)
価格:¥2,420(税込)
店名:MARUYAMAYA
電話:011-633-0808(8:00~17:00 土日祝日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.maruyamaya.shop/shop/shopdetail.html?brandcode=000000010442
オンラインショップ:https://www.maruyamaya.shop/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

今村昇平(有限会社円山屋今村昇平商店 代表取締役)
1972年北海道岩見沢市生まれ。学生時代のバイト先で出会ったワインに魅了されそのまま入社。本格的なワイン販売を経験し10年後に円山屋今村昇平商店を立ち上げる。翌2006年に楽天市場と実店舗を同時OPEN、2010年にはフランスワインの自社輸入開始。現在は札幌に2店舗の他、日本全国の酒販店や飲食店にワインの卸売を行う。

<文・撮影/野村枝里奈 MC/藤井ちあき 画像協力/円山屋今村昇平商店>

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